井澤 敏明 院長の独自取材記事
相模原みなみ整形外科 座間相武台前院
(座間市/相武台前駅)
最終更新日:2024/11/22
相武台前駅から徒歩1分。アクセス便利な「相模原みなみ整形外科 座間相武台前院」。井澤敏明院長はスポーツ医学の専門家であり、大学病院で数多くの症例に携わってきた日本整形外科学会整形外科専門医だ。同院には多くのスポーツ選手や部活動をする学生が来院する。スポーツ整形外科に限らず、一般の整形外科、リハビリテーション科にも対応し、子どもから大人まで幅広い年齢層の幅広い相談を受け入れる。院長がめざすのは「思いやりのある優しい医療」。どんな主訴もなるべく断らず、来院してくれたことへの感謝を忘れない。この理念を共有するスタッフの声かけや、行き届いた配慮も印象的なクリニックだ。目を見て真摯に話を聞く姿が印象的な院長に、医師になったきっかけから地域への思いまでじっくりと聞いた。
(取材日2024年10月15日)
「思いやりのある優しい医療」をモットーに
開業のきっかけを教えてください。
私が大学病院や地域の基幹病院で勤務していた時は、人工関節や関節鏡手術、骨折の手術など数多くの手術を行ってきました。その中で、もっと早くに診察することができていれば手術に至らなかったのではないか、予防ができていれば健康でいられたのではないだろうかと、もどかしい気持ちになることが多くありました。そのため未病へのアプローチや疾患の早期発見に取り組みたいという気持ちがあったんです。そこで、地域密着の身近な存在でありながら、質の高い医療を届けるクリニックをめざして当院を開業しました。ありがたいことに地域の方や多くの皆さまに支えられて、順調なスタートを切れています。
そもそも医師をめざしたきっかけは何だったのでしょうか。
私は幼い頃から、皮膚に持病があったため、たくさんの病院にかかっていました。多くの医師に出会う中で真摯に向き合ってくれる先生の存在の大切さに気づきました。そんな思いやりのある優しい先生になり病気や障害で困った方たちの支えになりたいと思い、自分自身も医師をめざし高校入学後から徐々に勉強に励むようになりました。最初は皮膚科医を志したのですが、幼い頃から続けていたスポーツの縁がつながり、結果的には整形外科の医師となりました。大学卒業後はスポーツ医学の専門家としてさまざまなチームを支え、大学病院や基幹病院での勤務を経て開業に至っています。
どんな年齢層の患者さんが受診されていますか? 多い主訴についても教えてください。
大学病院で多くの症例を診てきた経験を生かし、幅広い分野に対応していますので、地域のご高齢の方から子どもまで幅広い年代の患者さんがお越しくださっています。主訴としては急性期の外傷から、骨粗しょう症などさまざま。私の経歴を見てスポーツ整形外科に特化したクリニックと思われる方もいますが、決してそうではありません。ご高齢の方から子どもまで、当院を選んでくださったことへの感謝を忘れずに、どのような内容でもできる限りの処置を行っています。専門外の内容であれば当院で初期診断の後に地域の他院や、基幹病院をご紹介しています。整形外科の受診が適切なのかどうか迷うときにも、ぜひ一度ご来院ください。
院内の空間づくりや設備のこだわりをお聞かせください。
当院は「来て良かった」と思える環境にすることをめざしており、その理念に沿った空間づくりを意識しました。院内は清潔感と安心感が共存するように、落ち着いたブラウンを基調としています。また、リハビリ室は心地の良い開放的な空間になるよう意識しました。自然光を取り入れ、十分な換気ができるよう大きな窓を作ったおかげで、清々しい場所になったのではないかと思います。設備は拡散型圧力波、超音波治療器、三次元シフト干渉波治療器、超音波診断装置など先進の機器をそろえています。
ケガをしづらい体づくりで「マイナスをプラスに」
スポーツ整形外科に対する考え方を教えてください。
