塚原 明弘 院長の独自取材記事
アキヒロデンタルクリニック学芸大
(目黒区/学芸大学駅)
最終更新日:2024/07/23

学芸大学駅から徒歩約3分の場所にある「アキヒロデンタルクリニック学芸大」。塚原明弘院長は、失ったり欠けたりした歯をかぶせ物などで行う補綴歯科のスペシャリストだ。勤務医時代に在籍した大学病院では、日々の診療の傍ら学生の指導も経験。歯を削る量を少なく抑えて治療する技術を持ちながら、歯を削る必要がない健康的な状態を保ってもらうことを重視して、患者にメンテナンスや定期検診を促すことにも力を入れている。木目調のインテリアを散りばめた院内は美容室のような落ち着いた雰囲気。「生まれ育った地元で地域医療に貢献していきたい」と語る塚原院長に、同クリニックの特徴や診療ポリシーなどについて語ってもらった。
(取材日2024年7月2日)
気軽に悩みを相談できる、落ち着いた空間づくりを徹底
院長はこの地域で生まれ育ったそうですね。

ええ。当クリニックはもともと、薬剤師の父親が薬局を営んでいた場所を改装して2024年4月に開業しました。私はこの町で生まれ育ち、母校である昭和大学歯学部のキャンパスも自転車で通える範囲にありましたので、愛着のある地元で自分のクリニックを開業できたことをとてもうれしく思っています。ちなみに分野は少し違いますが、父は薬局を経営しており、これからは親子で地元の方々の健康に貢献していきたいと思っております。
クリニックの内装でこだわったことを教えてください。
足を運んでくださった患者さんに、リラックスして過ごしていただけるような空間を作ることを意識しました。モダンな美容室をイメージしたグレーを基調に、木目調のインテリアを取り入れることでぬくもりを演出しています。また、診察室を大きなパーティションで区切ることで患者さんのプライバシーを守りながら、診察台の周りのスペースを広く確保することで圧迫感を和らげることも意識しました。初診の患者さんにも安心して不安や悩みを相談していただける空間になっているのではないかと思います。
患者さんはどんな方が多いですか?

一般的な歯科クリニックと同じく、年配の患者さんが多い印象です。このエリアは近隣の大学に通う学生さんや一人暮らしの社会人が多いことも特徴なので、学校や仕事の帰りにいらっしゃる若い人も増えています。また、もともと昭和大学歯科病院に通われていた患者さんが、同病院出身の歯科医師を探していらっしゃるケースもありました。当クリニックでは、虫歯や歯周病の治療、ホワイトニングやインプラント治療まで、幅広い診療に対応しています。基本的な治療を丁寧に行うことを徹底していますが、今後は先進の設備を増やして、大学病院と同じレベルの歯科医療を提供することをめざしています。
「丁寧な治療」と「わかりやすい説明」にこだわる
院長が歯科医師になりたいと思った理由を教えてください。

実家が薬局だったこともあり、子どもの頃から自然と将来は医療系の仕事に就きたいと考えるようになりました。正直に告白すると、大学に入学した時点で歯科医師になることは第一希望ではなかったのですが、専門知識を学び実習を受ける過程で歯科医師としてのやりがいの大きさに気づくことができました。私が専攻していた補綴歯科では、虫歯や歯周病によって欠損してしまった部分を、かぶせ物や入れ歯で補う治療を行います。患者さんに不自由なく噛めるようになっていただくために治療を行うことが、大きな手応えや達成感につながると感じています。
昭和歯科大学病院では、診療に加えて、学生に対して授業や実習を行っていたそうですね。
補綴学講座の助教として、3年生と4年生を対象に授業を行っていました。座学だけではなく、実習では技術を教えることもありましたね。学生のモチベーションを刺激しながら、専門知識をわかりやすく教えるのは簡単なことではありません。また、大学病院にいらっしゃる患者さんの中には、お口の状態に強い不安を抱えていらっしゃる方も多いです。学生に対しても患者さんに対しても粘り強くコミュニケーションを取ってきた経験は、私にとって大きな財産になっています。そうした経験から、現在も治療方針を丁寧に説明するということを大切にしています。具体的には、診療台の前に大きなモニターを設け、歯科用CTや一眼レフで撮影した画像などを患者さんと一緒に見ながら、症状を解説するとともに今後の計画をお伝えしています。
こちらのクリニックの治療方針をお聞かせください。

