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平田 裕 院長の独自取材記事

アエールこころのクリニック

(鹿児島市/鹿児島中央駅)

最終更新日:2024/05/01

平田裕院長 アエールこころのクリニック main

JR鹿児島本線・鹿児島中央駅から徒歩数分という好立地に、「アエールこころのクリニック」が2024年5月に開院した。同院は平田裕(ひろし)先生が院長を務める精神科・心療内科クリニックで、院内外には患者の不安を和らげるような工夫がなされている。豊富な経験があるからこそ受診における問題点や患者・家族の苦悩に目を向け、救いの手を差し伸べようと一念発起した平田院長。その胸の内にある熱い思いや患者との向き合い方、めざす精神科医療の形などを聞いた。

(取材日2024年3月1日/情報更新日2024年5月1日)

対話を通して一人ひとりの心に向き合う

初めに先生のご経歴を伺います。

平田裕院長 アエールこころのクリニック1

私は鹿児島大学を卒業後、同大学病院で精神科の基礎を学びました。その後は複数の医療機関に勤務し、うつ病や不眠症をはじめ、適応障害、統合失調症、認知症など、さまざまな患者さんを診療してきました。他科と協力しながら入院治療や外来診療を行ったり、慢性期の統合失調症や認知症の患者さんの社会復帰をサポートしたり、救急部門で暴れる患者さんの対応に24時間あたったり……。多種多様な現場で異なる悩みを抱えた患者さん、ご家族の方に出会えたのは貴重な経験となりました。患者さんとはもちろん、先輩医師やコメディカルスタッフとも話をして「より良い治療とは何か」を模索し、その中で私なりに「自分の精神科医療とは何か」の答えを見つけられたと思います。ここ10年ほどは認知症の治療を中心に、近年は新型コロナウイルス感染症の影響でストレスがたまり、夜眠れないという方や仕事に行けなくなってしまった方も多く診てきました。

心を診る科目を選んだのはなぜでしょうか?

一番は「心」への興味です。人間の心は不可解で、数式で表現できるものではないからこそ惹かれました。あとは難治性の疾患を治したいという気持ちもありました。精神科においては統合失調症で、若い方が発症し、なかなか良くならず社会復帰を果たせないというケースもよく見られます。私が学生の頃には、周囲の理解も得られにくい病気で、そのまま人生が悲しい方向へ進んでしまい、場合によってはご家族にも悪影響が及ぶことも。だから最初は「自分が統合失調症を治してやる!」くらいの勢いで精神科へ入局し、教授にも思いをぶつけました。しかし現実は厳しく、統合失調症の治療は未だ困難を極めます。それでも多くの患者さんやご家族と接する中で、認知症など別の病気を改善に導く大切さも実感し、可能な範囲で手を尽くしていきたいと思っています。

診療で大切にしていることや、めざす診療スタイルをお聞かせください。

平田裕院長 アエールこころのクリニック2

患者さんを見捨てない、孤立させないためには信頼関係の構築が不可欠です。相互理解を深めるには会う回数や同じ時間の共有が重要な要素です。社会との接点を持ち続けるという意味でも対話を大切にしています。心の内にあるものをお聞きし、少しずつでも心を開いてもらい、最終的に外出や生活改善の手助けをするのが私たちの治療だと考えています。

心の不調があったら早めのメンテナンスを

開業に至った理由も教えてください。

平田裕院長 アエールこころのクリニック3

最初開業は考えていませんでしたが、長年診療するうちに自分のしたいことが見えてきたためです。病院勤務医では院外に出るのが難しく、受診した患者さんのことしか診られません。交通手段がない、簡単に受診できる状況ではないなどの理由で治療が進まないことにも私は納得できませんでした。しかし地域に出られれば、患者さんやご家族との距離は縮められます。そして「次の受診」につなげるために、私たちのほうから患者さんのもとに伺えれば、地方にお住まいの方の診療も実現するのではないかと考えました。中には話を聞いてもらえるだけでも救われるという方もいらっしゃると思います。そんな方々に手を差し伸べたい、悩みを孤立させないようにそばで寄り添いたいという気持ちが積もりに積もり、偶然ご縁やチャンスも重なったため開業に踏みきりました。

鹿児島の中心地に医院を構えたのも、通いやすさを考えてのことでしょうか?

