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加茂 力 院長、加茂 亮太 先生の独自取材記事

登戸内科・脳神経クリニック

(川崎市多摩区/登戸駅)

最終更新日:2026/04/01

加茂力院長、加茂亮太先生 登戸内科・脳神経クリニック main

登戸駅近くの「登戸内科・脳神経クリニック」は、大学病院や地域の基幹病院で長く脳神経内科に従事し、日本神経学会神経内科専門医の加茂力(かも・つとむ)院長と、同じ脳神経内科が専門の加茂晃先生、加茂亮太先生が親子で診療する。加茂院長は「私が専門とするパーキンソン病などの神経難病は、加齢による体の衰え(フレイル)やロコモティブ症候群、認知症などと混同され、発見が遅れやすい病気です。患者さんが早期に専門の医療機関を受診できるよう、多くの方に神経難病について知ってもらえたら」と語る。患者が地域で暮らせるようにサポートし、医療介護連携にも熱心に取り組む加茂院長と亮太先生に、同院の特徴や神経難病の診療について詳しく聞いた。

(取材日2026年2月28日)

脳神経内科の専門的な診療を身近な場所で提供

クリニック開業の経緯や診療体制などをお聞かせください。

加茂力院長、加茂亮太先生 登戸内科・脳神経クリニック1

【力院長】私は大学病院の脳神経内科で長年診療し、川崎市立多摩病院の立ち上げから参加して、神経内科部長として勤務しました。そうした経験をもとに、脳神経内科の患者さんを地域医療の中で診ていきたいと考えて開業したのです。当院には脳神経内科のほかに内科、循環器内科も開設し、患者さんの全身の健康管理にも対応可能です。1階は診療スペースで、2階には動きやすさと感染症対策を考えた広いリハビリテーション室を設け、専門性の高いリハビリの提供に努めてきました。
【亮太先生】私は順天堂大学医学部附属順天堂医院での診療、同大学大学院での研究に従事し、週2回はこちらで診療しています。また兄の晃先生も米国大学留学後に順天堂大学に戻り、当院で週1回の診療を行っています。

脳神経内科ではどのような病気を診るのでしょうか?

【力院長】根本的な治療法がわからず神経難病といわれるパーキンソン病、脊髄小脳変性症、重症筋無力症、多発性硬化症のほか、アルツハイマー型認知症やてんかんなどの患者さんが中心で、当院では特に私の専門であるパーキンソン病の患者さんを数多く受け入れています。加えて、ほかの病院で脳卒中を治療した患者さんのフォローも行います。神経難病では筋力の低下、体が動かしにくい、飲み込みにくい、発音しづらいといった身体機能の低下、行動の変化などの症状が見られ、生活の質が大幅に悪化します。同時にご家族の介助・介護の負担も増えるため、早めに病気を見つけて、専門家による適切な治療を受けることが大切。診断の際にMRI、CT、脳波検査などが必要な方については、連携する川崎市立多摩病院で検査を受けていただき、その結果をもとに診断します。

こちらでの治療について教えてください。

加茂力院長、加茂亮太先生 登戸内科・脳神経クリニック2

【力院長】根治が難しい神経難病は薬で病気の進行の抑制を図り、神経難病や脳卒中による身体機能の低下にはリハビリで回復・維持をめざす、という両輪を重視しています。薬物治療では神経難病の診療経験も豊富な私が患者さんに適した薬をご提案し、特にパーキンソン病は近年新たな治療薬が多く開発され、早期の治療開始で仕事や家庭への復帰も十分に望めます。加えて理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が連携した専門的なリハビリも当院の強み。また、通院が難しい脳卒中治療後の患者さんには訪問リハビリも可能です。
【亮太先生】私は脳神経内科全般の診療に加え、パーキンソン病のデバイス補助療法(DAT)、脳卒中後の体のこわばりを緩和するためのボツリヌストキシン製剤による治療を担当します。また大学病院の先進的な治療を当院でも早く行うための「架け橋」にもなりたいですね。

非運動症状も参考にパーキンソン病を適切に診断・治療

パーキンソン病はほかの病気と混同されやすいとも聞きました。

加茂力院長、加茂亮太先生 登戸内科・脳神経クリニック3

【亮太先生】手や足の震え、体の動きが緩慢になる、筋肉が硬直する、転びやすくなる姿勢保持障害といった運動症状以外に「非運動症状」も起こります。これは、やる気が出なくて動けない、夜間の不眠や日中に眠くなる睡眠障害、掃除のような特定の作業を延々と続ける、認知機能の障害、味覚や嗅覚の障害、過食など多様です。筋肉の拘縮で膝が痛むこともあり、つえをつき始めたらパーキンソン病も疑ってください。
【力院長】高齢になると非運動症状を中心に、震えなど特徴的な症状がないパーキンソン病も見られ、専門家でないと診断は難しいでしょう。そのため加齢による体の衰えやロコモティブ症候群、認知症などと混同され、発見が遅れて病気が進行してしまうケースも。ご家族や周囲の方がこうした病気と思える症状になったら、「パーキンソン病かも?」と疑問を持っていただくことが早期発見に役立ちます。

