谷口 重俊 院長の独自取材記事
しげとオリーブ歯科
(高槻市/摂津富田駅)
最終更新日:2024/04/15
2024年2月に開院した高槻市宮田町の「しげとオリーブ歯科」は、高槻市営バス・土室南停留所すぐの新しい医療ビル内にある。オリーブは幸せを呼ぶ木とも呼ばれ、「来院される患者さんはもちろん、一緒に働いてくれるスタッフにも幸せになってほしいと名づけました」と院長の谷口重俊先生。オフホワイトと淡いベージュを基調に、扉などの木目が落ち着いた印象を与える院内は心地良い雰囲気で、受診の緊張を和らげてくれる。診療の際は、丁寧なヒアリングや説明を重視して、患者が納得できる治療、満足できる治療の提供に努めている。患者との信頼関係を何よりも大切にしたいという谷口先生に、同院の診療姿勢や力を入れている診療などについて話を聞いた。
(取材日2024年3月26日)
大人になって苦労しないよう小児矯正に力を入れる
どのような患者さんが来院されますか?
ファミリーを中心に幅広い年代の患者さんが来てくださいます。元気なご高齢の方が多いのも特徴ですね。患者さんと接する際には、症状やお口の中の状態について、検査結果に基づいてしっかりと説明することを大切にしています。こういう状態だから、このような治療が必要ということを、きちんと理解していただくためです。また、「できる限り歯を残したい」「痛くないようにしてほしい」など、治療に対するご希望は患者さんごとに違うので、丁寧なカウンセリングを行ってその方のご希望に合った治療の提供に努めています。歯科医院や歯科医療に対してマイナスイメージを持っている方は多く、納得した診療、喜んでいただける診療を提供しないと、通っていただけません。当院ではスタッフ一同、患者さんに安心して来ていただけるような温かい対応や心配りを意識しております。
特に注力している診療について教えてください。
幅広い診療に対応している中でも、特にお子さんの矯正に力を入れています。私自身が大学生時代に矯正を受け、とても大変な思いをしました。大人になってから矯正を行うと、歯を抜く、外科手術で骨を移動させるといった治療が必要になる可能性がありますが、子どものうちに矯正を受ければ、こうした負担の回避にもつながると考えられます。また、矯正を通して顎やお口の成長を促すことで、歯並びはもちろん、全身の健康にも悪い影響を与える口呼吸などの改善にもつながります。当院では、こうしたことを踏まえて、5〜6歳の時点で歯並びの状態を確認されることをお勧めしています。最近は、永久歯の数が少ない先天性欠損のお子さんが増えてきて、見た目には判断ができません。診察の結果、欠損の可能性が考えられる場合はエックス線検査で判断できるので、きちんと検査を受けていただきたいですね。
小児矯正はどのような流れで進めるのですか?
当院では、マウスピース型装置を使い、永久歯がきれいに並ぶために顎の骨の健全な成長を促す矯正法や、簡単なトレーニングを通してお口周りの健全な発育を促すMFT(口腔筋機能療法)など、お口の中に乳歯があるお子さんを対象にした方法に対応しています。こうしたお口の土台づくりを行った上で、永久歯の矯正が必要な場合はマウスピース型装置を使った矯正を行います。
小児矯正を提供する上で心がけておられることは?
小児の矯正では、お子さんだけでなく保護者などご家族の協力が欠かせません。当院の歯科衛生士は全員がママさんで、私自身も子どもを持つ親なので、お子さんへの声かけや、子育て中の方への共感を大切にして診療にあたっています。矯正目的で通うお子さんは8歳くらいが中心で、中には自分自身でも少し歯並びを気にしているお子さんもいます。小さなお子さんでもきちんと説明すればしっかり聞いて理解してくれて、矯正にも協力してくれるものなので、説明は丁寧に行うようにしています。
より精密で安全性に配慮した治療の提供に努める
歯科医師をめざしたのには何かきっかけがあったのですか?
