歯が黒いのに虫歯じゃない
菌の侵入防止を図る精密な根管治療
渋谷しらゆり歯科
(渋谷区/渋谷駅)
最終更新日:2024/05/22
- 自由診療
虫歯がないのに歯が黒くなる。その原因となり得るのは、歯の奥で炎症を起こしている、もしくは壊死してしまった血管や神経だ。その治療法である「根管治療」は、壊死した神経や汚れをきれいに取り除き、二度と菌が侵入しないようにするためのもの。「渋谷しらゆり歯科」の福本健生院長は、精密な根管治療のために、マイクロスコープやラバーダムを活用している。1本の歯の根管治療にかかる期間は、およそ2~3週間。1回90分の治療時間を設けながら、歯の根をきれいにした後は仮の蓋に加えて仮歯も装着し、治療期間中の菌の侵入を徹底的に防ぐことを重視している。「ラバーダムを使用せずに菌が入り込んでしまっては、根管治療の意味がありません」と話す福本院長に、同院の治療の特徴について聞いた。
(取材日2024年4月5日)
目次
マイクロスコープやラバーダムを活用しての精密な根管治療。歯の根の汚れを徹底的に除去し、菌の侵入防止を
- Q虫歯がないのに歯が黒くなる原因は何でしょうか?
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A
歯の神経が病気になると、虫歯がないのに歯が黒くなることがあります。歯の中には血管や神経が通っており、歯の感覚をつかさどり、栄養を運ぶ役割を果たしています。ところが歯の中に菌が侵入して血管や神経が破壊されると、分解された鉄分などによって歯が黒く染まってしまうのです。また、以前は神経の治療後に、歯の中に金属の土台を入れる方法が用いられることもありました。その金属からイオンがしみ出すと、着色がさらにひどくなってしまいます。歯の中に金属が入ったままだと歯に過剰な負担がかかってしまうという弊害もありますから、当院ではファイバー素材の土台を採用しています。
- Q歯根が原因で黒くなっている歯にはどんな処置を行うのですか?
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A
歯の根の汚れを取り除く「根管治療」を行うのですが、これは精密に行う必要があります。もし取り残しなどがあると、その菌が繁殖して歯の根の先端から外に出てしまい、膿や歯周病の原因にもなってしまうんです。また、歯の色を改善するためには歯の内面からのホワイトニングも有用ですが、その材料が歯の根に流れ込んでしまってはいけません。根管治療では、歯の根の汚れがしっかりと取り除かれていることと、そこに菌などが入り込まないような適切な治療が必要です。早期の段階ならば、汚れを取り除くだけでも歯の色の改善が期待できるケースもあります。
- Q精密な根管治療のために、どのような工夫をされていますか?
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A
肉眼で歯の根の汚れを確認するのは、とても困難です。そこで当院の根管治療ではマイクロスコープを活用。根管の長さを精密に計測し、マイクロスコープで「どこに汚れがあるのか」を確認しながら、細かい部分まで丁寧に汚れを取り除いていきます。もう一つ欠かせないのがラバーダムです。これは薄いゴム状のシートで、治療を行う歯だけを露出することで菌の侵入の防止を図るもの。治療中に再び菌が入り込んでしまったら根管治療の意味がありませんから、できるだけそのリスクを抑えられるように活用しているのです。当院ではこのように細心の注意を払い、精密な根管治療を行っています。
- Q治療の期間や頻度について教えてください。
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A
1本の歯の根管治療にかかる期間は、およそ2~3週間。その間に2~3回ご来院いただき、1回90分の時間をかけて治療を行います。根管治療の原則は、1回の治療時間を長めに取り、期間を長引かせないこと。治療期間中も歯は毎日使いますから、汚れや菌が入ってしまう可能性があるんですね。当院ではそれを防ぐため、その日の処置が終わるごとに仮の蓋をして仮歯も装着しています。また、先ほど挙げたマイクロスコープやラバーダムも毎回使用しています。根管治療を保険診療で行う歯科医院もありますが、保険診療と自費診療では使用する器具や薬剤が異なります。どちらを選ぶかは、「どこまでの治療を望むか」によっても変わりますね。
- Q治療後に注意すべきことはありますか?
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A
神経を取り除いた歯は、そうでない歯に比べて弱くなっています。欠けたりひびが入ったりする可能性が高く、そこからまた菌が入り込むと同じことの繰り返しになってしまいます。また神経がないと痛みを感じないため、虫歯になっても気づきにくいのです。ですので、歯の状態を知るために、定期的にメンテナンスを受けてください。クリーニングはもちろん、噛み合わせのチェックも大切ですね。目安は3ヵ月に1回、当院では年に1回はエックス線撮影も行って、問題を見落とさないよう努めています。
自由診療費用の目安
自由診療とは根管治療/4万4000円、ウォーキングブリーチ(失活歯のホワイトニング)/3万円~
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。