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木村 ジェニファー由衣 院長の独自取材記事

川越駅前ゆい消化器内科・内視鏡クリニック

(川越市/川越駅)

最終更新日:2024/05/29

木村ジェニファー由衣院長 川越駅前ゆい消化器内科・内視鏡クリニック main

「私自身、いかにも“偉いお医者さま”という感じの先生が苦手なので、同じ目線でこの先生なら話しやすいと思ってもらえる存在でありたいです」と話すのは、2024年の4月に開業した「川越駅前ゆい消化器内科・内視鏡クリニック」の木村ジェニファー由衣院長。開業して間もない真新しいクリニックは、そんな木村院長の思いが詰められた、患者に寄り添った場所となっている。木村院長は、大学病院の消化器センターでキャリアをスタートし、これまで数多くの大腸内視鏡検査を手がけてきた。気さくで親しみやすいキャラクターだが、「質の高い医療を地域で提供したい。特に増えつつある女性の大腸がんを減らしたい」と強い信念も合わせ持つ。そんな木村院長にこれまでの道のりやクリニックの特徴、今後の展望について話を聞いた。

(取材日2024年5月1日)

丁寧でクオリティーの高い内視鏡検査を提供したい

これまでのご経歴、開業に至った動機について伺います。

木村ジェニファー由衣院長 川越駅前ゆい消化器内科・内視鏡クリニック1

今まで大学病院の消化器センターや都内の消化器内科クリニックで、大腸内視鏡検査と治療をメインに経験を積んできました。消化器内科の臨床の前線で医療を提供してきましたが、もっと地域に根差した環境で一人ひとりの患者さんと向き合いながら、大学病院と同等の検査や治療が行えないかと考え、住まいからのアクセスも良く、たくさんの人が利用される川越駅前を開業地に選びました。開業にあたっては「苦しそう、恥ずかしい」などネガティブなイメージが先行しがちな大腸内視鏡検査のハードルを少しでも下げられるように、気軽に受診しやすい環境づくりに力を入れました。町のかかりつけでありながら、専門的な検査や治療が受けられ、親身になって寄り添う、そんなホームドクターをめざしています。

そもそも先生が医師を志し、消化器内科に進まれたきっかけは何だったのでしょう。

父と祖父が医師だったので、子どもの頃から身近な職業だったんです。患者さんのために働き、感謝され、とてもやりがいのある仕事だなと思っていました。ただ私自身、専門的な技術を身につけて働くことへの興味がすごくあったので、医師の家系じゃなくても、自然とこの道を選んでいたような気がします。消化器内科を専門にしたのは、大腸内視鏡検査と治療で多くの実績を持ち、大腸がんで世界的にも知られる先生がいた昭和大学横浜市北部病院の消化器センターで学ぶ機会があったからです。ここで内視鏡のとりこになってしまいました。一番惹かれたポイントは、大腸がんを早期発見することで治すことがめざせる、その入り口になれる内視鏡検査でした。また、内視鏡内科は、内科ではありますが外科的な治療も行えて、女性でも活躍できる科です。

内視鏡検査の経験は大学病院の消化器センターで積まれたのですね。

木村ジェニファー由衣院長 川越駅前ゆい消化器内科・内視鏡クリニック2

はい。消化器センターでは本当に数多くの症例に携わることができました。消化管の大腸がんなどに特化した専門的な研究もやっていましたし、海外の研究会にも行き、優秀な先生方のテクニックもたくさん勉強させてもらうことができました。そんな貴重な経験を経て、勤務医としてキャリアを再スタートできたことはとても幸運でしたね。以後13年間にわたり、消化器内科の診療と内視鏡検査、治療を行ってきました。

消化器内科のスペシャリストとして磨いた技術を川越で

先生の治療方針、大切にされていることを教えてください。

木村ジェニファー由衣院長 川越駅前ゆい消化器内科・内視鏡クリニック3

患者さんの目線に立って対応するようにしています。私たち医師は、毎日数多くの検査や治療を行っていますが、患者さんにとっては年に1回の、もしくは初めての大事な検査です。なので当院では、「検査や治療も一人ひとりを丁寧に」をモットーとしています。挿入から観察、診断、治療までをスムーズにかつ的確に行うことを心がけています。検査前に飲む下剤も1種類ではなく、患者さんに合ったものを提案できるよう数種類ご用意しています。あとは構えずに、なんでも尋ねてほしいですし、気になることはどんどん話してほしいですね。気さくな雰囲気で患者さんに接し、同じ目線で診察にあたるように心がけています。

