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深尾 悠 院長の独自取材記事

ふかおスポーツクリニック整形外科

(宮崎市/加納駅)

最終更新日:2024/01/29

深尾悠院長 ふかおスポーツクリニック整形外科 main

宮崎市中心部から県道27号線を車で10分ほど南下した清武町にある「ふかおスポーツクリニック整形外科」。広い駐車場と一面硝子張りの外観は、リゾート施設のようでおよそ病院らしくない。そこには開放的な空間にしたいという深尾悠(ふかお・ゆう)院長のこだわりがあった。愛知県出身で、大学で宮崎に来て以来この地にとどまり、大学時代に過ごした場所の近くで開業した。運動器の不具合を感じる人を対象に幅広く診療しているが、スポーツをするのも見るのも好きだという深尾院長が特に力を入れているのがスポーツ整形外科。「スポーツ中のちょっとした違和感など、日常生活には問題がない程度でもスポーツ医学の観点から診療し、相談に乗りたい」と語る。優しい笑顔で話す様子が印象的だった深尾院長に、同院がめざす医療について話を聞いた。

(取材日2023年12月11日)

スポーツが好きで、スポーツに関わる仕事をめざす

ご出身は愛知県と伺いましたが、宮崎で開業なさったのですね。

深尾悠院長 ふかおスポーツクリニック整形外科1

最初に宮崎に来たのが大学入学の18歳の時でした。大学卒業後最初の2年間は地元の愛知に帰りましたが、それからはずっとこちらにおりますので、もう23年ぐらい宮崎にいることになります。開業した清武町は、大学時代から慣れ親しんでいるところなんです。清武町は、母校の大学以外にも学校が集まっている土地柄で、スポーツクリニックを開業するにはいい立地だと思い、ここに決めました。今後宅地としてもっと発展していく土地だと感じています。

医師をめざしたきっかけを教えてください。

もともと父親が医師をめざしていたのですが、その夢がいろんな理由でかなわなかったというのを小さい頃から聞いていて、それがきっかけになっていると思います。母親は看護師でしたので、よく勤務先の病院にも行くことがありましたから、病院を身近に感じる環境にいたのでしょうね。小学校の卒業文集には、すでに「医師になりたい」と書いていましたし。そういう方向に自然と向けてくれた両親のおかげだったと思いますね。

整形外科を選んだのはなぜですか?

深尾悠院長 ふかおスポーツクリニック整形外科2

スポーツは、見るのもするのも好きです。学生時代に特に何かに打ち込んだ経験はなかったのですが、スポーツに関わる仕事に憧れがありました。また、交通事故で大ケガを負った患者さんにも自分は冷静に対処できるほうだというのと、外科手術にも関心がありましたので整形外科を選びました。また、長期に患う慢性的な病気の病棟と比べると、整形外科病棟は、ケガなど治癒が見込める患者さんが多く、年齢層も若いですし明るさがありました。そういうところも自分に合っているのかなと思っていました。

スポーツの悩みに対応するほか日常的な体の痛みにも

どんな患者さんが来られていますか?

深尾悠院長 ふかおスポーツクリニック整形外科3

院名にスポーツクリニックとあるので敬遠されたのでしょうか、膝・腰の痛みや肩凝りに悩むご高齢の方や交通事故で不具合がある方などは、想定していたより少なめですね。僕は以前、一般の整形外科で診療していたのですが、ある時、スポーツ愛好家の方が「他の整形外科を受診して、スポーツでの不具合を訴えたのに『日常生活に問題ないから大丈夫でしょう』と言われたんです」とおっしゃっていたんです。そういった声を反映し、スポーツをされる方にも対応した診療がしたいと思い「スポーツクリニック」とつけました。例えば、足を骨折していて安静が必要な場合も、足以外の部分で何かトレーニングができないかなど、その条件下でどんなことならできるのか、医療的な立場からアドバイスをしたいと考えています。といっても、そこに特化しているクリニックではないので、そこはプラスアルファ的な要素として捉えていただければと思います。

