太田 匡信 院長の独自取材記事
太田ニカニカ歯科クリニック
(可児郡御嵩町/明智駅)
最終更新日:2024/07/11
2024年5月9日、可児郡御嵩町に開業した「太田ニカニカ歯科クリニック」。兼山町で40年にわたり地域住民の口内の健康を支え続けた「太田歯科」を、院長の太田匡信先生が継承し移転開業した歴史ある歯科医院だ。「父のように地域に根差し、親子2代3代と愛され続ける歯科医院にしていきたい」と話す太田院長の診療モットーは安心と平等。地域のために尽くした父の志も引き継ぎながら、真新しい院内ではデジタル化を進め先進の技術も導入し、新旧の良いところを融合させている。そんな太田院長の趣味はスポーツ観戦。「選手が頑張っている姿を見ると、僕も頑張ろうと力が湧いてくるんです」と、爽やかな笑顔が印象的な太田院長に、継承した歯科医院や患者への想い、今後の展望など意気込みとともに熱く語ってもらった。
(取材日2024年5月30日)
使命感を持ち、父の志とともに受け継いでいきたい
歴史ある歯科医院を継承されたということですが、経緯やきっかけなどお聞かせください。
当院は40年前に父が兼山町で開業したのが始まりです。地域の皆さんのために精一杯、歯科治療をしている父の背中を見て育ちましたので、そんな父に憧れ、僕も歯科医師になりました。最初は岐阜県内の歯科医院に勤務し、さまざまな技術を学んでから、2年ほど前に実家の歯科医院に入りました。父と一緒に診療をする中で、40年間ずっと通われている方、親子2代3代にわたって来てくださる患者さんの存在をあらためて知りました。僕も歯科医師になってさまざまな先生を見てきましたし、素晴らしい先生方もたくさんいらっしゃったのですが、こんなにも患者さんに愛されている歯科医師はそういないと思い、父のすごさをあらためて実感したんです。それで、父の患者さんを引き継ぎ、生涯診させていただくというのが息子である僕の使命ではないかと思い、歯科医院を継承することを決めました。
お名前も新しくなさったのですね。「ニカニカ」とはどういった想いからですか?
ニカニカというのはですね、まず1つは、皆さんが「ニカッ」と笑えるような治療をしたいということです。もう1つは当院がある可児を逆に言うと「ニカ」になるので、ちょっとダジャレ的な要素も入れています(笑)。最後にもう1つ、「ニカ」はギリシャ語で勝利という意味になります。ですので、皆さんのお口の中がばい菌に負けないように「ばい菌に勝つぞ!」という想いを名前に表しました。
御嵩町に移転されたのはなぜでしょう?
以前はここから2~3キロ離れた兼山町で診療していましたが、建物が老朽化していたこともあって建て直す必要がありました。移転することにした理由は、地域の若い世代の方にも歯科治療を通じてQOL(生活の質)を上げてもらいたいという想いがあったからです。そこで、その世代の方が多くいらっしゃるエリアであることと、これまで太田歯科の頃から通われている患者さんが来やすいエリアを探した結果、この御嵩町が良いと思い移転開業したという経緯です。
とてもすてきな院内ですが、特にこだわったポイントは?
一番は、小さなお子さんからお年寄りまで、皆さんが通いやすい環境をつくりたいと思いました。ですので、それに合わせてバリアフリーは当然採用し、止めやすい駐車場であったり、キッズルームに加えて、ファミリールームも設けました。ファミリールームではお母さんが治療中でも、その横で動画などを流してお子さんが退屈せずに待てるようになっています。また、トイレも赤ちゃんと一緒に入れるようにしたりなど、赤ちゃんの頃から通いやすい環境づくりも意識し、歯科医院を身近に感じて育ってもらいたいという気持ちも込めています。
天然の歯を残すことをコンセプトに。予防に力を注ぐ
診療方針を伺います。
当院では、天然の歯を残すということをコンセプトに治療しています。そのためには、やはり「虫歯や歯周病をつくらない、つくらせない」ことを一番大切に考えていますので、最も注力しているのは予防です。当院では「大人予防プラザ」「こどもみらいプラザ」という名前の予防歯科専用の部屋を開業にあたり設置しました。歯周病は成人の多くがかかっている病気といわれています。ですが、歯周病は症状が出にくく自覚症状がほとんどないので、なぜ予防しているのかも実感しにくい方も多いと思います。そこで、当院では予防をコンセプトにした部屋を造り、患者さんの予防に対する理解を深めたいと考えました。患者さん自身が知識を持つことによって、歯科医院に通う重要性も実感していただけるのではないでしょうか。
「こどもみらいプラザ」というのもすてきですね。子どもの予防で大切なことは?