はい。当院は駅近にあり、雨の日でも傘を差さずに駅から医院に入ることができます。電車やバスで受診しやすいのはもちろん、駅の駐車場があるためお車でもお越しいただけます。また駅の近くではあるものの、入り口付近は人の往来が少なくプライバシーが保たれているのも特徴です。当院があるフロアまで行けば通行人からは見えなくなり、同じフロアには内科なども入っていますので、人目を気にせず受診できるかと思います。縁があって偶然見つけた場所ですが、個人的にはこれ以上ないロケーションで、立地も開業を決めた理由の一つです。

患者さんとの対話の仕方についても具体的に伺います。

平田裕院長 アエールこころのクリニック4

精神科診療では、患者さんから「この人にならこういうことを言ってもいい」と認識してもらうことも大事です。私たちは、患者さんのあらゆる言動をその方の個性として受け止められる存在です。だからこそ「きちんと話を聞き、アドバイスもするので、外で言えない文句や愚痴、わがままはここで吐き出してほしい」とお伝えします。来院時は心がきつくても、最後は笑って帰ってほしいんです。今まで我慢してきた感情があふれ、話している途中で泣き出す方もおられますが、そんなとき私は「よしよし、泣けて良かったね」と思います。泣くことで患者さんもすっきりした状態で帰れると思います。精神科は、普段ならば出せない感情を出しても許される場です。そんな環境を提供していきたいと考えています。

もっと笑顔を、もっと幸せをのコンセプトを実現

ロゴマークやオリジナルキャラクターに込めた思いも教えてください。

平田裕院長 アエールこころのクリニック5

ロゴマークは当院のモットーである「More Smiles, More Happiness.」にちなんでピンクと黄色、緑、水色といった優しい色の四つ葉のクローバーに。私が散歩中に四つ葉のクローバーを探すのが好きというのもあって、患者さんの幸せを願う気持ちを込めたマークになりました。また、心の妖精がモチーフのオリジナルキャラクターもつくりました。私自身、悩んでいるときに癒やし系のキャラクターを見てほっとした経験があり、前向きな気持ちになれたため、同じように感じる方には救いになるかなと思ったんです。これもデザイナーさんとのすてきなご縁があり、満足のいく形に仕上がりました。

院内も癒やしや優しさが感じられる雰囲気になったそうですね。

実はキャラクターのデザインが決まってから方向性が変わり、内装などもかわいらしくなったんです。あとはぬくもり、温かみを大切にしたかったため院内を木目調に。受付の台や診察室のテーブルは天然の一枚板を採用しました。手で触れたときの感覚がとても気に入ったので、キャラクターの「見てほっとする」に加えて「触ってほっとする」もぜひ感じていただきたいと思っています。そして椅子の座り心地にもこだわり、本当にたくさんの椅子に座りに行きました(笑)。老若男女が来院することを踏まえ、座り心地だけでなく立ち上がりやすさ、見た目なども考慮しながら探しました。結局、クッションはオリジナルの厚みに調整してもらいましたが、これまた縁あって協力的な業者さんのお力添えをいただきました。待合室は患者さんがリラックスできるよう、できるだけ人と視線が交わらない造りです。

今後の展望についてお聞かせください。

平田裕院長 アエールこころのクリニック6

外来に加え、オンライン診療や訪問診療もこれから開始する予定です。受診のハードルが高い、もしくは受診する必要がないと感じているのであれば、こちらから患者さんのもとを訪れ、「たまにやって来る話し相手」として世間話を楽しんでもらいたいと考えています。患者さんも喜ぶでしょうし、ご自宅の様子を見られたり、ご家族やケアマネジャーなどに助言できたりと多くのメリットもあると考えています。ご自宅で話す、外に出るための準備として受診する、と段階を踏んでいければと考えています。

読者へのメッセージをお願いします。

精神科だからといってネガティブにならず気軽に来られるような敷居の高くないクリニックをめざしています。そして皆さんには、どうかお一人で悩まず気軽に相談に来てほしいと考えています。病気であるかどうか以前に、悩みがあるから来るという感覚で構いません。お一人で悩んでいるとどんどん悪循環に陥ってしまうものです。私たちにお話しいただければ客観的なアドバイスをいたしますので、心のマッサージを受けに行くような気持ちでお越しください。

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