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寺坂 壮史 院長、寺坂 喜子 副院長の独自取材記事

てらさか内科・外科クリニック

(福岡市東区/箱崎駅)

最終更新日:2024/01/24

寺坂壮史院長、寺坂喜子副院長 てらさか内科・外科クリニック main

JR鹿児島本線箱崎駅から徒歩約3分。落ち着きを感じられる木目調の院内が特徴的な「てらさか内科・外科クリニック」は2023年11月1日に開院。院長の寺坂壮史先生は外科医として20年のキャリアを持つベテランドクター。また、妻で副院長の寺坂喜子先生は日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会糖尿病専門医で、生活習慣病の診療を得意としている。幅広い年齢、主訴を抱える患者にとって受診しやすいクリニックだ。同院は一般的な外科や内科など幅広い診療を行う体制も整えている一方で、腎臓移植を行った患者のフォローアップも診療の柱としている。「何でも気軽に相談できる環境を整えて、生涯患者さんをサポートしていきたい」と熱い想いを持つ壮史先生とやわらかな表情の喜子先生に、開院までの経緯や診療方針、地域への想いを聞いた。

(取材日2023年12月13日)

すべての患者へ安心して相談できる場所を提供したい

お二人の専門性についてお伺いします。

寺坂壮史院長、寺坂喜子副院長 てらさか内科・外科クリニック1

【壮史院長】私は外科医師になって20年、そのうち13年間は腎臓移植に従事してきました。手術だけでなく、術後の免疫抑制療法、感染症の管理、生活習慣病の治療などの内科的な診療や当直での救急対応、一般消化器外科手術も数多く担当してきましたのでいろいろな体調不良のお役に立てると思います。当院では、簡単な縫合手術やケガの治療も行っているので、外傷や一般の外科疾患でお困りの方もぜひいらしてください。
【喜子副院長】私は糖尿病、高血圧、高脂血症、高尿酸血症や肥満、脂肪肝、骨粗しょう症などの診療を得意としています。健康診断で異常値を指摘された方や気になる症状があって受診された方がすぐに薬に頼らずにうまく食事や運動で体調をコントロールできるよう、まずは自分の体の状態を知っていただいた上で一緒に目標を考えています。当院には常勤の管理栄養士もいるので食事管理のサポートも行います。

現在どのような患者さんが来院されていますか?

【壮史院長】たいへんありがたいことに一般内科や外科を受診される患者さんと腎臓移植を受けた患者さんのどちらにも来ていただいています。地元の方から腎移植後の方は本州からも来てくださっています。発熱やかぜの症状、健診異常を指摘された方、高血圧症や脂質異常症、高尿酸血症、糖尿病の方、また縫合が必要なケガの患者さんも多いです。当院は腎臓移植を受けた患者さんの術後フォローを目的として開院しましたが、もちろんそれ以外の内科と外科もしっかり診ています。これからも、地域に根差したクリニックとして地元の方には気軽に来ていただきたいです。

クリニックの診療方針を教えてください。

寺坂壮史院長、寺坂喜子副院長 てらさか内科・外科クリニック2

【喜子副院長】誠実な医療を提供すること、患者さんに安心していただくこと、臓器の残っている力を大切に残すことをいつも心がけています。世の中にはいろいろな情報が飛び交っていますが、常に最新の知識を勉強し科学的根拠に基づいて責任を持って診療するべきだと考えています。私は生物の神秘にみせられて医師を志したのですが、勉強すればするほど人間の生命のシステムには驚かされ、敬意を持っています。その力を尊重してすぐに薬に頼るのではなく、生活習慣を踏まえて患者さんが無理なくできることを一緒に考え、体を良い状態に導けるような医療を提供したいと思っています。腎移植後の患者さんも免疫抑制剤の正しい管理と感染症対策を除けば、あとは生活習慣病の管理がとても大切です。そういった意味でも2人で同じ方向を向いてそれぞれの専門性を生かしながらお役にたてると思います。

患者の負担を減らすべく病院と同クオリティーの設備を

開業をしようと思ったきっかけや経緯を教えてください。

寺坂壮史院長、寺坂喜子副院長 てらさか内科・外科クリニック3

【壮史院長】私が腎臓移植を専門にするようになって感じたのは、「限られた医師で術後の患者さんのフォローをしていくのは難しい」ということでした。腎臓移植をした患者さんは特別な薬や健康管理が必要なため、どの医療機関でもすぐに対応できるわけではありません。したがって手術をした移植外科医が術後も継続して診療にあたる必要がありました。しかし、患者さんは大きな病院に通院するため待ち時間が長く、大病院で働く医師は手術の時間以外でしか対応が難しいため双方にとって負担が大きくなってきていました。その問題をなんとか解決できないかとずっと考えていました。生活習慣病を専門にしている妻と協力すれば理想の医療が提供でき、患者さんにも喜んでいただけるのではないかと考え、4年の準備期間を経て開業に至りました。

クリニックにある検査機器にはどんな特徴がありますか?

