蝶野 喜彦 院長の独自取材記事
MYメディカルクリニック新宿
(新宿区/西新宿駅)
最終更新日:2024/07/11

西新宿駅から徒歩4分、新宿駅から徒歩7分のビジネスビル5階にある「MYメディカルクリニック新宿」。2024年7月1日に開院した同院の院長を務めるのは、蝶野喜彦先生。北里大学医学部を卒業後、東京慈恵会医科大学附属病院や地域の基幹病院で外科医として、難症例手術・治療・術後管理にチームとして身を捧げた。それらの経験を通して予防医療の重要性を痛感し、予防医療の道を選択して現在に至る。豊富な実績と経験を有する複数の診療科の医師が在籍し、適切な医療を提供することと、大学病院レベルの技術でありつつ気軽さを保つことを目標に掲げている。蝶野院長に同院のコンセプト、医師をめざした背景や今後の展望について詳しく聞いた。
(取材日2024年5月14日/更新日2024年7月10日)
健全な心身を支えるインフラをめざす
開院にあたり、院長の思いをお聞かせください。

当院は2024年7月1日に開院しました。地域の予防医療にも注力し、健康診断係の役割も担いたいと考えています。いかにも医療機関然とした雰囲気ではなく、ホテルライクな空気感をまとい、患者さんがいつでも足を運びたくなるような院内づくりをめざしました。患者さんには、気軽にご自身の体調を整えるための場所として活用いただければと思っています。医療機関は、来院のハードルの高い場所ではなく、社会インフラの一つに過ぎません。「少しでも長く生きられるような社会をともにつくりましょう、そのために医療機関をインフラとして活用してくださいね」という思いです。患者さんと医師が対等な立場で、健康を整え、社会で快適に過ごすための選択肢の一つとして、当院を利用いただけるとうれしいです。
クリニックのコンセプトについて、教えてください。
当院の所属するグループのビジョンは、「世界一愛されるクリニック」です。この地域の特徴として、ビジネスの最前線で活躍される方がとても多くいらっしゃいます。そうした方々が望ましい働き方を継続するためには、健全な心身を維持することがとても重要です。その土台を下支えさせていただくために、健康診断後の適切な医療提供やフォローアップに注力していく予定です。グループビジョンの実現のためにも、当院のスタッフ一同精進したいと考えています。また、新宿エリアで働くビジネスパーソンやお仕事帰りの近隣住民の皆さんにもご利用いただけるよう、平日夜の時間帯に外来診療の準備も進めております。「患者さんの健康に少しでも寄与すること」をミッションに掲げて、診療にあたらせていただきますのでお気軽にご来院いただけたらと思います。
クリニックの特徴は、どのような点ですか。

当院の特徴の一つは、大学病院で数多くの経験と実績を積んだベテランの医師がそろっていることです。これまで数々の医療現場で日々想定外のリスクに直面してきたからこそ、リスク管理に対する意識を強く持っており、各分野の専門の医師が即座に対応できる環境を整えました。また、風邪や腹痛などの身近な不調に関しても使命感をもって対応しますので、気軽にお立ち寄りいただければと思います。求められる声に積極的に耳を傾け、それをグループ全体の運営に反映させていきつつ、当院ならではの個性を創出して社会貢献することが当面の目標です。
多くの経験から知り得た予防医療の重要性
蝶野院長が医師をめざした理由、院長就任までの経緯について教えてください。