お子さんの場合は虫歯の予防が大切だと思います。そもそも虫歯というのは感染症で、多くの場合大人の口の中のばい菌がお子さんにうつることで虫歯が発症します。まずはそれを理解していただいて、生まれて最初のひと口目から虫歯予防が始まると思ってください。「こどもみらいプラザ」では、虫歯になる過程を動画で見せたり、予防についてのお話や歯磨き練習などをマンツーマンで行っています。虫歯に対しての知識をお母さんと一緒にお子さんも勉強して、なぜフッ素を使うのか、歯磨きのやり方など、お子さん自身に歯に興味をもってもらうことで虫歯になりにくく、一生歯に困らないようにすることを意識しています。そして、小さな頃から虫歯になりにくい環境をつくってあげることが、お子さんへの最高のプレゼントじゃないかと僕は思っています。
歯科医師が3人いらっしゃるとお聞きしました。どのような体制を取っていらっしゃるのですか?
歯科医師は父と私と妹と3人です。父の患者さんは高齢の方が多く、また父は入れ歯の診療が得意ですので、入れ歯については父がメインで診ています。僕は歯周病治療や予防歯科について特に研鑽を積んでいますし、インプラント治療や審美歯科も得意です。また、女性の歯科医師がいいとおっしゃるお子さんや、矯正については妹が診療をしています。患者さんは0歳からご高齢の方までとても幅広いので、年齢層やそれぞれのニーズに合わせて、歯科医師それぞれが得意なことを提供するようなチーム医療で担っています。私たち歯科医師も家族ぐるみで診させていただいていて、本当に地域の皆さんと家族ぐるみのお付き合いになっていますね。
患者の不安を少なくすることが診療のテーマ
患者さんと接する際に心がけていることは何ですか?
常に平等ということを心がけています。すべての患者さんにベストを尽くして、皆さんが最善の治療を受けられるように努めています。いらっしゃった皆さんが平等にきちんと歯科医療を受けられることを意識しています。もう1つは、患者さんの不安を減らせるように心がけています。当院では動画や画像を使って、その日行った治療内容を患者さんに見てもらっています。マイクロスコープを使用する治療の場合は、その様子を動画撮影したり、審美歯科の場合は施術前後の画像比較、またはアニメーションを用いて施術工程をわかりやすく説明しています。
施術した内容をわかりやすく説明してもらえるのは安心ですね。
そうですね。歯科治療はお口の中で何をされているか患者さんはわかりにくいものです。ですので、実際に処置内容を見られるようにすれば不安も減りますし、結果として治療に対して患者さんも前向きになれるのではないでしょうか。加えて、当院では痛みの少ない治療にも取り組んでいて、麻酔の注射も痛くしないように心がけています。とにかく、不安を少なくすることを診療のテーマにしています。
今後の展望をお聞かせください。
父が運営していた歯科医院のような、地域に根差した歯科医院にしていきたいと思っています。お子さんからご年配の方までご家族皆さんで通えて「安心して任せていい」と思ってもらえるような存在になりたいですね。歯科医師それぞれが得意な治療を合わせて、遠方からも来院できるような地域の小さな総合歯科医院になれるようチームで頑張っていきたいと思っています。
読者へのメッセージをお願いします。
30代40代の女性の方はホルモンバランスの乱れから歯周病が進行しやすいです。歯茎から血が出たり腫れたりした場合はもちろん、症状がなくても定期的に歯科検診を受けていただきたいですね。 また、子育て中の方は、お子さんの虫歯予防に対しての知識もつけていただき、僕たち歯科医師も一緒に、力を合わせて大切なお子さんの歯の健康を守っていければうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/41万8000円〜49万5000円、セラミックを用いた補綴治療/13万2000円、矯正(全部床)/33万円