増田 裕也 院長、梅村 悟 さんの独自取材記事
ライオンズ整形外科クリニック
(所沢市/西武球場前駅)
最終更新日:2024/08/07
特徴的な濃いブルーとロゴが印象的な「ライオンズ整形外科クリニック」は2024年4月に開業したばかり。すでに多くの患者から頼りにされる存在になっており、高齢者から競技に真摯に取り組む学生やアスリートまで多彩な患者の要望に丁寧に応えている。すっきりとシャープな印象の建物の内部は1階が診療・検査機器のスペース、2階が丸ごとリハビリテーションのための空間で、充実した診療とリハビリの体制を実現。ともにやわらかな笑顔と頼れる雰囲気を持つ、増田裕也院長と理学療法士の梅村悟さんに話を聞いた。
(取材日2024年7月10日)
すべての患者の信頼に応えることを心がける
2024年4月にご開業されたばかりですね。
【増田院長】私が所属する帝京大学が野球チームに出資しているご縁で連携した取り組みが始まり、その一環としてメディカル部門も立ち上げられました。私自身、帝京大学スポーツ医科学センターの寄付講座「先端野球学研究講座」で教授を務めており、アスリートのケアやけが防止などについて、日々スキルや技術、経験を積み上げてきました。そういったものを広く地域の一般整形外科診療に生かし還元していこうということで、当クリニックができあがりました。生涯スポーツを楽しんでいきたい方はもちろん、腰やひざなどに痛みや不安を抱える患者さんの治療に私たちのスキルを生かし、地域の方々の寝たきり防止や、生涯自分の足で歩いて過ごせるなど健康寿命の延伸につなげられるよう邁進していきたいと思っています。
日々の診療において心がけていることはありますか?
【増田院長】とにかく信頼に応えること。ご高齢の方、アスリート、お子さん、すべての方からの信頼を裏切るようなことはしないように、日々を積み重ねていく。それがやがてクリニック全体への信頼感へつながると思います。患者さんは私たちを頼りにしていらしてくださっているわけですから。
リハビリはどのような思いで取り組まれていますか?
【梅村さん】一人ひとりの患者さんに、しっかり寄り添っていきたいと思っています。それは競技に打ち込むアスリートも、生活レベルの維持をめざすご高齢の患者さんも、皆さん一緒。こちらのペースでぐいぐいやってしまうことのないように。私自身、新人の頃は何とか患者さんを良くしようと空回りしたこともありました。そんな苦い経験も踏まえ、患者さんのご様子をよく見てお話を伺って一緒に取り組むというのが大切だと感じています。昨日よりも少し改善し、ちょっとでも来院されたときよりも強く健康になってお帰りいただきたいですね。ただマッサージをする、電気を当てるだけ、というのではなく、少しでも鍛えてより動きやすく、より状態を良くしたいと思っています。
患者一人ひとりに寄り添う姿勢を大切に
高齢の患者さんも多いのですね。
【増田院長】特に高齢の方は生涯、患者さんご自身の力で動けることが大事だと思います。ご家族や介護者の力を借りずに自分で動くことが難しくなりかけている方が多くいらっしゃいますので、リハビリの力も加えながら、介助を必要とせず自分で歩ける時間を伸ばし、自分の身の回りのことを自分でできる健康寿命を伸ばしたいですね。体のどこかに痛みを感じて徐々に動けなくなってしまう方もいるので、そういう方を何とか拾い上げて機能維持につなげたいと思っています。
中高年の患者さんはどんな訴えで来院されるのですか?
【増田院長】中高年の患者さんは、痛いとかけがをしたとか、何らかのトラブルを訴えて来られる方が多いでしょうか。お仕事や、それこそ今週末に草野球の試合があるとかで、とにかく急いで痛みを取りたい、治したいというご要望が多いと感じますので、きちんと患者さんのご要望に沿えるよう対処します。エコーなどの画像検査で診断をつけたり、痛み止めの注射を打ったり、さまざまなアプローチを検討します。
学生など若い方の診療で気をつけていることは?
