1型・2型の糖尿病の専門治療を提供
妊娠前・妊娠中も適切に管理
内科・糖尿病内科 天王寺めぐみクリニック
(大阪市天王寺区/桃谷駅)
最終更新日:2025/10/22
- 保険診療
糖尿病は大きく分けて、1型糖尿病と2型糖尿病の2つがある。発症する原因や治療のアプローチは異なり、1型糖尿病はインスリン療法による専門治療が必要となる。2型糖尿病は、運動や食事療法とともに内服治療や自己注射を行い、改善を図る。大阪市天王寺区の桃谷駅そばにある「内科・糖尿病内科 天王寺めぐみクリニック」は、糖尿病の人や血糖値に不安がある人へ先進医療を用いた専門治療を提供しているクリニック。1型糖尿病、2型糖尿病のほか、妊娠前の健康を管理するプレコンセプションケアや妊娠糖尿病の診療にも精通し、力を入れる。今回、院長の橘恵(たちばな・めぐみ)先生に、同院の糖尿病治療について聞いた。
(取材日2025年7月23日)
目次
1型や2型糖尿病、妊娠糖尿病まで。一人ひとりに合わせた治療法の提案で無理のない継続治療をサポート
- Q糖尿病について教えてください。
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A
▲少しでも気になることがあれば、気軽に相談してほしいと話す院長
糖尿病は血糖が上がる病気と思われがちですが、実際は血糖調整がうまくいかなくなる病気と考えています。1型・2型のほか、膵臓や肝臓の病気、薬の副作用など原因は多様で複雑です。生活習慣だけでなく、遺伝も深く関係します。1型は自己免疫の異常で発症し、痩せ型で感染後に喉の渇きや体調不良が続く場合に疑います。血液検査で自己抗体やインスリン分泌を調べることで診断可能です。2型は家族歴や食生活の乱れ、ストレスなどが影響します。境界型は糖尿病予備軍で注意が必要です。
- Q1型糖尿病に対しては、どのような治療を行いますか?
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A
▲ライフスタイルに合わせた治療方法を提案してくれる
1型糖尿病は免疫反応によりインスリンがほとんど出なくなるため、インスリン治療が基本です。当院ではペン型注射器による頻回注射法とインスリンポンプ療法を行っています。頻回注射療法では血糖測定器を使い、受診時に血糖の振り返りとインスリン量の調整を行います。指先で測定する機器と、24時間連続測定できる機器の両方に対応しています。必要に応じて内服薬の併用も可能です。インスリンポンプ療法は24時間持続的にインスリンを注入でき、よりきめ細かなインスリンのコントロールができます。インスリン療法では、食事量に応じてインスリン量を決めるカーボカウントも併用し、ライフスタイルに合わせた治療の選択が可能です。
- Q検査についても充実しているそうですね。
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A
▲HbA1cが5分ほどで調べられる機器の用意もある
血糖値や1〜2ヵ月の平均血糖の指標であるHbA1cがすぐに調べられる機器は、5分ほどで結果が出るため、来院日に治療方針についてお話しすることができ、役立っています。糖尿病診療では尿検査も大切なので併せて行います。またセンサーを腕に取りつけると24時間持続で10~14日間連続して血糖測定ができる「24時間持続自己血糖測定器」も導入しています。できる限り薬を増やしたくない、食生活や普段の生活の見直しを行いたい方に適しています。何を食べたらどれぐらい血糖が上がるのかが目に見えてわかり、治療のモチベーションにもなります。ご自身で食事を調整し、医師と一緒に食事内容について考えることで、改善をめざせます。
- Q妊娠前サポートや妊娠糖尿病も専門としているそうですね。
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A
▲妊娠を希望する人、妊娠している人へのサポートも充実している
当院では、将来の妊娠のための健康管理を促す取り組みであるプレコンセプションケアや、妊娠糖尿病の診療にも力を入れています。今、不妊治療に取り組む方が増えていますが、妊娠前に血圧や血糖が高いと、妊娠の経過中に合併症を起こしてしまうリスクが上がります。不妊治療にあたって、まずは自分の体のことをしっかり見直してもらえたら、と思います。しっかり見直しを行うことでより安全な出産につなげることができますし、なによりもお母さんとなる患者さんの生涯の健康につながってくることなので、妊娠中や産後の注意点、将来のリスク因子など含めてお話しさせていただきます。婦人科とも連携して女性ならではの視点でサポートしています。
- Q糖尿病治療にかける思いを教えてください。
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A
▲糖尿病と無理なく付き合っていけるサポートをしたいと話す院長
糖尿病は長く付き合っていく病気です。もちろん治ることが一番望ましいですが、今の医療の現状ではまだそこまでは至っていないのかなと思います。患者さんの中にはこちら側が「大丈夫かな?」と心配になるくらい、食事の管理などものすごく頑張っている方もおられます。当院では、楽しくという言葉は適切ではないかもしれませんが、病気と無理なく付き合っていけるサポートをしていきたいと思っています。もちろん、頻繁に食べないほうがいい食材もありますが、病気で生活を制限してほしくないという想いもあります。無理のない範囲で続けていけるアドバイスをして、できる限り健康寿命を延ばせるようなサポートをしていきたいです。

