健康を守るため積極的に受けたい
負担の少ない大腸内視鏡検査
うらおか内科・内視鏡クリニック
(大阪市住吉区/長居駅)
最終更新日:2025/04/10


- 保険診療
大腸の内視鏡検査に対しては、痛い、怖いといったイメージがまだまだ根強い。実際に、検査を受けて痛い思いを経験し「できれば、もう受けたくない」と、感じた人もいるだろう。しかし、「経験豊富な医師が行うと、痛みの不安は大きく軽減できます」と、「うらおか内科・内視鏡クリニック」の浦岡正尚院長。基幹病院での数多くの内視鏡検査の経験を持つ浦岡先生は、そもそも麻酔なしの施術でもできるよう体の負担を抑える技術を磨いてきた。病気の早期発見・治療はもちろん、おなかの健康管理のためにも「積極的に内視鏡検査を受けてほしい」と語る浦岡院長に、内視鏡検査のメリットや実際の診療の進め方、負担を軽減するための同院の取り組みなどを聞いた。
(取材日2025年3月21日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q大腸内視鏡検査はどのような疾患の早期発見に役立ちますか?
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A
大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(IBS)のほか、ウイルスや細菌が原因で起こる感染性腸炎、大腸憩室炎、さらに痔も見つけられます。大腸がんの場合、おなかが痛い、便が出ないといった症状が現れる頃にはかなり進行していることが多く、健康診断の便潜血検査で異常を指摘された場合はもちろん、下痢が続くなど気になる症状がある場合も必ず受診していただきたいですね。便潜血検査は肛門に近い部分の病気の発見には役立ちますが、奥にある病巣の発見は難しいといわれています。また、同じ患者さんでも、検査結果が陽性になったり陰性になったりする場合もありますが、一度でも陽性反応になったらすぐ受診しましょう。
- Qどれくらいの頻度で大腸内視鏡検査を受けるべきですか?
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A
検査の結果、問題がない方は3年おきの検査で良いといわれています。しかし、人間が診断する以上、見落としがないとは言えません。3年ごとの検査は忘れてしまいがちなので、気になる症状がある場合はより早いタイミングで受診されても問題ありません。一方、検査でポリープを切除した、何らかのリスクを指摘されたといった場合は、1年後に再度受けていただくほうが安心です。このほか、長年便秘に悩まされている、便秘と下痢を繰り返しているなど気になる症状がある方は、年齢を問わず受診をお勧めします。大腸がんのリスクが高くなる50歳以上で、これまで大腸内視鏡検査を受けたことがない方は、積極的に受けていただきたいですね。
- Qこちらで大腸内視鏡検査を受けるメリットを教えてください。
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A
私は勤務医時代に多くの内視鏡検査を経験してきました。痛みの少ない検査方法を早くから習得・実践しており、負担の少ない検査を提供できるのが当院の特徴です。現在、当院では基本的に静脈内鎮静を行います。半分眠ったような状態で検査を受けていただきますが、病院時代には麻酔なしでも検査を行っていました。私が日本消化器病学会消化器病専門医と日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医であることも、患者さんの安心につながるのではないでしょうか。とはいえ、痛みの感受性は人それぞれで、患者さんが痛みを感じそうな時は、おなかを圧迫する、体の向きを変える、場合によっては径がより細い内視鏡を使うなどして対処しています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診・事前説明
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受診すると、まずは症状や悩み、排便の状況、これまでの検査経験の有無や病歴などについて詳しい問診が行われる。大腸内視鏡の場合、腸閉塞などを抱えているなど検査が行えないケースがあり、知らずに検査をすると危険な場合もあるため、診察を行って検査が可能かどうかしっかりと判断される。検査が可能と診断されれば、以降の進め方や注意事項について詳しい説明を受ける。疑問点があれば遠慮なく質問しよう。
- 2下剤の服用などの前準備
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検査前日の食事については、残渣(ざんさ)と呼ばれる食べ物の残りかすが腸の内部にとどまらないよう、食材やメニューについてアドバイスを受ける。検査食を用意してもらうことも可能だが、アドバイスに沿った食事が準備できる場合は、経済的な負担軽減のため検査食は用いない。さらに、検査前夜に指定された下剤を服用。当日は、検査の1時間前までは水、緑茶、紅茶など水分の摂取は可能だが、食事は取らずに受診する。
- 3静脈内鎮静下で検査実施
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受付後、専用スペースで大腸の内部をきれいにするための下剤を服用する。同院ではスペースごとに専用トイレを設けているが、希望すれば自宅での服用も可能だ。座ったままの姿勢が長時間続くと便が出にくいため、「席を立って歩くと良いですよ」などスタッフがアドバイスしてくれる。検査は点滴で鎮静剤を入れて行われる。検査の所要時間は15分〜20分程度だが、ポリープを切除する場合はもう少し時間がかかる。
- 4リカバリールームで休憩
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検査を終えたら、カーテンで仕切られたリカバリールームで休憩する。鎮静剤の作用が残っている場合、転倒するリスクも考えられるため、同院では安全性に配慮してリクライニングできる電動ソファーを設置している。個人差はあるが、休憩にかける時間は検査終了後30分〜1時間程度。次第に意識がはっきりしてきて、歩いたり、検査結果をしっかり聞いたりできる状態になる。
- 5検査結果の説明・おなかの健康アドバイス
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休憩後、浦岡院長から検査結果が説明される。ただし、ポリープを切除した場合は外部に検査を依頼するため、後日結果が伝えられる。同院では、検査で特に問題がなかった場合も、おなかの健康維持についてのアドバイスを実施している。静脈内鎮静を行っているので、当日は車やバイク、自転車の運転は禁止。また、危険を伴うため集中力が要求されるような作業も避けたい。刺激物や消化の悪いものでなければ、食事は通常食で問題ない。