生涯にわたる骨の健康を守るため
骨粗しょう症の予防と早期治療を
かのう整形外科
(東海市/高横須賀駅)
最終更新日:2026/03/13
超高齢社会の中、日本には1000万人以上の骨粗しょう症の患者がいると言われている。しかし、自覚症状がないためそうとは知らずに過ごしている人も多い。実際、骨折するまで気づかないケースも少なくない。東海市「かのう整形外科」の院長を務める加納潤先生は、「早期発見と早期治療のためにも、特に女性では40~50歳以上になったらDEXA法(二重エックス線吸収法)による検査を定期的に受けてください」と注意を呼びかけている。健康診断や地域の骨密度測定会でよく行われるQUS法(定量的超音波測定法)やMD法(微小濃度測定法)では見逃されてしまうこともあるという骨粗しょう症。今回はDEXA法(デキサ法)を用いた検査と治療を実施している加納院長に、詳しく話を聞いた。
(取材日2026年2月3日)
目次
自覚症状のない骨粗しょう症には、定期的なデキサ法による検査で早期発見と早期治療を
- Q骨粗しょう症とはどのような病気なのでしょうか?
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A
▲定期的な検査が重要と加納院長
骨粗しょう症とは骨量(骨密度)が減る、または骨の質が低下することで骨が脆くなり、骨折しやすくなる病気のこと。ご高齢の方が骨折をすると、入院や介護が必要になることが多く、健康寿命に直結する病気の一つといえます。骨粗しょう症には早期発見、早期治療がとにかく重要です。日常生活の簡単な動作でも骨折してしまうほど骨粗しょう症が進んでいても、ご本人はまったく自覚がないところがこの病気の怖いところ。当院では、特に骨折しやすい腰(こし)と大腿骨の太ももの付け根部分に対して、10分ほど寝ているだけでできる、レントゲンよりも被ばくの少ないデキサ法による検査を行うことができますので、お気軽に相談してください。
- Q骨粗しょう症を発症する原因と予防法を教えてください。
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A
▲食事や運動など日頃の生活が予防につながる
ご存じない方も多いと思いますが、骨は毎日新陳代謝しています。骨を作る(骨形成)ことと、溶かす(骨吸収)ことを3~6ヵ月程度の周期で繰り返しています。骨粗しょう症とは、この骨の新陳代謝のバランスが崩れることで骨密度が減った病態。最も頻度が高いのは閉経時の女性ホルモンの低下による骨破壊の亢進と、骨形成の低下による骨粗しょう症です。その他、加齢、運動不足、栄養不足なども原因となり、長期にわたる授乳、過度の喫煙や飲酒も発症リスクを高めることがわかっています。自覚症状がない病気ですので、早期発見・早期治療のために定期的な検査を受けて、まずは自分の骨年齢を把握しておくことが病気の予防につながります。
- Q骨粗しょう症の検査法について詳しく知りたいです。
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A
▲身体的な負担も少なく検査ができる
骨粗しょう症の診断にあたって信頼性が高いとされるのがデキサ法です。2種類のエックス線を腰椎と大腿骨に照射して、骨密度(骨量)を詳しく測ることができます。患者さんは10分程度、ベッドに横たわっているだけで、お腰と股関節の骨密度を測ることができます。被ばく量はレントゲンより少ないため、お体への負担はわずかです。骨折の既往がなくても、女性は50歳以上、男性は85歳以上になったら、一度骨密度を検査して、ご自身の骨の状態を把握することで、予防治療をすることができます。自覚症状がないことも多く、骨折で受診して骨粗しょう症が発覚するケースも多いので、そうならないためにも定期的な検査をお勧めします。
- Q骨粗しょう症の治療法について具体的に伺います。
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A
▲患者のライフスタイルによって治療法を提案
現代医学では、骨を作ることを促進させるための治療が有用とされています。いったん骨形成を促進させるための注射で骨密度を上げるよう図ってから飲み薬に変えることで、骨折しづらい良い骨を温存するようめざす治療が標準的です。主な治療法としては飲み薬と注射になりますが、実際にはさまざまな種類の内服薬や注射薬があり、患者さんのご年齢や生活背景に合った治療方針を提案しています。私が大切にしていることは、投薬、注射に加え、食事や運動の指導を組み合わせ、無理のない継続可能な治療を提案することです。目に見えない永続的な治療だからこそ丁寧な説明を心がけ、患者さんの不安な気持ちに寄り添ったチーム医療が大切だと考えます。
- Q骨粗しょう症の治療のゴールはどこにありますか?
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A
▲医師だけでなくスタッフ全員で患者をフォロー
当院で行う骨粗しょう症治療のゴールは、骨を強くすることで健康寿命を延ばすことです。ここでいう強い骨とは、高い骨密度と、骨質の両方がそろった状態をいいます。つまり骨粗しょう症治療の目的とは、単に骨密度を上げるだけではなく骨質も改善することで「生涯骨折しない丈夫な骨をつくること」ともいえます。そのためには薬剤による治療をはじめ、日々の食事や運動などと組み合わせ総合的に継続していくことが大切です。当院では骨粗しょう症治療に力を入れ、専門的に学んだ理学療法士だからこそできるリハビリ治療と、生活指導も同時に行います。骨粗しょう症治療は永続的な治療ですので、自分に合ったクリニックを選ぶことが大切です。

