内視鏡検査の負担軽減のため
技術や機器、時間、心理面にも配慮
なかた内科・胃腸内科クリニック
(京都市伏見区/六地蔵駅)
最終更新日:2024/09/19
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胃・大腸の内視鏡検査に対し「怖い」「痛そう」というイメージを持っている人も多いのではないか。しかし、胃がんや大腸がんなどの早期発見には有用な検査であり、一定の年齢になれば定期的に受けることが望ましいといわれている。「なかた内科・胃腸内科クリニック」の院長で、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医でもある中田智之(さとし)先生は「がんが見つかるタイミングによって、その後の治療や経過に大きな差が出ます。早期発見の重要性を知ってほしい」と話す。そのために、マイナスなイメージの払拭に尽力。先進の機器導入を始め、鎮静剤の使用や夕方の検査枠の設置、丁寧な関係づくりなど、患者の心身の負担軽減に努めている。
(取材日2024年8月27日)
目次
がんが見つかるタイミングで経過が大きく変わるから。知ってほしい、内視鏡検査による早期発見の重要性
- Qこちらで受けられる検査について教えてください。
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A
当院では、胃と大腸の内視鏡検査に対応しています。胃内視鏡検査は、おなかの張りや痛み、胸焼け、むかつきなどの自覚症状がある方にお勧めしています。大腸内視鏡検査は、下痢が続くときや血便が出た方、便潜血検査で指摘された場合などの精査が目的です。胃と大腸の内視鏡は同日検査も可能です。最近は、時間を確保したり食事を抜くなどの準備をしたりなど、検査のためにどうしても必要なことを1日で終わらせたほうが楽だと感じる方が多いようで、同日検査を希望される方が増えています。
- Q大腸内視鏡検査のメリットや目的は何でしょうか?
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A
腸の炎症や大腸ポリープ、大腸がんなど、病気の早期発見が大腸内視鏡検査の大きな役割です。大腸ポリープから大腸がんに進行することが多いので、早めに切除しておくことが将来の病気の予防にもつながります。便潜血検査で陽性だった場合は検査をするよういわれていますが、ポリープや大腸がんが原因の方もいますし、痔などのほかの病気が原因の方や、何も異常がないということもあります。そこで内視鏡検査をして、陽性となった原因を突き止め、もしポリープなどがあれば早めに対策をするということも重要だと思います。
- Qどんな人が内視鏡検査を受けるべきでしょうか?
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A
大腸がんは40歳、胃がんは50歳が一つの目安になると思っています。健康診断で受けるCTなどの検査は森を見ている状態、胃・大腸内視鏡検査は1本1本の木を見るイメージです。早期で病気を見つけるには、やはり必要な検査ですね。また、家族にがんを経験された方がいる場合はリスクが上がるといわれていますが、家族歴がなければがんにかからないわけではありません。症状が出たときにはかなり進行している場合が多いので、周囲にがん患者がいない方にこそ、検査の重要性を知っていただきたいですね。
- Q検査の苦痛軽減のために、どんなことをされていますか?
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A
検査を受けて「つらかった」「痛かった」となってしまえば、次回につながりません。一度検査をしたからもう大丈夫というわけではないので、できる限り楽に受けてもらえるよう胃・大腸ともに鎮静剤を導入しています。特に胃カメラは「オエッ」となるイメージがありますが、嘔吐反射が何度も起こると検査の精度を下げることにもなります。患者さんが落ち着いて検査を受けられるようにということはもちろん、スムーズに進め、見落としを防ぐ目的もあります。加えて、胃内視鏡検査では夕方に検査を受けられる「イブニング検査」を実施しています。仕事や家庭の都合に合わせられるので、時間や心の負担軽減にもなると考えています。
- Qクリニックの検査の強みは何でしょうか?
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A
大腸内視鏡検査では、基幹病院と同レベルのシステムに加え、AIによる病変の検出サポートができる機器を導入しています。あくまでも人間の目の補助としてですが、病気の早期発見に貢献できるような検査をめざしています。また、検査には常駐の臨床工学技士と看護師が同席し、チームで一丸となってより精度の高い検査を提供しています。検査前後の丁寧な説明や話しやすい雰囲気づくりなど、患者さんとの信頼関係を築くための努力も、スタッフ一同で取り組んでいます。
自由診療費用の目安
自由診療とは鎮静胃カメラ+大腸カメラ:3万7000円/鎮静胃カメラ:1万5000円/鎮静大腸カメラ:2万5000円