多くの患者さんは歯の痛みを感じてから来院されますが、その時点で症状が深く進行しているケースは多く、その場合、歯を削る分量も増えてしまいます。せっかく治療をしても、その後のメンテナンスを怠ってしまうと症状の再発を招いて、どんどんダメージが蓄積されてしまう。ですから当クリニックは「治療したら終わり」ではなく、その後もメンテナンスに通っていただくことに力を入れていきたいと考えています。歯が痛くなる前にまめに検診に通っていただければ、虫歯や歯周病の早期発見につながって、低侵襲の治療で健康を維持することにつながります。痛くなってから行くよりも、治療期間が短くなり、コストも抑えられるでしょう。そのメリットに気づいていただけるように、患者さんの幅広いお悩みに寄り添いながら、予防意識が高まるように働きかけていくことが私のポリシーですね。
患者さんに定期的に通ってもらうために工夫していることはありますか?
患者さんにリラックスしていただくことが当クリニックのコンセプトなので、治療に伴う痛みを抑えることにもこだわっています。まずは麻酔注射を打つ部分にクリームタイプの表面麻酔を塗り、注射の際のチクッとした痛みの対策をします。そして、痛みを感じにくい歯茎の場所を見極め、電動注射器を使用して注射を行います。麻酔注射をする際の不快な感覚の原因の一つは、麻酔薬を注入するスピードが不適切なことによる圧力なんです。その点、理想的な注入スピードをコンピューター制御することができる電動注射器を活用すれば、その不快な感覚を抑えることができます。
定期的に通いたくなる歯科クリニックをめざす
印象に残っている患者さんのエピソードを教えてください。

歯科医師として駆け出しの勤務医時代、治療結果にご満足いただけなかった患者さんもいます。前歯のかぶせ物を交換するために患部を削り直す必要があったケースで、事前の説明を経て治療は予定どおりに進んだものの、削った分量が患者さんの想像を上回ったことでショックを与えてしまいました。その経験から、治療の結果にかかわらず、事前の認識に少しでもずれがあると患者さんを悲しませてしまうことがある。治療を精密に行う技術だけでなく、コミュニケーション力も磨かなければならないと学びました。それからはよりわかりやすい説明に力を入れるようになり、大学病院を退職する際には、たくさんの患者さんから「先生に診てもらえて良かったです」と言っていただくことができました。
休日はどんな過ごし方をするのが好きですか?
体力を維持するためにランニングをすることが多いですね。公園のランニングコースをぐるぐる走ってから出勤する日もありますよ。これまでフルマラソンに2回挑戦したことがあって、2回目は4時間半で完走することができました。今後も自分を甘やかすことなく、サブフォー、つまり4時間未満をめざせるくらい足腰を鍛えていきたいですね。
最後に、今後の展望をお聞かせください。

繰り返しになりますが、患者さんが定期的にメンテナンスに通っていただけるようなクリニックになることをめざしています。そのためには患者さんと信頼関係を築くことが大切なので、治療を丁寧に行うだけでなく、笑顔であいさつをすることを欠かさないなど、スタッフ全員で居心地の良いクリニックをつくっていきたいです。新しい機器を導入することで診療体制をブラッシュアップすることや、診療台を増やすなど予約を取りやすい環境を整えていくことも検討しています。まずは目の前の患者さんに満足していただくことが最優先事項です。地に足をつけて、地域の方々の健康をサポートしていきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療(手術含む)/40万円〜、ホワイトニング(両顎)/3万円程度