平塚 諒 院長の独自取材記事
上大岡ひらつか眼科
(横浜市港南区/上大岡駅)
最終更新日:2024/04/11
京急本線上大岡駅直結のビル2階という便利な場所に、2024年1月に開院した「上大岡ひらつか眼科」。アレルギー治療やコンタクトレンズの処方、白内障や緑内障などの眼科一般疾患だけではなく、眼瞼下垂や眼瞼内反に関する眼瞼手術、眼瞼けいれんに対するA型ボツリヌス毒素注射、涙管チューブ挿入・涙点プラグ挿入といった涙道疾患の治療など幅広い診療を行う。これまで慶應義塾大学病院や聖隷浜松病院で先端の技術を学んできた平塚諒院長は「高度な医療を提供しつつ、些細なことでも気軽にご相談いただける身近なクリニックをめざしています」と話す。今回はそんな平塚院長に、診療方針や同院の強みである手術の内容、地域医療への思いなどを聞いた。
(取材日2024年3月7日)
一般眼科診療から専門性の高い瞼や涙道の手術まで対応
上大岡駅直結と便利な場所にありますが、ここに開院した理由を教えてください。
私の実家が横浜市付近にあり、通った高校も大学卒業後に初期研修を受けた病院も横浜エリアでしたから、この辺りにはなじみがありました。上大岡駅はたくさんの人が行き交う活発な街という印象がありましたので、いろいろなご縁もあって、ぜひこの場所で開業したいと考えました。駅直結という部分に加え、土日も19時まで診療することで、患者さんにとって通いやすいクリニックでありたいという点にはこだわりました。ちなみに当院のロゴマークは、横浜のシンボルであるシジュウカラという鳥をモチーフにしています。地域に根づいた医療を提供したいという思いと、地元の方に少しでも親しみやすさを感じていただきたいという気持ちも込めています。医院の内装は木目調にして、待合室にはリラックスできるような音楽を流し、落ち着いていただける空間に仕上げました。
2024年1月に開院してから、どのような患者さんが来院されていますか?
年齢層は多岐にわたり、お子さんからご高齢の方まで来院なさいます。近所に住んでいる方がかかりつけ医として利用してくださることが多いですが、当院では専門性の高い眼科診療や手術も提供していますので、インターネットなどで調べて遠方から足を運んでくださる患者さんもいます。
身近な疾患から専門的な領域まで、幅広く診療していらっしゃいますね。
検査を含むアレルギー疾患治療、眼鏡やコンタクトレンズの処方、白内障や緑内障の治療といった一般眼科診療はもちろんのこと、眼瞼手術や涙道手術、網膜裂孔や糖尿病網膜症に対するレーザー治療、眼瞼けいれんに対するA型ボツリヌス毒素注射、硝子体注射など幅広い疾患に対応できるように準備しております。オルソケラトロジーという近視の方の角膜矯正も、このエリアで対応しているクリニックが少ないこともあって希望する患者さんが増えています。そして当院の特徴は、全国的に見ても数少ない眼瞼や涙の治療・手術を行えることですので、それを求めて来院する患者さんは多いですね。眼瞼や涙のことで悩んでいるけれど、どこに相談したらいいかわからないという方にはぜひ頼っていただきたいです。
大学病院等で学んだ高度な医療を地域に還元
先生が得意とする涙道手術について、詳しく聞かせてください。
涙道手術は、涙道(るいどう)と呼ばれる涙の通り道が閉塞することで起こる涙道疾患に対して行う手術です。涙道疾患には、涙の分泌量が減少するドライアイ、涙道が狭くなり涙の分泌が過剰になる流涙症があります。点眼薬での改善が難しい場合、ドライアイであれば涙点プラグ、流涙症であれば涙道チューブ挿入術などの方法があります。涙点プラグは涙の出口に栓をすることで、目の表面に十分な涙がたまるようにすることが目的の治療です。涙道チューブ挿入術は、チューブを挿入して閉塞した涙道を開け、涙が排出されるルートを作るのが目的です。流涙症かドライアイのどちらによるものかを、私の経験に基づき適切に診断して治療方法をご提案します。涙道疾患は基本的に50代以降の方に多く、お子さんの場合は先天性鼻涙管閉塞という疾患がありますが、その場合は全身麻酔を要するので、基本的には他病院にご紹介する形になります。
瞼の手術についてはいかがですか?