【壮史院長】一番特徴的なのが、血液検査と尿検査を大規模病院と同じクオリティーでご提供ができるという点です。採血をしたら血液検体を検査会社に送るクリニックがほとんどのため、結果が後日になることが多いんです。後日改めて来院だと、遠方から来られる患者さんにとって負担になってしまいます。そこで当院では、検査をして約1時間で結果が出る検査機器を導入しました。臨床検査技師が常駐していることも、大規模病院で行うような血液検査と尿検査の質を維持できることにつながっています。
【喜子副院長】もちろん、血液検査だけでなくレントゲンや骨密度測定、超音波検査、動脈硬化の検査機器もあり幅広い検査ができるので、さまざまなお困りを持つ方への対応が可能です。

特に待合室にこだわったそうですね。

寺坂壮史院長、寺坂喜子副院長 てらさか内科・外科クリニック4

【壮史院長】一般内科や外科領域で受診をしてくださった方に少しでもリラックスしてほしいと思っています。また、腎臓移植を受けた患者さんは毎回血液検査をする必要があります。結果が出るまで約1時間ほどお待ちいただく必要があるので、その時間を自由に使ってもらえるような空間を作りました。まず待合室は広く取り、大きく3つに区切っています。普通の椅子を置いている場所とデスクワークができる場所、あとはゆったり座れる1人用のソファーのスペースがあります。そこで、患者さん一人ひとりが好きなスペースを使って快適に過ごしてもらいたいです。

腎臓移植についてもっと広く知ってほしい

今後は腎臓移植を受けた患者さんの負担が減ることが期待できますね。

寺坂壮史院長、寺坂喜子副院長 てらさか内科・外科クリニック5

【壮史院長】基本的に、腎臓移植を受けた後は定期検診が必要になるものの、フルタイムで働けるなど社会復帰が可能です。とはいえ、定期検診のための通院は大変だったと思います。大規模病院は外来が週に1、2回と限られていることが多い上に、待ち時間が長くなりがちです。当院に来ていただくことでその通院の負担が軽くなり、移植後の生活がより快適なものになることをめざしています。土曜日を終日診療日としたのも、そのためです。また、移植後の患者さんは急な体調不良が起きたときに特殊な薬を飲んでいるために、対応できる病院が限られてしまうこともあります。そのような時にいつでも当院を利用していただけることは、安心につながるのではないかと思います。

今後の展望についてお聞かせください。

【喜子副院長】当院は、院長の移植医療がもっと普及してほしいという想いで開いたクリニックです。患者さんが通いやすく安心できる場所を提供し続けたいと思います。それと同時に私も、地域の方にも些細なことでも相談できる窓口として認知していただけるよう、誠実に対応していきたいです。
【壮史院長】社会の移植医療に対する理解は、まだまだ進んでおらず、どうしても特殊な医療だと思われがちです。私たちのようなクリニックで移植後の患者さんのフォローができることを知っていただくことで、皆さんに移植医療をより身近に感じてもらえたらうれしいです。当院はまだ始まったばかりですが、将来的に社会が変わるようなきっかけをつくれるよう努力していきます。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

寺坂壮史院長、寺坂喜子副院長 てらさか内科・外科クリニック6

【壮史院長】九州大学病院から近く、連携を取りやすい環境にあります。他県から来られる方、それ以外の患者さんも利用しやすいように公共交通機関が近いですし、駐車スペースも広く設けています。腎臓移植を受けた患者さんだけでなく、一般の患者さんにとっても利便性が高く、落ち着いて過ごしていただけるクリニックをめざしました。何かあれば気軽に相談に来てください。健康を維持するために全力でサポートします。
【喜子副院長】気になる症状があれば、お気軽に当院にご相談ください。当院が患者さんにとっての窓口となり、必要であれば適切な高次医療機関にご紹介します。それもクリニックの大切な役目だと思っていますので、小さな悩みでも気軽に相談しに来てください。

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