長年にわたって、スポーツ医学に携わってきたため、スポーツ整形外科の診療は得意分野です。主訴に対する処置を行うのはもちろんのこと、障害が起こった原因を探ることを重視しています。そのことで再発を防止し、ケガをしづらい強い体へと導いていきます。薬の投与や検査とともに患者さんご自身でできるリハビリやトレーニングをお伝えし、その方に伴走していくのが私のスタイルです。また理学療法士が非常勤・常勤合わせて10人在籍しておりますので、患者さん一人ひとりに向き合ったリハビリが可能です。理学療法士に向けた勉強会なども開き、教育にも注力しています。当院に勤めてくれているからには、成長につながるように全力でサポートしたいです。患者さんに提供する医療の質の向上につながり非常に重要なことと考えています。
どのようなスポーツをされている方が来院されますか。
バレエやダンスなど審美系のスポーツから、ラグビーや野球、サッカーなどさまざまな活動をしている患者さんがいらっしゃいます。部活に熱心な学生も多いです。どのように治していくかと同時に、どのように活動に復帰していくかというスケジュールを細かく出すことで、患者さんが安心して治療に専念できるようにサポートしています。また、各競技の専門用語や競技特性、トレーニング方法なども学んできました。それぞれの競技でどんな動作や練習をするのか理解してお話しすることで、説得力が増し、安心感につながると思っています。ケガによるブランクで技術や筋力が落ち、落ち込んでしまう人も多いですが、これまでの無理な体の使い方に気づくなど自分を見つめ直す機会にもなります。このマイナスに思えるケガの期間でも、今後ケガをしないようにパワーアップできるはずですから、プラスに解釈できるように励ましながらサポートしています。
中高年や高齢の方の診察で心がけていることは何でしょう。
中高年から高齢の方の中には、年だからと諦めてしまう方もいますが、リハビリを日課にすることで体の機能の回復をめざすことは十分可能です。体の不調は患部だけでなく、実はその他の部分が影響していることが少なくありません。例えば足首の捻挫だと、原因は足首ではなくお尻の筋肉や、膝の可動域などにあることもあります。膝が痛い場合は、股関節の硬さが膝の痛みを誘発していたということもありますね。患者さんの状態や希望を伺いながら、体全体から問題を診ていくことが大切なのです。
スポーツに限らず、幅広く信頼される医療機関をめざす
クリニックのモットーや患者さんとの接し方について教えてください。
「思いやりのある優しい医療」を届けたいという思いをいつでも誰とでも共有できるように当院の理念として明文化しています。そのためしっかりと患者さんの目を見て真摯にお話を伺うことを心がけています。人と人としての関係性を大切にしてお話を伺っていると、結果的に患者さんの生活習慣や疾患の原因となっているものがつかめてきて、治療に還元できます。それによって患者さんにも信頼していただけるという好循環が生まれます。当院のスタッフもその理念を深く理解しており、とても思いやりのある接し方をしてくれています。患者さんのために一生懸命働いているスタッフのことを心から信頼し、尊敬しています。
先生の休日の過ごし方、何が仕事のモチベーションになっているのかも伺いたいです。
まだ開業したばかりということもあり、基本的には時間があれば自宅でも仕事や勉強をしていることが多いので、完全な休日というのはないですね。でも空いた時間があれば学生時代から励んできたサッカーや、最近始めたゴルフなど大好きなスポーツをすることが息抜きになっています。けれども一番モチベーションが上がるのは、スタッフが頑張って働いてくれている姿を見ること、そして患者さんがありがとうと言ってくださることです。
最後に読者へのメッセージと、今後の展望をお願いします。
スポーツ整形外科だけでなく、幅広い年代と疾患に対応していますので、気軽にお越しください。今後の展望としては医療に限らず、幅広い視野で地域貢献ができるクリニックでありたいと思っています。開業前から他の施設や機関とも連携を継続しており、事業がさらに軌道に乗れば、児童養護施設のサポートや子ども食堂などを含めた子どもたちの幸せにつながるさまざまな事業展開を考えています。またスポーツ医学を通じてつながった世界でプロとして活躍するアスリートや引退後のプロ経験者たちとの縁を生かして、地域でスポーツをしている子どもたちがそういったアスリートたちと交流できるようなプログラムを企画できたらと思っています。