眼瞼下垂、眼瞼内反症、眼瞼外反症、霰粒腫・麦粒腫など、瞼に関する手術も得意としています。例えば眼瞼下垂の手術といっても挙筋腱膜前転法、挙筋腱膜タッキング、ミュラー筋タッキングなどさまざまな方法がありますので、これまでの経験を生かし、患者さんに適した術式をご提案できるのが当院の強みです。また、当院では瞼の手術に限らず、すべての手術に対して手術顕微鏡を用いています。瞼の手術は形成外科でルーペ等を用いて実施することも多いと思いますが、顕微鏡を使えば細部まで詳細に見えるのでより手術の精度が高められます。瞼の治療は皮膚だけでなく目に関わるものなので、当然ながら目の知識は非常に重要になってきますから、眼科で手術を受けることで患者さんにより安心していただけたらうれしいですね。手術後の痛みについても麻酔などを工夫してできるだけ軽減をめざししますので、悩んでいる方は一度相談してほしいと思います。
先生のこれまでのキャリアを聞かせていください。
慶應義塾大学医学部卒業後は、横浜市立市民病院での初期臨床研修を通して眼科やそれ以外の診療科の知識を得ました。その後は慶應義塾大学病院や関連病院等にて一般的な眼科診療に加え、白内障手術や専門性の高い治療も学び経験を積みました。2023年からは聖隷浜松病院で眼瞼手術や涙道手術を学び、2024年に当院を開院しました。
さまざまな病院で経験を積んだ先生が、開業を決めた理由は何でしょうか。
大きい病院で診療していたときと同様に、患者さんに高度な医療を提供しつつ、より地域や患者さんにとって身近な存在をめざせることにやりがいを感じたからです。大きい病院ですと術後のフォローまで手が届かなかったり、一人ひとりの患者さんにかける時間が限られていたりということがありましたが、自分のクリニックを持てば手術が終わった後もケアもさせていただくことができます。眼科は患者さんの生活にも深く関わってくるので、患者さんの生活に寄り添った診療がしたいという思いもありました。
かかりやすさと質の高い医療を両立したクリニック
先生が診療の際に心がけていることを聞かせてください。
患者さんは何かしらに困っていると思うので、それに耳を傾けること、その上で患者さんに最適と思われる治療を提供することを心がけています。また、患者さんのためにも病診連携を大切にしています。当院では白内障手術や硝子体手術は対応していないため、そういう場合や緊急性のある症例に関しては近隣の基幹病院や大学病院に速やかにご案内します。当院で白内障手術は行わないものの、これまでに白内障手術の経験は重ねてきましたので、手術内容のご説明や術後のアフターフォローなどは安心してお任せいただきたいです。
先生が医師になったきっかけは何だったのですか?
高校生の時に人の役に立つ仕事がしたいと強く思い、その時に浮かんだのが医師という職業でした。眼科に進もうと決めたのは、初期研修医時代です。いろいろな科を見る中で、診断から手術、さらに術後のフォローまで自分でできる眼科に興味を持ちました。もちろん他科との連携が必要なケースもありますが、患者さんのために自分ができることが多い眼科診療に、やりがいを感じながら取り組めると思ったのです。
今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。
さまざまな疾患に幅広く対応できるように準備しています。眼瞼けいれんの患者さんのためのA型ボツリヌス毒素注射や、糖尿病網膜症に対するレーザー治療などは、たくさんの患者さんに求められるわけではありませんが、必要とする患者さんはいますので、しっかり準備して治療の選択肢を増やせるように心がけています。 些細な悩みでも気軽に受診できるクリニックであると同時に、専門性の高い治療もしっかり提供できる、かかりやすさと質の高い医療を両立したクリニックでありたいと思っています。当院で治療できるところはしっかり責任を持って治療しますし、そうでない部分は病診連携によって適切なタイミングで適切な場所を紹介いたします。横浜の地域医療に貢献できるように頑張っていきたいと思いますので、目で困ったことがあればぜひご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはオルソケラトロジー/17万6000円~