伊東 智浩 院長の独自取材記事
新高島金沢内科クリニック
(横浜市西区/新高島駅)
最終更新日:2024/07/05

みなとみらい線「新高島」駅の3番出口からすぐ、各線「横浜」駅からもペデストリアンデッキ経由で10分ほどの好立地にある「新高島金沢内科クリニック」。糖尿病・生活習慣病と睡眠時無呼吸症候群、甲状腺・内分泌疾患を軸に、専門診療を提供する「医療法人みなとみらい」の11番目のクリニックとして、2024年5月に開院した。「すっかりオフィス街として整備された当エリアで、忙しく働くビジネスマンのウェルビーイングを支えたいと考えています。予約制で当日予約も可能と、お待たせしない効率的な診療スタイルです」と話すのは、伊東智浩院長。糖尿病を専門に、総合病院や専門クリニックで長く臨床に携わってきたベテランドクターだ。グループ院との連携も深め、質の高い診療をめざす同院の特徴や昨今の糖尿病診療について聞いた。
(取材日2024年6月21日)
生活習慣病と睡眠時無呼吸症候群、甲状腺疾患が三本柱
まず最初に院長のご経歴と医院の概要をお聞かせください。

私は現在の北海道釧路市、阿寒湖の近くで生まれ育ち、北海道大学で医学を修めたのち、道内の複数の地域基幹病院で臨床を経験してきました。十数年前に上京し、二次救急拠点病院などで勤務するなかで、専門である糖尿病の診療を軸としたクリニックを首都圏に複数展開する「医療法人みなとみらい」の田中理事長と出会い、同法人に入職。「みなとみらいクリニック」で副院長まで勤めさせていただきました。2024年5月に法人として11番目のクリニックとしてこの「新高島金沢内科クリニック」のオープンが決定し、院長を務めさせていただくことになりました。
この場所を選ばれた理由を教えていただけますか。
ご存じのとおり、ここ「新高島」駅周辺エリアは近年開発が急ピッチで進んでおり、オフィス街としての機能を充実させています。多くのビジネスマンで昼間人口が急増しているのに対し、忙しい方々が効率よく受診できる医療機関は十分とはいえない状況でした。そこで、駅徒歩1分でエリアのランドマークともいえる複合オフィスビルの一角に、待ち時間なく受診できる予約制のクリニックを立ち上げたのです。
糖尿病をはじめとする生活習慣病と睡眠時無呼吸症候群、甲状腺疾患の診療を軸とされているとか。

グループ全体の方針として、糖尿病を中心とする生活習慣病と、それに関連が深い睡眠時無呼吸症候群、そして女性に多い甲状腺疾患を専門に診療しています。これらの疾患は、働き盛り世代、子育て世代にも多いことが特徴で、忙しい世代にいかに適切な医療を提供するかがウェルビーイングの鍵となります。当クリニックでも、近隣オフィスで働く方はもちろん、エリアに増えているタワーマンションなどの住人の皆さんも対象に、一人ひとりに合わせた診療で、末長くトータルに健康を維持するお手伝いをしていければと考えています。
一人ひとりに寄り添う、次世代の糖尿病診療を実践
ご専門の糖尿病診療について教えてください。

