精密な検査に対応
泌尿器科で受けるブライダルチェック
麻布十番たちばな泌尿器科・皮膚科クリニック
(港区/麻布十番駅)
最終更新日:2024/05/31


- 自由診療
近い将来の妊娠・出産を念頭に、不妊検査や性感染症検査を行う「ブライダルチェック」。結婚前の女性のための検査というイメージが根強いが、近年は男性不妊について広く知られるようになった影響もあり、男女双方にとって大切な検査としてニーズが高まっている。性感染症の有無のチェックは、従来から妊娠期の女性が産婦人科で受ける妊婦健診の検査項目に含まれているが、より早い段階で男女双方が検査を受けておくことで、不妊の原因や胎児に影響を及ぼす疾患などの早期発見につながるという。「麻布十番たちばな泌尿器科・皮膚科クリニック」の橘秀和院長に、女性だけでなく男性もブライダルチェックを受けることの重要性や、実際に行われる検査の種類と費用、検査の流れなどについて、詳しく話を聞いた。
(取材日2024年4月26日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qブライダルチェックとはどのようなものですか?
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A
内容は大きく分けて不妊検査と性感染症検査の2種類です。結婚を控えている、あるいは妊活を始めるといったタイミングで男女が互いの健康チェックをしておくための検査です。不妊の原因となる疾患などが隠れていないかを調べ、早期発見につなげられればそこから治療に移行できます。さらに、性感染症の中にはパートナーに感染させてしまうだけでなく、胎児の発育に悪影響を及ぼす疾患も多いですから、検査を受けて現状を知ることが赤ちゃんの健康を守ることにもつながります。当院にも、子どもを持ちたいと考えている男性がお一人で、あるいはカップルで一緒に来院されるケースも増えています。
- Q妊娠を考える女性が受けるイメージがあります。
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A
女性の不妊治療に関する情報が多いことで、世間一般にそうしたイメージが根強いのだと思いますが、WHOの統計では、不妊症の約半数は男性側の原因とされています。つまり将来の家族計画に備える上で、男性不妊についても女性不妊と同じく早期に状況を把握しておくことが欠かせないのです。あらかじめこうした精査を行わずにいると、不妊の原因がわからないまま不必要な人工授精や体外受精が増えてしまうことにもなりかねません。また、症状が現れないまま進行する性感染症もありますから、結婚前、妊活前に限らず、パートナーが変わった機会などを捉えて検査を受けておくこともお勧めしています。
- Q費用は自費となるのでしょうか?
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A
ブライダルチェックは保険適用の対象外の検査ですから、自費診療での対応になります。当院では不妊検査は男性のみ、性感染症の検査は男女双方を対象にしています。男性の不妊検査は精液検査、精巣エコー検査、男性ホルモンの血液検査など、必要な検査を選択できるほか、不妊検査セット、性感染症検査を組み合わせた総合的なブライダルチェックも提供しています。東京都の不妊検査等助成事業を利用すれば、夫婦1組あたり1回に限り、検査費用の助成を受けることもできます。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1予約から初診まで
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事前にウェブ予約を済ませることで、スムーズな受診が可能。同院ではメッセージアプリを使った予約にも対応している。検査日の直近に風邪症状や発熱があった場合は、正しい検査結果が得られないこともあるため、気をつけよう。そのほか、仕事が多忙で疲れがたまっている時期なども避け、健康状態の良いタイミングで受診することが大事だ。
- 2初診時の検査
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患者の検査希望の項目に応じて、採血、採尿とともにうがい液や女性の場合は膣分泌液(おりもの)も採取する。血液検査ではHIV、梅毒、B型肝炎、C型肝炎のほか、男性ホルモンや風疹抗体、肝機能、腎機能などをチェック。尿検査、うがい液検査、膣分泌液検査では、淋菌、マイコプラズマ、トリコモナス、ウレアプラズマなどの感染の有無を調べる。女性が検査を受ける場合は、希望に応じて女性医師が担当することも可能。
- 3精液検査と超音波検査
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男性の精液検査では、初診時に渡される容器へ自宅で精液を採取し、1週間後の再診時に持参する。専用検査機器で解析し、精子の数や運動率、精液の濃度など、30分ほどで詳細なレポート結果が得られる。そのほか、希望に応じて精巣や陰嚢の大きさを超音波検査で確認し、男性不妊の原因疾患の1つである精索静脈瘤がないかどうかをチェックすることもできる。
- 4検査結果の説明
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精液検査は当日中に、他の検査項目は1週間後に検査結果の説明を受けることができる。精液検査は詳細なレポートのほか、実際の精子の動きを動画で確認できるため、患者自身が数値データのみならず、現状を視覚的に把握することが可能。医師がすべての検査データを総合的に判断して、妊娠にあたって問題がないかどうかを患者に伝える。
- 5治療開始
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男性不妊が判明した場合、必要な処置を検討する。軽度の機能低下がみられる場合には、生活習慣の改善や内服薬によるアプローチを開始する。具体的には、サウナや長風呂など陰嚢を温めるような行為を控えたり、肥満傾向にある場合にはダイエットを勧めることも。無精子症などの場合は治療が困難なため、人工授精などに対応している専門の医療機関を紹介する。患者の希望に応じて婦人科とも連携。
自由診療費用の目安
自由診療とは男性不妊ホルモン採血一式/1万9000円、精液検査/8000円、精巣エコー検査/8000円、テストステロン/4000円、男性のブライダルチェック(不妊検査と性感染症検査)/1万9000円~、女性のブライダルチェック(性感染症検査)/2万2000円~ ※詳細はホームページをご確認ください。