タバコがやめられないのは依存症
禁煙の外来で医師がサポート
MYメディカルクリニック新宿
(新宿区/西新宿駅)
最終更新日:2024/07/11


- 保険診療
喫煙スペースが減り、以前とはうってかわってタバコが吸いづらくなった現在。とはいえ、仕事のストレスを解消するために喫煙しているビジネスパーソンは依然として多いのではないだろうか。「そろそろ健康のことを考えようとは思っている」「子どもが生まれるから、禁煙したい」と自分でチャレンジするものの、口寂しさからタバコを吸ってしまい、うまく禁煙できなかった人もいるだろう。既に広く知られているとおり、タバコは肺がんなどのリスクもあり、副流煙で自分だけではなく周囲の人の健康をも損なってしまう恐れも。そこで、今回は「MYメディカルクリニック新宿」の蝶野喜彦院長に、タバコをやめたい人が安心して医師のサポートを受けられるよう、同院で設けている禁煙の外来について詳しく話してもらった。
(取材日2024年6月26日/更新日2024年7月10日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qどのような人をニコチン依存症というのでしょうか?
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A
タバコを吸うと、「頭がクリアになる」「リラックスできる」と感じるのではないでしょうか。これは、実はニコチンの禁断症状なんです。ニコチンを摂取することで頭の中が快感を覚えてしまい、習慣化するとタバコなしでは神経伝達物質の分泌の調節がしづらくなってしまいます。それによって、タバコを吸えないと頭痛や倦怠感、イライラして集中できないといった離脱症状が起こり、不快感を解消するために喫煙するという悪循環が生まれます。このように、身体的にも心理的にもタバコに依存している状態を、ニコチン依存症といいます。
- Q喫煙は体にどのような影響を及ぼしますか?
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A
タバコの煙には約5000種類の化学物資が含まれていて、そのうち約70種類が発がん性物質です。 喫煙していると、肺がんや口腔・咽頭がん、鼻腔・副鼻腔がん、食道がん、肝臓がん、胃がん、膵臓がん、子宮頸がん、膀胱がんを発症するリスクが高くなります。がん以外にも、喫煙は狭心症、心筋梗塞、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患など、さまざまな病気の可能性を高めます。さらに、手術をしようと思っても肺気腫の程度によっては、全身麻酔をかけるのが難しくなってしまう。また、本人だけでなく、副流煙を介して周りの人の健康も阻害してしまいます。ほかにも、歯が黄色くなったり老化現象があったりと、タバコは百害あって一利なしだと思います。
- Q禁煙の治療にはどのくらいの期間が必要になるのでしょうか?
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A
禁煙補助薬であるニコチンパッチを貼る治療の場合、12週間・計5回の診察で禁煙をめざす治療プログラムとなります。ニコチンパッチは市販薬もありますので、ご自身で禁煙に取り組むことも可能ですが、一人ではうまくいかず、ニコチンの離脱症状を我慢できない方も多いです。医療機関での禁煙治療は、医療用ニコチンパッチで中~高依存度の方でも離脱症状を抑えることが期待でき、医師のサポートが受けられます。先ほども言ったように、ニコチン依存症は病気と捉えられますし、自分で依存症から抜け出すには余程の気力が必要です。過去に禁煙しようとして無理だった方や依存度が強い方には、ぜひクリニックで治療を受けていただきたいですね。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診
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まずは都合の良い日時でウェブ予約を取って、クリニックへ。「MYメディカルクリニック新宿」は新宿駅からも近く、仕事の合間やミーティングのついでなど、隙間時間にも立ち寄りやすい好立地にある。来院したら、渡される紙の問診票を記入して、これまでの喫煙習慣について振り返ろう。ニコチンへの依存度を改めて確認し、医師の診察を受ける。
- 2診察
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診察では、医師に禁煙の意志を伝えて、日頃の喫煙習慣のヒアリングを受ける。医師から直接説明を受けることで、禁煙のメリットを理解しよう。タバコをやめると毎月のタバコ代もなくなり、禁煙が続くほど身体的にも精神的にも健康な生活が送れるようになるだろう。以前禁煙に取り組んで失敗した経験があれば、この時に相談して、禁煙治療への不安を解消することで、安心して治療をスタートしよう。
- 3スクリーニング検査
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次に、ニコチン依存度スクリーニング検査(TDS)を受けよう。検査は全10問で構成されており、点数の総計で依存度を判定する。5点以上あり、35歳以上の場合は「1日あたりの平均喫煙本数×喫煙継続年数」が200以上で、保険適応での禁煙治療を受けられる。医師から禁煙治療について説明を受けた後、文書で禁煙治療を受けることに同意すれば、治療がスタートする。
- 4治療計画・経過観察
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1日1回ニコチンパッチを貼り、皮膚からニコチンを摂取することでニコチンの離脱症状の抑制を図る。パッチを貼り変えるだけのため、忙しい人でも継続しやすい。2週間ごとに来院し、血圧測定、一酸化炭素濃度測定、診察で副作用の有無を確認しながら禁煙に取り組んでいく。5回目の診察は4回目から4週間空け、その間はニコチンパッチを貼らずに過ごす。5回目の受診時に希望者には「禁煙の外来修了証」を発行、治療が完了する。