「スポーツ医学的な観点で行う治療」は付加的要素とのことですが、同時にクリニックの特色でもありますね。

そうですね。スポーツを行っている学生さんや社会人の方は多く来られていますね。当院には理学療法士が2人いまして、その2人はスポーツの故障に対する応急処置やリハビリテーションの専門的な知識を持っているので、スポーツ医学的な観点を重視したリハビリテーションは、しっかり提供できると思います。スポーツをする方にも、それ以外の患者さんにも、通常は当院に週に1~2回リハビリテーションに通ってもらいつつ、理学療法士が指導するホームエクササイズをやっていただいています。理学療法士は開業前の計画から携わってくれているので、リハビリテーションに使う機器なども一緒に検討し、導入しています。

どういったリハビリテーション機器を導入されているのでしょうか。

深尾悠院長 ふかおスポーツクリニック整形外科4

他院ではあまり見かけない機器ですと、動的ストレッチマシンがあげられると思います。動的ストレッチマシンは、低負荷のプレートを使用し、筋肉を弛緩した状態で大きな可動域の運動を反復することにより、柔軟性の向上や関節可動域の拡大、筋肉の連動性の向上や肩こり・腰痛の緩和が期待できます。運動器リハビリテーションの際にマシンを併用することで、上記効能に効率よくアプローチできるものと考え導入しました。

地域に溶け込み近隣の人々を支えたい

建物の外壁が大きなガラス張りで、目を引きますね。

深尾悠院長 ふかおスポーツクリニック整形外科5

開放的な感じにしたいと思い、設計士さんと相談して造りました。イメージどおりのものをつくってもらったと思っていて、皆さんに広々と感じてもらえたならうれしいですね。リハビリテーションの部屋には、特に区切りをつくっていないんですよ。まずはリハビリテーションを行う理学療法士たちの意見を優先して、スポーツの投球動作などは鏡を見ながら実際に行えるスペースを取りたいとの希望があったので、そこは確保したいと思い、こういう空間にしました。先ほどお話ししたストレッチマシンも外から見えるように配置しています。オープン前は近隣の散歩をする方々に、ジムと勘違いされていたようです。外観も、少し病院っぽさをなくしすぎた感はあるかもしれませんが、そこは僕の思いを実現できましたね。

今後の展望をお聞かせください。

地域の皆さんたちと、もっと多く関わりたいですね。スポーツクリニックというイメージにとらわれずに、運動器の不具合があったら受診していただけるような信頼関係をつくっていきたいです。当院の開業前の10月に敷地内に芝生を植えまして、ちゃんと根づくまで1ヵ月ほど毎日水をやっていたんですね。日没後の時間帯だったんですけど、ちょうどその頃に散歩をしている方が多くいらっしゃいまして、その方々と会話をするようになりました。皆さん、ここが整形外科のクリニックだとは思っておられなかったようで、その時に顔見知りになり、そこから受診していただいている方もいらっしゃいますね。そういった関係性を大事にしていきたいと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

深尾悠院長 ふかおスポーツクリニック整形外科6

当院はスポーツクリニックとうたってはおりますが、診療の根本は一般整形外科ですので、膝や腰、肩などに不具合があれば、スポーツ活動の有無など老若男女問わず受診いただけたらと思います。それに加えて、スポーツを行う上で不具合を感じている方で、『日常生活に困ってはいないから病院に行くのはどうか』と迷っている方がいたら、ぜひ来ていただきたいですね。それがスポーツクリニックという側面での役割だと考えています。もし不具合があるのであれば、どういった動きが原因となっていて、その中でもできるトレーニングは何かなど患者と話し合いながら、またそれに必要となる具体的な動きの指導や施術でアプローチできる理学療法士やテーピング指導のできる看護師もそろっていますので、クリニック一丸となりスタッフ一同でスポーツ障害に悩む皆さんと一緒に向き合っていければと思っています。

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