【増田院長】比較的若い患者さんといえば、中高生や大学生、企業のスポーツチームで頑張っておられるような方々でしょうか。将来がありますので、痛みをなんとかするというよりも、活動をやめるべき時はやめるなど厳しいことも時にはお伝えしなければなりません。きちんと診断して説明を尽くす。そうやって地域のスポーツコミュニティーから信頼を得ていかなくてはならないと思っています。メンタル的に弱った場合には、これまでの経験をもとに、同じようなけがや故障をした人でも、今アスリートとしてとても活躍している方もいるよ、とある程度実例を挙げてお話しするようにもしています。気持ちはわかるのですが我慢すべき時がありますからね。
リハビリの場面でもいろいろ気を使われていると思います。
【梅村さん】リハビリでは我慢させるだけ、禁止するだけで終わらないようにしています。例えば少年野球なんかですと、肘を痛めた原因が他の場所にあって、それをかばおうとして肘に負担がかかって痛める、というようなこともあります。そんな時は、肘は動かせないけれど今のうちにこっちを強化しよう、とお話しするようにしています。そうすると再発予防にもなりますし、少しでも前向きな気持ちでいられると思うのです。また受傷に対して対処するだけでなく、きちんと競技に復帰するまできっちりサポートする、ということも意識しています。そのため当クリニックには、屋外で走ったり、ボールを投げたりするためのスペースも備わっています。理学療法士が現在8人おりますが、トレーニング指導を行える者もおり、筋力強化に詳しいスタッフもいますので、競技復帰に向けて一緒に伴走者のように取り組んでいきたいと思っています。
先進の機器と活気あるスタッフが丁寧に対応
リハビリスタッフはどんな方々ですか?
【梅村さん】とても明るくて活気のあるメンバーが集まってくれました。何らかのスポーツ経験のある人ばかりで、休憩時間にみんなで筋トレをしていたりするんですよ。若い学生さんにとっては、良き兄貴、姉貴といったイメージではないでしょうか。女性スタッフもおりますので、女性ならではのお悩みにも寄り添えるかと思います。
開院にあたり先進の機器をそろえられたと聞いています。
【増田院長】エックス線、肉離れなどの診断にも活用しているMRI、今のスポーツ医療に重要なエコーは3台導入し、うち1台はリハビリ用にポータブル機器を置いています。エコー検査は患者さんにとって気軽に受けられるでしょうし、迅速に診断もできますから、処置やリハビリにすぐに取りかかれます。また骨粗しょう症診療にも積極的に取り組んでいて、腰と足の付け根の2ヵ所を測定し精密に骨密度を測定する機器を採用しています。体外衝撃波治療も行っていますし、患者さんに合わせたインソールも作っています。
【梅村さん】2階のリハビリ室では、ハイレベルなリハビリ環境のご提供をめざしています。リハビリでは多くの場合触診などでの主観的な評価が多いのですが、床に埋め込んだ機械と2方向からのカメラ画像により、重心の位置や体の動きを客観的に評価できる機器も置いています。
お互いの尊敬するところを教えてください。
【増田院長】梅村さんはスポーツリハビリのスペシャリストで、今回一緒に取り組んでくださることになり、心強いの一言です。責任感が強く、でも硬すぎずリハビリチームをうまくまとめてくれていて、安心してお任せしています。野球のバッテリーで言うと、梅村さんがピッチャーで私がキャッチャーといったところです。
【梅村さん】私が言うのもおこがましい感じがしますが、増田院長は非常に患者さんに対して親切で丁寧。クリニックの雰囲気が良いのは、増田院長のお人柄かと思います。
読者へのメッセージをお願いします。
【増田院長】外観と所在地からスポーツ医学専門クリニックのように思われている方もいらっしゃるようですが、スポーツ関係にも強いごく普通の整形外科クリニックで、幅広い年齢層、疾患、お悩みの方々が来院されています。1階のディスプレーを見るだけでも野球好きな方は楽しんでいただけると思いますよ。診療もリハビリもしっかり個別に適切な対応をさせていただきますので、お気軽にご相談ください。