伏木 亮祐 院長の独自取材記事
とねり歯科・矯正歯科
(足立区/舎人駅)
最終更新日:2024/06/24

舎人駅から徒歩3分、バスでのアクセスも便利な医療モール内にある「とねり歯科・矯正歯科」。丁寧なカウンセリングと明確な治療のゴール設定で、安心で納得のいく治療の提供をめざす歯科医院だ。日本歯科専門医機構補綴歯科専門医として、審美歯科、入れ歯、インプラントといった補綴治療に従事してきた伏木亮祐院長と歯列矯正を専門とする妻の伏木怜奈副院長が、一般歯科治療から小児歯科、口腔外科まで幅広く対応している。精密な治療はもちろんのこと、気さくで話しやすい伏木院長の人柄も同院の魅力の一つだ。2024年4月に開院した真新しく居心地の良い院内で、専門分野の補綴治療や同院のコンセプト、歯科医療への思いについて伏木院長に話を聞いた。
(取材日2024年5月10日)
見た目と機能性、治療後の状態の維持しやすさを重視
開院までの経緯を教えてください。

日本大学歯学部を卒業後、歯科補綴学第三講座のクラウンブリッジ補綴学で大学院を修了しました。その後大学で助教を務め、退職した後は、開業を目標に地域医療に携わってきました。独立開業は学生の頃から考えていましたが、実際に歯科医師になって現場で診療を行う中で、自分のやりたいことが少しずつ明確化されていきました。補綴学に長く携わってきて感じたのは、詰め物やかぶせ物で元の歯の再現をめざすことは意外と難しいということです。特に、見た目が自然できれいな状態を長く持たせるということは、実はとても難しいことなんです。緊急性の高い診療を含めて研鑽を積み、20年の臨床経験では、見た目の美しさと機能性を兼ね備え、少なくとも10年は治療後の状態を維持しやすい補綴治療を心がけてきました。それを具現化できる歯科医院の実現をめざし開業に至りました。
先生は補綴歯科専門医でいらっしゃるそうですね。
補綴歯科専門医の資格を持っていることは、歯科医師としての大きな強みだと思っています。以前、歯科の専門医資格は各学会が認定していましたが、現在は、日本歯科専門医機構に一本化する流れになっています。そこで審査を受けて、厳格な基準をクリアした歯科医師が、歯科における各領域の専門医として認定されます。資格の更新は5年ごとに行われ、その際も厳しい審査を経て更新の認定がなされます。私が専門とする補綴の分野においては、ブリッジ、かぶせ物、インプラントなどの治療を得意としています。補綴歯科専門医として、これまで培ってきた知識や技術を駆使し、審美面も含め長く使えるような補綴物を提供してきたと自負しています。
専門的な分野だけでなく幅広い治療に対応されていますね。

患者さんが一番困ってしまうのは、「うちでは治療できません」と言われることだと思うので、当院は基本的にどんな患者さんでも受け入れています。補綴学を専門に取り組んできましたが、歯科医師になって1年目からかぶせ物や詰め物の治療から入れ歯の治療、歯周病や根本的な虫歯の治療まで幅広く行ってきました。補綴治療というのは歯科治療の中でも最後に行う治療になりますから、補綴治療前までの状態が治療の質を左右すると考えています。治療の最後に行う補綴を知っているからこそ、事前にやらなくてはいけないことがすごく大切だということをしみじみ感じているところです。そのことが、幅広い治療への対応につながっているのだと思います。
歯並びや見た目の美しさの基本となるのは機能美
矯正治療にも注力されていると伺っています。

