歯を矯正する期間は?
それぞれの状況に適した成人の歯科矯正を
クマザワデンタルクリニック恵比寿
(渋谷区/恵比寿駅)
最終更新日:2025/04/11


- 自由診療
以前は若い人が行うイメージが強かった矯正治療だが、現在は年齢問わず、将来的な歯の健康も考えて実施する人も少なくない。年を重ねる中で歯を失い、その治療としてインプラントを埋入する際に、先に矯正治療を行うケースも近年増えているという。そんな成人の歯列矯正の現状を教えてくれたのは、「クマザワデンタルクリニック恵比寿」の大江真莉子先生。矯正を専門として、ワイヤー矯正・マウスピース型装置を用いた矯正のどちらも豊富な経験を有する先生だ。「矯正を始めるのに遅いということはありません」と穏やかな笑顔で背中を押してくれる大江先生に、矯正の期間やそれに伴う痛み、また、総合的な診療を行う歯科医院の中で行う矯正という同院の特徴などについてじっくりと話を聞いた。
(取材日2025年3月18日)
目次
装置の選択は、抜歯の有無も一つの目安に。ゴールをしっかり見据えながらも、患者の希望に沿った方法を提案
- Q成人の矯正の期間はどのように変わるのでしょうか?
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A
▲前歯だけの矯正であれば早くて半年。口腔状況から治療期間を説明
まず、部分的な矯正か全体的に動かしていくための矯正かで、矯正期間は変わります。抜歯を伴う矯正や、全体的に後ろに動かすための矯正などは2年半~3年ほど、部分矯正や軽度の矯正であれば、もう少し短い期間で行うことも可能です。前歯だけなら半年ほどが目安となります。また、矯正終了後に注意するべきことが後戻りです。どの場合も矯正の後に、約2年間のリテーナーを用いた保定期間が必ず設けられています。加えて当院の場合は、舌側に取り外しのできない固定装置をつけていただいております。舌側の固定装置は、口腔清掃状態が悪くなければ3年目以降も引き続き安定装置として使っていただくことで、後戻り防止につなげています。
- Q矯正期間中の痛みが心配です。
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A
▲矯正を専門に豊富な診療経験のある大江先生が診療を担当
痛みが出やすいのは、新しい装置をつけてから1週間ほどです。1週間のうち、つけてから3日目くらいが痛みのピーク、残りの4日目からは徐々に痛みが引いていくというサイクルになります。矯正中は、月に1度受診していただき、ワイヤーやマウスピース型装置を交換します。その度に1週間ほど痛みが伴いますが、しっかりと歯の移動を図れているという変化を感じていただける機会にもなると思います。どうしても痛いときは痛み止めを飲んでいただくことになりますが、痛みは食事中に感じやすいので、やわらかい物を食べるなどの工夫をしていただきたいですね。
- Qワイヤーとマウスピース型装置の選択の仕方を教えてください。
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A
▲エックス線写真で状態を確認し治療のゴールまでを計画
マウスピース型装置は目立ちにくく、部分矯正にも対応しているため、前歯などの矯正に選択しやすい方法といえます。また、抜歯が必要、移動量があるケースでも、基本的にはどちらの矯正法も選択可能ではあります。しかし、重要なのはより効果的に矯正を進めることですので、装置については患者さまの希望と治療内容や状況を含めて計画を立てています。例えば、矯正期間の前半はワイヤー矯正を行い、後半はマウスピース型装置を用いた矯正で目立たせずに行う方法も対応可能です。当院としては、まずは諦めずにご相談いただき、患者さまのご希望をお聞きしながら、きれいな口元というゴールをめざして矯正方法をご提案できればと考えています。
- Q大江先生が歯列矯正をされる際に心がけていることはありますか?
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A
▲長期にわたる診療への不安も丁寧に対応
矯正が遠回りにならないように、最初に計画を立て、ゴールを明確にすることを大事にしています。矯正歯科専門のクリニックでは一般的なことですが、計画を立てるために、セファロ(頭部エックス線規格写真)で歯並びや噛み合わせ、骨格の状態を分析して診断します。そして、必要に応じてCTを用いて、骨と歯の根の状態も確認しています。また、患者さまの不安や心配事を少しでも取り除けるように、リスクを含めた丁寧な説明も心がけています。矯正を始める前の矯正相談は1回で決めなければならないわけではありません、必要でしたら同じ説明を何度でもしますので、ご不安が解消されるまで何回でもいらしてください。
- Qこちらの歯科医院で行われる矯正歯科の特徴を教えてください。
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A
▲矯正治療だけでなく一般診療も対応、矯正治療中も総合歯科を実践
総合的な診療を行う歯科医院の中で、矯正を専門とする歯科医師から矯正を受けられることが特徴に挙げられると思います。最近はかぶせ物やインプラントを入れるための部分矯正も増えていますが、それらを担当する歯科医師と矯正の歯科医師が同じクリニックに在籍していますので、密に連携を取りながら進められます。また、矯正中は虫歯のリスクが高くなります。当院ではクリーニングや虫歯のチェックを高い精度で実施しており、虫歯になってしまった際も別の一般歯科を受診することなく、同じ院内で対応できます。型採りには嘔吐反射の心配が少ない口腔内スキャナーを用いるなど、設備面の充実も特徴です。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正治療/99万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/44万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。