糖尿病・内分泌疾患に特化
大学病院での経験を生かした診療
ひろむら内科クリニック
(稲城市/矢野口駅)
最終更新日:2024/07/12


- 保険診療
壮年や高齢世代のみならず、若年層にも広がりつつある糖尿病。健康診断などで血糖値異常が認められ、医療機関への受診を促される人も多い。また体のだるさ、むくみ、発汗、便トラブルなどの身近な症状に内分泌疾患が隠れていることもあるが、それを放置しているケースも少なくない。実際に症状の相談を行う場合、どのようなクリニックを選べば良いのだろうか。「ひろむら内科クリニック」の広村宗範院長は、12年ほど大学病院において糖尿病および内分泌疾患を専門にさまざまな症例に携わり、多くの研鑽を積んだ。その専門性を地域医療に生かしたいという強い意思のもと、「糖尿病・内分泌疾患」に特化したクリニックを2024年4月に開業。そんな広村先生に、糖尿病および内分泌疾患の病態、受診タイミングなどに関する見解を詳細に聞いた。
(取材日2024年7月2日)
目次
先進の医療機器を備え、専門性を追求した医療を提供。患者の気持ち、個人的事情にも寄り添う診療スタイル
- Qこちらの糖尿病治療の特徴を教えてください。
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A
▲HbA1c測定機器や尿分析装置など先進の機器をそろえる
第一に優先して考えるのは、患者さんの負担を取り除くこと。インスリン自己注射治療が必要な場合においても、治療薬との併用によって負担を軽減できるよう工夫しております。また糖尿病治療では、関連性を指摘される悪性腫瘍のほか、筋力低下による骨折などにも注視。血糖値測定はもちろんですが動脈硬化検査のほか、コレステロール値、血圧、体重、骨密度などの管理も重要です。患者さんによって血糖値の目標値は、異なります。高血糖であることの問題は小さく、別の値にフォーカスすべき場合もありますし、血糖値を下げすぎないほうが望ましいケースも。当院では、一人ひとりに適した治療を患者さんと相談しながら決めていきます。
- Qどんな患者さんがこちらを訪れたらいいのでしょうか。
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A
▲診断結果が出ている場合はもちろん、予防の観点でも受診を推奨
糖尿病に関わるケースは、2つに大別されます。診断に至ってはいないものの強く意識している方と、診断されたが受診せずに放置している方。当院では、どちらのご相談に対しても最良の診療を提供できるよう努めます。前者であれば、ブドウ糖負荷試験を行うことで現在の状況を適切に判断します。予備軍とわかれば、発症を防ぐための対応方法のアドバイスが可能です。後者の場合、受診が遅れると合併症リスクが大きくなるので早期受診をお勧めしたいところ。合併症の進行抑制をめざすアプローチもありますので、前向きな気持ちでご来院ください。健康診断未受診の方のうち、頻繁に「喉の渇き」を感じる場合なども一度受診するのが望ましいでしょう。
- Q甲状腺疾患などの内分泌疾患にも対応されていますね。
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A
▲バセドウ病の治療薬の副反応の危険性も判定できる
体内にはホルモンを出す甲状腺、下垂体、副腎などの臓器があります。その臓器のホルモン量が過剰になったり、不足したりした場合、またはホルモンを受け取る受容体に異常が生じるのが内分泌疾患です。その中でも代表的なものが甲状腺疾患。バセドウ病、橋本病という疾患名を耳にしたことがある方もいらっしゃるでしょう。ご家族に自己免疫性疾患のある方がおられる場合、甲状腺疾患に罹患しやすいともいわれています。バセドウ病は動悸、下痢、体重減少といった症状を生じやすく、妊娠可能な年齢の女性に多く発症する傾向があります。特に出産を希望される場合は、妊娠前から専門の医師のもとで慎重かつ適切に病気の管理を行う必要があります。
- Qどんなときに内分泌内科を受診したらいいのでしょうか。
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A
▲日本内分泌学会内分泌代謝科専門医の資格を持つ広村院長
内分泌疾患の中で特に多いのが、甲状腺疾患です。先ほども少しふれましたが、代表的な症状は喉仏の少し下辺りに位置する甲状腺が腫れる、体のだるさやむくみ、発汗、下痢、便秘、肌の乾燥、意図しない体重減少など。甲状腺ホルモン数値に異常があるにもかかわらず、治療をせずに放置すると、不整脈や徐脈といった心臓関連の疾患につながりかねません。甲状腺疾患のみならず、他の内分泌疾患の可能性も十分に考えられるので一度内分泌内科を受診するのが良いでしょう。血液検査で疑わしい所見が確認されたら、内分泌負荷試験などによってホルモンバランスの検査をすることもあります。必要に応じて他の医療機関とも連携し、診療を進めていきます。
- Q先生は幅広い診療経験をお持ちだそうですね。
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A
▲モニターで待ち人数の表示をし、待ち時間短縮の工夫も
長期にわたり大学病院に在籍して研鑽を積んできたので、1型、2型の糖尿病、高コレステロール血症といった脂質異常症、高血圧症、肥満症、甲状腺疾患など、多岐にわたる診療に携わってまいりました。そのほか勤務医時代には、副腎疾患のクッシング症候群やアジソン病、下垂体疾患の先端巨大症、下垂体機能低下症、骨粗しょう症といった、まれな症例も担当しました。こういった疾患は、診療経験がなければ見逃される場合があります。実経験に裏づけされた洞察力を持った医師でなければ、その「疑わしさ」に気づくことは難しいでしょう。これまでに培った幅広い知識と経験を生かし、地域住民の方々の不安軽減に尽力する所存でございます。