歯列矯正に関しては、矯正を専門とする副院長が担当しています。彼女もまた日本大学の歯学部出身で、大学の歯科矯正科で8年診療に携わってきました。非常勤の先生が1ヵ月に1~2回来て診療されているという歯科医院も多いと思いますが、当院の場合、土日はもちろん平日も含め診療日が多く患者さんのニーズに合わせて対応できるという利便性の高さがあります。矯正は、その過程で器具を口腔内に装着し、非日常的な状態になっていきますから、患者さんが困ることや不具合がないよう丁寧な説明を心がけています。
歯並びなど見た目の美しさを気にされる方は多いですよね。
これは持論ですが、見た目の美しさ、きれいさは機能がしっかりしているからこそ生まれてくるのだと思います。前歯には前歯の、奥歯には奥歯の形があり、その機能に則した形になっているからきれいな状態なんですね。ですから、そこから逸脱した形になると何か違和感があります。美しい歯のためには、まず最初に機能性を持たせること。それから色や形を補うことで、さらなる見た目の向上が図れます。例えば、矯正を希望する方は見た目を気にされますが、食べるのが遅い、発音が不明瞭といったことにも歯並びが影響していることがあります。噛み合わせなどの機能はとても大事なので、困ったことがあったら気軽に相談していただきたいですね。
先生は、「接着」に関する論文執筆や研究会での発表を数多くされていますね。

私が携わったのはセラミックス、特にジルコニア関係の研究です。今では主流になっていますが、ジルコニアは、私が大学に入学した頃からフォーカスされ始めた材料です。接着に関しては、後進の指導にあたることもあり、先進の知識を持っていますし、セラミックを使った治療は熟知しているところです。ただ、知識があるからといって治療がうまくいくわけではないので、技術に関しても習得してきました。多分、今ではブラックと言われてしまうぐらい長時間携わってきましたね(笑)。私の指導教授は、技工物など何でも自分で作りなさいという指導方針だったので、私自身も卒後3年ぐらいまでは、自分が削ったものはすべて自分で作っていました。そのおかげで、技工物を作りやすいように削ることの重要性など、治療のゴールのためにしなくてはいけないことが逆算できるようになりました。
何でも相談できる歯科医療の「駆け込み寺」をめざして
先生が歯科医師を志した理由を教えてください。

私は小さい頃から歯が悪くて、歯並びもすごく悪かったんですよ。ですから、矯正を含めて多くの治療を受けた経験があります。そこから、自分の中で歯科治療のメリットをすごく感じるようになりました。確かに、矯正の費用は一瞬びっくりするような金額ですが、人生という長いスパンで考えるとそれほど高額ではないと今では思っています。そのような経験があったこと、医療系の仕事に興味があったこと、そして、物を作るなど細かい作業が好きだったことや親の後押しがあったことが、歯科の世界に入ろうと思ったきっかけです。
診療で大事にされていることは何でしょう?
歯科治療は材料の性質が治療の大部分を占めるため、どうしても補綴物が壊れてしまうことがあります。そのため、極力そうならないよう常に試行錯誤して治療に取り組んできました。再治療を防ぐには予防歯科も重要です。近年、「歯医者さんでお掃除してもらえば大丈夫」と考える方も多いのですが、それだけでなく患者さんが正確な知識を持つことも大切なのでは、と考えています。そうすれば、自分で自然と気をつけるようになりますからね。当院でも、患者さんに必ず1つ知識を持ち帰っていただくよう努めています。また、予防のためにはきれいな歯並びも必要です。歯を掃除しやすい環境を整えることは、その後の予防の成果にも大きく影響を与えますから、当院でもワイヤー矯正やマウスピース型装置を用いた矯正を取り入れています。口周りの筋肉の動きに合わせ、歯を本来の位置へと動かす矯正は早めに始めるに越したことはないので小児矯正にも尽力しています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

コンサルテーションを大事にし、診療計画を密に立てることで、安心して治療を受けていただけるよう努めていきたいと思います。ご自身の状態について何かわからないけれど不安があるという場合も気軽に来てください。それが地域医療を担う歯科医院のあるべき姿だと思っています。「こんなことで診療に行ったら怒られるかも」と不安になる人がいるかもしれませんが、そんなことはまったくありません。何かちょっとしたことでも解決することができれば、それが一番良いのかなと思います。困ったことがあったら来ていただいて、何でも対応できる「駆け込み寺」的な存在でありたいですね。その人その人によって、治療のゴールは変わってくると思うので、治療のことだけでなく費用負担のことなど何でも気軽に聞いていただきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/一期矯正44万円、二期矯正38万5000円
成人矯正/82万5000円~
マウスピース型装置を用いた矯正/66万~99万円
インプラント(1本)/26万4000円~
ホワイトニング/2万9700円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。