大腸内視鏡検査の挿入技術にはこだわりがあるとお聞きしました。

腸はとても長く、おなかの中でふわふわと浮いている部分があるのですが、そこを真っすぐにしながら内視鏡を挿入するには、経験とセンスが必要です。当院では腸を内視鏡が入りやすいようにたぐり寄せて、ストレート化する軸保持短縮法を基本としており、患者さんが苦しくないよう、短時間で検査ができるように心がけています。もちろん、腸の状態は人によって違いますので、決して無理に通すことはせず、人によって挿入法を変えるなど、オーダーメイドな検査を行っています。万が一、挿入が難しい場合は細長いロングタイプのスコープも準備があります。極力痛くない、怖くない検査をモットーに精度の高い検査の提供に全力を注いでおり、胃と大腸の内視鏡検査を一度に行うことも可能です。

検査のハードルを下げるためにどんな工夫をしていますか?

木村ジェニファー由衣院長 川越駅前ゆい消化器内科・内視鏡クリニック4

女性の患者さんにとって、大腸の内視鏡検査や肛門の診察は少し抵抗があるようで男性医師だとハードルが高いと感じて躊躇されてしまうケースが多々あるんです。当院では内視鏡検査だけでなく、消化器内科や肛門関係の疾患もすべて私が担当しているので、その点は安心していただけるかと思います。検査や診察のハードルを下げ、もっと多くの方に検査を受けていただき、どうしたらリラックスしてもらえるかを、女性の目線で考えてクリニックづくりをしてきました。当院では鎮静剤を使用し、うとうと眠った状態で検査を受けていただくのですが、寝心地が良いように、クッション性に優れたベッドをご用意しています。また、院内で下剤を飲んで準備してもらうための個別スペースを備えたり、トイレのにおいや音、感染対策に配慮し、安心して検査を受けていただくため細部にまでこだわりました。

大腸がんを減らすには通いやすいクリニックづくりから

こちらは、先生、看護師、事務スタッフさんと全員女性なのですね。

木村ジェニファー由衣院長 川越駅前ゆい消化器内科・内視鏡クリニック5

私を含めてスタッフ8人全員女性です。一緒にクリニックをつくり、盛り立てていく仲間だと思っているので、同じ目線で話できる風通しの良い関係性ですね。医師、看護師、事務スタッフ分け隔てなく、「気になること、言いたいことがあったらすぐに話してね」と常に伝えています。内視鏡検査が好きだからと来てくれた看護師もいて、スペシャリストがそろっているクリニックだと自負しています。

今後、クリニックで取り組んでいきたいことは?

まず、大腸内視鏡検査は皆さんが思っているような苦しい検査ではなく、気軽に受けられる検査なんだと知っていただき、たくさんの人に受けてもらいたいと思っています。大腸がんは現在、女性のがん死亡者数第1位で、乳がんよりも多いんです。乳がん検診は受けているのに、大腸の内視鏡検査からは足が遠のいてしまっている女性がとても多く、若い女性、働き世代、子育て世代、年配の方ともっともっと受診してほしい。大腸がんは早いうちに見つけて、早期がんのうちに切除すれば完治がめざせる病気です。つまり、検査を受けることが、健康を守ることにつながるんです。そのためにも検査のハードルを下げ、来院しやすいクリニックにしていきたい。恥ずかしい、嫌な場所でなく、気持ち良く検査が受けられる場所にしていきたいと思っています。

読者にメッセージをお願いします。

木村ジェニファー由衣院長 川越駅前ゆい消化器内科・内視鏡クリニック6

体の中をきれいにするためにデトックスしに行く、そのくらいの感覚で大腸内視鏡検査を受けてもらえたらうれしいです。緊張しやすい方でもリラックスして受けていただけるように、当院では鎮静剤も使うことができます。あと、大腸がんが増えているのは、食生活が大きな原因ともいわれています。ですので、毎日の食事の内容から気にかけてもらいたいと思います。便潜血検査をしているから大丈夫、ポリープを取ったから安心ではなく、定期的に内視鏡検査を受けることが大事だということを皆さんに知っていただきたいと思います。

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