仕事中の集中力低下はサイン
睡眠時無呼吸症候群の検査と治療
MYメディカルクリニック新宿
(新宿区/西新宿駅)
最終更新日:2024/07/11
- 保険診療
仕事のパフォーマンスが低下している、運転中に強い眠気を感じる、家族からいびきが大きいと指摘された……。そんな悩みを抱えているものの、日々の忙しさに押し流されてしまいがちな人も多いだろう。こうした悩みが続いている場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性がある。睡眠時無呼吸症候群は「寝ている間、呼吸が少し止まる」ことで知られているが、そのまま放置していると命に関わる疾患に発展してしまう恐れがある。また、検査で大がかりな装置を使わないといけないのでは? と尻込みしている人も多い。そこで、今回は「MYメディカルクリニック新宿」の蝶野喜彦院長に、睡眠時無呼吸症候群の原因やリスク、検査と治療について詳しく話してもらった。
(取材日2024年6月26日/更新日2024年7月10日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q睡眠時無呼吸症候群とは、どんな病気でしょうか?
-
A
睡眠時無呼吸症候群は、寝ている時に、1時間に5回以上、各10秒以上呼吸が止まる場合も診断されます。日本国内で500万人の潜在患者がいると推定されていて、男性の場合は10人に1人が該当するといわれています。ですが、症状の自覚がないまま日常生活を送っている方が多いのが現状です。よく家族から呼吸が止まっていると言われたことがきっかけで来院される方がいますが、そのくらい自分では自覚しづらい病気ですね。そのまま放置していると、高血圧症、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病を起こしやすくなってしまいます。さらに、心臓と血管に負担がかかることで、心筋梗塞や脳梗塞のリスクも高まります。
- Qどんな人が睡眠時無呼吸症候群を疑うべきでしょうか?
-
A
睡眠時無呼吸症候群は、呼吸が浅くなることで体が休息しづらくなり、本来休むべき時間に体を休めることができなくなる病気です。ですので、起きた時に疲れが抜けきっていなかったり、運転中に強い眠気を感じたり、仕事に集中しづらかったりと、日中のパフォーマンスが低下します。夜中に目が覚めてしまう方や、同居している方から「呼吸が止まっている」「いびきが大きい」と指摘される方もいます。また、顎が小さい方や肥満の方は、呼吸をする時の気道が狭くなってしまうので、無呼吸や酸素不足になりやすい傾向があります。少しでもこれらの症状に当てはまると思ったら、検査を受けるサインだと思っていただきたいですね。
- Q忙しい方に向けて、簡易検査に対応すると伺いました。
-
A
睡眠時無呼吸症候群の検査というと、病院で長い管をいっぱいつけた大がかりなものを想像されている方もいるかもしれません。ですが、現在はご自宅で簡易検査を受けていただけます。簡易検査は、コンパクトな先進のデバイスを手首と指につけて眠るだけです。一晩デバイスをつけて眠るだけで、睡眠時の無呼吸が何秒間続くのかを測定できますので、違和感なく普段どおりの生活をしていただけます。検査デバイスは、患者さんと調整して決めた日にご自宅まで宅配便で送られてきますので、忙しい方でも無理なく検査を受けていただけますよ。デバイスの返却も宅配便で済みますので、そのためにご来院いただく手間も省けます。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診・診察
-
まずはウェブから予約を取って、来院しよう。来院したら、渡される問診票で気になる症状について確認。睡眠中に息が止まる、呼吸が乱れる、夜中に目が覚める、大きないびきをかく、起きている時の眠気や集中力の低下といった症状があるか、日頃の生活を振り返る。これらの症状が慢性的に続いている場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いという。問診後の診察で医師に気になる症状を直接相談し、簡易検査の説明を受ける。
- 2自宅での簡易検査
-
診察後、検査器具が自宅に届いたら簡易検査を受ける。一晩検査器具を装着して眠ることで、睡眠中の無呼吸の頻度や時間、脈拍、体内の酸素飽和度などを測定する。器具の装着は簡単で、睡眠中も違和感が少ない。簡易検査はクラウドでクリニックに送信されており、スムーズに治療につなげられる。結果によっては、簡易検査と同様に検査機器を使用し、自宅で精密検査を受ける場合も。病院に泊まる必要はないので、忙しい人でも安心だ。
- 3結果説明
-
検査器具を返送して都合の良い日時で予約を取り、クリニックで医師から検査結果の説明を受ける。簡易検査の結果、1時間の睡眠につき40回以上の低呼吸・無呼吸があれば、CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)による保険適応での治療の対象となる。無呼吸が軽度の場合には、マウスピースによる治療を行うことも。 この場合も、提携の歯科・口腔外科に紹介が可能で、信頼できるクリニックでマウスピースを作製できる。
- 4治療開始
-
結果説明当日から数日以内にCPAP療法を開始する。CPAP療法は、睡眠時に専用のマスクを装着して、鼻から気道に空気を送り込んで圧力をかけることで気道を開き、呼吸の安定を図る。定期的に医師の診察を受けるが、CPAPの使用状況はクラウドで管理されており、診察時にデータを忘れる心配はない。睡眠時の無呼吸や低呼吸、いびきの減少を図ることで、睡眠の質を向上して、睡眠時に休息を取れる体になることをめざす。