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パニック症には確立された治療法が
安定へと導く医師を見つけて

横浜ゆりまりメンタルクリニック

(横浜市都筑区/センター南駅)

最終更新日:2025/09/30

横浜ゆりまりメンタルクリニック パニック症には確立された治療法が 安定へと導く医師を見つけて 横浜ゆりまりメンタルクリニック パニック症には確立された治療法が 安定へと導く医師を見つけて
  • 保険診療

健康な人がある日突然、身震いし、動悸や発汗、呼吸困難感が生じ、めまいや吐き気なども出現し「自分は死んでしまうのではないか」と恐怖に襲われるパニック発作。このような発作を複数回繰り返すことで、「また発作が起こったらどうしよう」と過度に心配となり、外出や日常生活などが極端に制限されてしまう病気、それがパニック症。先ほどの症状に加え、胸痛や胸部不快感、気が遠くなる感じなどの身体症状を伴う発作は予期せず起こるため、外出に不安を覚え、うつ病を併発するなど社会生活にも支障を来しかねない。「パニック症は治療ができる病気です」と話すのは「横浜ゆりまりメンタルクリニック」の内田信也院長。多くのパニック症患者を診療してきた内田院長に、パニック症の症状や治療法、突然の発作への対処法などを聞いた。

(取材日2025年6月26日)

抗うつ薬や認知行動療法を用いて、パニック症の克服をめざす

Qパニック症とはどのようなものでしょうか。
A
横浜ゆりまりメンタルクリニック 働き世代を支える心療内科のクリニック

▲働き世代を支える心療内科のクリニック

突然パニック発作が起こり、日常生活に支障を来す病気です。急な動悸や、息を吸っても吸えないという呼吸困難感が起こる方が多いようです。中には、手足の震えや悪寒、めまい、吐き気などが止まらなくなるという方も。何らかのストレスが生じる場面で起こることもあれば、自宅でくつろいでいるリラックス状態で起こることもあります。初回の発作でパニック症を疑うケースはまれで、命に関わる重篤な病気かもしれないと救急車を呼ばれることも少なくありません。しかし、パニック発作は命に関わるものではなく、数分以内にピークに達し、30分程度で消失します。一度発作を経験すると、発作への不安がさらなる発作の引き金となることもあります。

Qパニック症の原因や受診の目安を教えてください。
A
横浜ゆりまりメンタルクリニック 一人で悩まず、まずは相談に来てほしい

▲一人で悩まず、まずは相談に来てほしい

パニック症の明確な原因はわかっていません。脳内にあって感情を伴う記憶形成や情動をつかさどる扁桃体に機能障害が起こり、過剰に反応してしまうことでさまざまな症状が発生するといわれています。20代前半で好発し、女性に多い傾向です。広場恐怖症を併存している方が多く、うつ病の併発も少なくありません。初回の発作でパニック症を疑って精神科受診につながるケースはまれですが、発作を繰り返すようなら迷わず受診してください。救急搬送先でパニック発作を指摘されたことが精神科受診につながるケースもよくあります。発作を繰り返すことで、似たような状況を避ける回避行動が生じる前に「もしかして」と思ったら早めにご相談ください。

Q発作には自律神経系の症状を伴うことが多いそうですね。
A
横浜ゆりまりメンタルクリニック 発作が起きた状況が治療の糸口になることも

▲発作が起きた状況が治療の糸口になることも

動悸や呼吸困難感、手足の震えや悪寒、めまい、吐き気は、すべて自律神経の反応で起こるものです。突然こうした症状が一度に起こるため、中には死を覚悟したという人もおられます。これらの症状は扁桃体の過活動により、自律神経が乱れることで起こります。心拍数や血圧が急上昇したり、呼吸が急激に速くなったりするのです。自律神経の働きは全身に及ぶため、急な大量発汗や胃腸症状が起こることもあります。発作を経験した方に丁寧にヒアリングすると、多くの方がこれらの多岐にわたる症状があったとお話しされます。外的状況とは無関係に起こることも多く、「また発作が起こるかもしれない」といった予期不安が生じることもあります。

Qこちらのクリニックではどのような治療を行っていますか?
A
横浜ゆりまりメンタルクリニック 患者の生活に合わせた治療を提案していく

▲患者の生活に合わせた治療を提案していく

SSRIと呼ばれる抗うつ薬を用いた薬物療法が軸となります。パニック症に抗不安薬を処方されるケースもあるようですが、抗不安薬単体では本質的な改善は見込めません。頓服として抗不安薬を用いることもありますが、治療の柱は抗うつ薬です。SSRIは即効性がないため、毎日しっかりと服用することが大切です。早い方では2〜3週間ほどで症状の軽減につながる方も。副作用で吐き気や下痢、便秘などの消化器症状が生じることもありますが、1〜2週間程度で消失する方がほとんど。特定の状況と発作が関連づけられている場合は、認知行動療法で認知のゆがみの是正を図ることも。薬物療法と並行し、成功体験を繰り返すことで改善をめざします。

Qパニック発作が起きてしまったときの対処法はありますか?
A
横浜ゆりまりメンタルクリニック 患者とともに、一緒に解決策を考えていく

▲患者とともに、一緒に解決策を考えていく

まずは慌てず落ち着くことを心がけましょう。そのためには、呼吸をゆっくりすることを繰り返してみてください。「鼻から3秒吸って口から5秒で吐く」くらいのイメージです。パニック発作時にはどうしても呼吸が浅く速くなり、過呼吸の状態になりやすく、そのことで手足のしびれや筋肉のけいれんが生じ、さらに不安を増加させます。そのため、深呼吸をすることは、副交感神経を働きやすくして、心拍数を安定させ、発作を和らげるのにとても効果的です。救急要請をして、救急車が到着する頃には発作が治まっていることもよくあります。そのような場合でも、取りあえず治まったから良しとするのではなく、早めに精神科を受診することが大切です。

ドクターからのメッセージ

内田 信也院長

突然の激しい発作に驚き、慌ててしまうパニック症。「死んでしまうのではないか」と不安に駆られる人が多いですが、パニック発作は命に関わるものではありません。まずは落ち着いて呼吸を整えましょう。発作が落ち着いたら、信頼できる精神科を受診してください。パニック症は抗うつ薬のSSRIを中心とした薬物療法と認知行動療法などの精神療法による治療で症状軽減をめざすことができます。パニック症の治療では、自分に合った適切な薬を用いることがとても重要。毎日しっかり服薬すれば、早期に症状の軽減につながり、いつもの日常を取り戻すことも望めます。服薬のナビゲーターとなる医師を見つけることが、治癒への近道となるのです。

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