小さな頃から医療の道に進みたいという思いがありました。病気の人や困っている人に対して、自分ができることを行い、その人を助けられるのがかっこいいと考えていたんです。歯科医師になると具体的に決めたのは、将来の進路を選択する時期になってからです。健康の入り口ともいわれる口腔の診療に携われる歯科医師の仕事に魅力を感じて、歯学部に進みました。
これまでの経験について教えてください。
歯学部を卒業した後、母校の付属病院で1年間の研修を受けました。超高齢化社会への備えが必要と考えていましたし、家族に良い入れ歯を作ってあげたいという思いもあり、入れ歯について専門的に学んだのです。その後は、先輩の紹介で滋賀県の医療法人に属する歯科医院での勤務を経験し、院長も経験しました。矯正治療とインプラント治療に特に力を入れている医療法人で、先進的な歯科診療を提供する一方で、一般的な歯科診療にもしっかりと対応しており、そうした診療姿勢は当院の診療ポリシーにも影響を与えています。
どのような理由で高槻を開業場所に選んだのですか?
2〜3年ほどかけて、大阪、京都、滋賀のエリアで良い場所を探していました。物件探しのためにこの辺りを訪れた際に、住みやすく、子育てもしやすそうな場所だなと感じたことがきっかけです。当時は勤務先のある滋賀県に住んでいましたが、現在では家族と一緒に高槻に住んでいます。3階にある歯科医院で、外から中の様子がわかりにくいので、エレベーターの扉が開いたときに安心感を提供できるように、アットホームでリラックスした雰囲気を大切に設計しました。器具の滅菌コーナーもオープンで、患者さんに「ここでちゃんと消毒しているのだな」と知っていただくことで、安心につながるのではと考えています。インプラント治療に特化した診療室に加え、トリートメント用の個室も用意しており、将来的には口腔内のマッサージなどに活用する予定です。
インプラント治療にも注力されていますね。
より安全性に配慮して治療を提供するために、質にこだわったインプラントを使用しています。また、口腔内スキャナーと歯科用CTの画像データを合わせて、インプラントを埋め込む位置、角度、深さを事前にシミュレートし、オペの際には治療計画どおりにインプラントを埋め込めるよう、事前シミュレーションに基づいたガイドを使用します。顎の骨の周囲には重要な神経や血管も通っており、トラブルを避けるためには、歯科医師の経験と技術に頼るだけではなく、こうした先進的なツールが必要です。ガイドを使用することでオペ時間が短縮でき、患者さんの負担軽減にも役立ちます。事前に患者さんの血液検査を行い、服用されている薬などを確認するのはもちろん、オペ中は血液中の酸素濃度などしっかりとしたモニタリングを行います。
不安軽減のためにモニターで診療を「見える化」
地域の歯科医院として幅広い診療に対応していますね。
虫歯はできるだけ早期発見して治療すること、できるだけ神経を取らずに済む治療を心がけています。金属アレルギーの問題なども考えて、セラミックや保険診療で使用できる白い詰め物・かぶせ物を使ったメタルフリー治療をお勧めしています。一方、歯周病にかかっている方が本当に多く、毎日のケアや定期検診の必要性を丁寧に伝えることが大切だと考えています。当院には、歯科衛生士の教育施設での勤務経験があるスタッフも在籍しており、院内での知識の共有、院外のセミナーなどの積極的な受講を通して歯周病治療のレベルアップをめざしています。また、予防を重視しており、虫歯リスクを低減するため乳歯のシーラント処置などにも力を入れています。個室仕様の各診療台には大型のモニターを備えており、エックス線画像や口腔内の写真などを映し出すことで、よりわかりやすい説明、不安の少ない治療につなげたいですね。
先生のリフレッシュ法を教えてください。
最近は、筋トレにはまっています。診療とまったく違うことに無心に取り組むのは、良い息抜きになりますね。キャンプも好きで、家族で一緒に行くだけでなく、滋賀県に住んでいた頃は琵琶湖畔などでソロキャンプも楽しんでいました。
今後の展望を聞かせてください。
地域のかかりつけ歯科医院として、困ったときに頼っていただける歯科医院が目標です。とりわけお子さんの矯正治療については「あそこに任せれば大丈夫」と思っていただけるよう、研鑽に努めていくつもりです。患者さんとの信頼関係を大切にして、長くお付き合いしていただける歯科医院をめざしてまいりますので、どうぞ気軽にさまざまなお悩みをご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは成人矯正/44万円~、小児矯正/44万円~、インプラント治療/24万2000円~、セラミック/詰め物/5万5000円~、かぶせ物/9万9000円~