私が小学3年生の時、弟がけがをしました。その時に弟を担当してくださったのが、友達の父親の心臓外科医でした。「弟さんは、大丈夫だよ」の一言のおかげで、私は本当に安堵し、「医師はかっこいい。将来は医師になる」という気持ちが固まったのです。また手術によって人命を救う漫画のヒーローに憧れたことも、医師を選択した大きな理由の一つです。大学卒業後、大学病院や地域の基幹病院で外科の医師として研鑽を積みました。がんの治療から血管病まで15年程難症例と向き合い、手術、治療が困難な状態になる前の早期発見、早期治療、そして予防医療の重要性を痛感しました。予防医療の道を志したタイミングで、これまでのご縁がつながり現在に至ります。
なぜ、血管外科を選択されたのですか。
東京慈恵会医科大学附属病院で初期臨床研修を行っていた際、胸腹部大動脈瘤が破裂した患者さんが運ばれてきました。血管外科チームは一丸となり、大至急、患者さんの胸骨を外し、心臓を直接マッサージしながら再建手術を実施しました。このダイナミックな手術を手際良く遂行する光景を目の当たりにした私は、驚きと感動を覚えました。血管外科に進むには、心身ともに強い覚悟が求められます。先進の技術と機器を備えた環境の中で一人の患者さんの人生に深く向き合う血管外科。非常に忙しく、激務にもかかわらず血管外科は、医師一人ひとりが輝いており、この医療チームの一員になりたいという強い思いが芽生え、この道を選択しました。
蝶野院長が診察を行う際に、心がけていることはどのようなことでしょうか。

患者さんの多くは不安や悩みを抱えていたり、気持ちが弱っていたりするものです。また、仕事の合間で時間に余裕のない方も多く、医師として、患者さんの置かれている状況に繊細に心を配り、誠意をもって接するよう心がけています。患者さんは、こちらが発する言葉、態度、顔色、話し方、接し方の一つ一つを見ていらっしゃると思います。医師をはじめスタッフ一同、こうした点に十分に配慮できる医療チームとなれるよう尽力してまいります。医療人としてやりがいを感じるのは、患者さんから「ありがとうございました」の一言を頂戴することです。この一言によって、医師としての存在意義を実感できますし、生きている意味を再確認できたという感覚すら抱きます。当院と大学病院で行う医療内容は異なるものの、これまでの専門分野の知見を活用しながら、地域の皆さんから求められる存在になれるよう努めてまいりたいと思います。
後悔する人を一人でも減らすために存在したい
注力していきたい診療はございますか。

当院をはじめグループ全体として、健診からのフォローアップはもちろんですが、婦人科検診にも注力しています。婦人科および乳腺外科の医師による専門的な治療を受診できるだけでなく、女性が受診しやすいよう女性だけが受診できる「レディースデイ」を週に1日設け、女性スタッフがすべての対応を行います。社会で活躍されている皆さまの中には不眠やストレス、いびき等でパフォーマンス低下に悩まれている方もおられるので、予防接種・禁煙の外来・睡眠の外来などのオプションを用意してお待ちしております。また私が重視することは、スタッフの人間性や患者さんとのコミュニケーション能力です。医療スタッフとしての知識や技術は、それらが備わった上での要素だと考えます。当院のスタッフは、私が「一緒に働きたい」と感じた人たちばかり。自分の家族を診る感覚で患者さんと接してほしい、という私の意をくんでくれるスタッフの存在に感謝しています。
どんなクリニックとして認知されたいですか。
症状や診療科に関わらず、困ったことがあったら何でも相談できる、患者さんにとってハードルの低い場所になりたいですね。めざすのは、患者さんが何の気負いもなく、気軽に足を運べるクリニック。例えば、肩凝りがひどいので湿布剤を処方してほしい、肌がかゆいから診てほしいといった身近な困り事でも結構です。アクセスも良いので、ぜひコンビニエンスストア感覚でご自身にとって使い勝手の良い場所として活用してください。構えずに気軽に通院できるクリニックでありながら、先進の設備と豊富な経験を積んだ精鋭医療メンバーが診療にあたるクリニックとして、ご愛顧いただけるのが理想です。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

これまで大学病院で関わってきた難症例の患者さんの多くは、検診を避けたり、健康診断の結果をなおざりにしたりしてきた方々でした。そのほとんどの患者さんは、それまでのご自身の意識をとても後悔されていらっしゃいました。そうした姿を目の当たりにし、私はメスを置き、予防医療に全力を注ぐことを決意しました。後悔する人を一人でも減らしたい、その思いを実現するために存在するのが当院です。誰もが、いつかは旅立ちの日を迎えます。その日が延伸され、大切な方と過ごす時間が増えることに貢献できたとしたら、それは当院スタッフの何よりの喜びです。