糖尿病の診療というと、古くは合併症による失明や足壊疽、腎臓障害などの実態を見せつけて、「今頑張らないとこうなってしまいますよ」と患者さんをいわば脅しつけるようなスタイルがメインでした。しかし2000年代を過ぎる頃から良い薬が開発され、新たなエビデンスも続々と発表されてきたことで、診療スタイルにも大きな変化がありました。従来のように型にはまった治療を押し付けるのではなく、一人ひとりに合わせた処方や指導で、患者に必要以上に窮屈を感じさせることなくコントロールをめざすのが理想とされるようになってきたのです。薬の処方も、食事や運動の指導も、いかに個々人の状況に合わせるかが重視され、無理なく実現可能性の高い方法を提案することが主流となっています。また、AIの登場によっても変化がもたらされています。今後も発展や普及が進めば、さらに治療が変わってくるでしょう。
AIによる糖尿病治療の変化とはどのようなものですか。
血糖値と連動する間質液中のグルコース値を継続的に測定・記録する機器が登場し、1型・2型の病型を問わずインスリン療法を行う糖尿病患者さんで保険適用となっています。日常生活に即した数値が取れることで、これまで見えなかったものが見えるようになり、より効率的なコントロールが可能となります。また、食事管理アプリなどもAI活用によりどんどんよくなってきています。改良された薬に加え、これらのツールも活用することで、生活に過度な不便を感じることなく、病態の沈静を図れ、合併症の予防もできるようになっているのです。患者さんにとっても、受け入れやすい治療がかなうようになったといえるでしょう。
睡眠時無呼吸症候群についても教えてください。

徐々に認知が広がってきていることではありますが、睡眠中に呼吸が浅くなったり止まったりする睡眠時無呼吸症候群は、糖尿病や高血圧といった生活習慣病と深い関わりがあります。睡眠時の無呼吸を放置することで、糖尿病や高血圧が悪化するケースも多く、トータルに対応することが求められるのです。当クリニックでは、簡易検査に加え、連携している「みなとみらいクリニック」で行う「睡眠脳波検査(PSG検査)」も活用しながら、病態を捉え、CPAPを軸とする適切な治療につなげています。働き盛り世代に多く、日中のパフォーマンスはもちろん寿命にも大きく影響する睡眠時無呼吸症候群ですから、ぜひ見過ごすことなく適切に対処していただきたいと思っています。
コミュニケーションを重視し、二人三脚で前向きに治療
診療の際に心がけていらっしゃることは何ですか。

病気のみを見るのではなく、コミュニケーションをとりながら、患者さんの困り事なども探る、人と人としての診療を心がけています。検査や画像診断の技術が進化し、数値や画像で病態を詳細に把握できるようになりました。しかし、特に慢性疾患については長く付き合う必要があり、治療にしても型通りには進まないことが出てくることも多々。あまり高い目標を立てすぎず、時には愚痴も聞きながら、患者さんの気持ちを大切に治療を進めるようにしています。ちょっとしたきっかけや成果を大切に、二人三脚で前向きに治療を進めていきたいですね。
医師をめざされたきっかけと、糖尿病をご専門に選ばれた理由を教えてください。
幼少期から骨折やヘルニア手術などで病院に縁が深かったというのはありますが、実はなんとなく医師になり、糖尿病を診るようになったというのが本音です。むしろ、臨床を通して患者さんの人生を目の当たりにすることにより、徐々に医師としてのやりがいを感じるようになりました。糖尿病や生活習慣病の診療では、患者さんの生活や人生を考慮した治療の提案が欠かせません。長年の臨床経験が、こうした面で生かされていると感じています。
休日の気分転換や息抜きに楽しんでいらっしゃることはありますか。

多趣味な理事長に対し、私自身はスポーツも音楽もからきしで(笑)。趣味という趣味はないのですが、唯一旅行は楽しんできました。旅先で出会う景色や、関西のたこ焼きなど、当地ならではのおいしいものを堪能できるのが良いですね。コロナ禍もあり、医療者として近年は旅行に出ることを避けてきましたが、落ち着けばまた旅に出て、全国の魅力に触れたいですね。海鮮のおいしい北陸など、近く行ってみたいと思っています。
最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
糖尿病を軸とした生活習慣病と睡眠時無呼吸症候群、甲状腺・内分泌疾患を三本柱に、お待たせしない完全予約制で専門診療を提供するクリニックです。当日のご予約も可能で、発熱や腹痛、咳などの症状にもプライマリに対応しています。「新高島」駅からすぐのビル内にあり、「横浜」駅からも歩いて10分程度。雨が降っても濡れずにアクセスしていただける立地です。健康診断で数値に気がかりがある方、睡眠時のいびきを家族から指摘された方など、ぜひお気軽にご相談いただければと存じます。