デバイス補助療法などの治療法について教えてください。

【力院長】パーキンソン病はドーパミンという体内の神経伝達物質が減少して起こる病気で、それを薬で補って症状のコントロールを図る薬物療法が中心です。ただ、飲み続けていると薬の作用が持続しなくなる「ウェアリングオフ現象」が起きる場合があり、患者さんによっては手術で体にデバイスを装着して治療をサポートするデバイス補助療法の適応も考えられます。
【亮太先生】私はデバイス補助療法の一種で、脳に電気刺激を与えるDBS(脳深部刺激療法)を大学病院で担当し、当院では病院での手術後、数ヵ月おきに必要となる専門的な調整を行っています。こうした調整ができるクリニックは少なく、身近な場所で受けられるのは患者さんにもメリットだと思います。

リハビリはどんな点が特徴でしょうか?

加茂力院長、加茂亮太先生 登戸内科・脳神経クリニック4

【力院長】筋力の維持・増強、飲食時に誤嚥性肺炎を起こしにくい姿勢の指導に加え、神経難病特有の症状も熟知した専門性の高さも特徴です。例えば、体が傾いてしまう姿勢異常は本人のボディーイメージの不具合が原因のことが多く、患者さんの姿勢を少しずつ調整してイメージを元に戻します。歩行時に最初の一歩が踏み出せないすくみ足も、足を踏み出す場所を意識させることで改善が期待できます。また、リハビリ中も非行動症状の有無などに気を配り、睡眠障害と思われたら生活のリズムを戻すような指導も行っています。
【亮太先生】発音が困難になる構音障害、噛む・飲み込む力が低下する嚥下障害などは薬での改善は難しく、言語聴覚士のリハビリが不可欠。嚥下障害は誤嚥性肺炎の原因になるので、改善を図ることでより良好な予後が期待できます。

地域の中で神経難病を早期発見するため連携を強化

病気の早期発見のために地域連携も重視されるそうですね。

加茂力院長、加茂亮太先生 登戸内科・脳神経クリニック5

【力院長】フレイルやロコモティブ症候群、認知症のような症状から、神経難病を疑って当院のような医療機関につなぐことが早期発見の鍵ですが、それには高齢の方に接する機会が多い介護スタッフや訪問看護師、総合診療を担う医師などの協力が欠かせません。そこで私は川崎市多摩区で医療と介護の連携を図る会を立ち上げ、多職種が参加してパーキンソン病の多様な運動症状・非運動症状の情報を共有し、グループワークで理解を深める活動を進めてきました。今では顔の見える関係も築けて互いに紹介しやすくなり、パーキンソン病の患者さんの早期発見に役立っていると感じています。

そのほかの外来診療についてご紹介ください。

【力院長】脳卒中治療後の再発防止には生活習慣病の管理が必要なため、循環器内科や生活習慣病を診る外来も開設しています。このほか川崎市立多摩病院の医師による脳卒中予防のための外来、神経難病に関連した不随意運動、睡眠時無呼吸症候群の外来にも対応しています。また最近は片頭痛の患者さんが増えていますが、発作を予防が期待できる注射薬や飲み薬も登場し、適応がある患者さんが希望されれば当院で処方しています。

最後に、地域の方々にメッセージをお願いします。

加茂力院長、加茂亮太先生 登戸内科・脳神経クリニック6

【亮太先生】神経難病の症状は多様で、パーキンソン病には味覚障害・嗅覚障害、就寝中に動いたり叫んだりする「レム睡眠行動障害」、便秘・頻尿なども含まれます。体の動き、行動・感情のちょっとした変化を「年だから仕方ない」「認知症だろう」と決めつけず、神経難病を専門とする当院に一度ご相談ください。パーキンソン病も適切な治療と周囲のサポートで100歳まで生きることもめざせますし、神経難病のことをより多くの方に知っていただいて早期発見ができれば、長生きができる患者さんはさらに増えると思います。
【力院長】さまざまな薬とその投与法により、神経難病の治療の選択肢は広がっています。そうした治療も駆使して、高齢の患者さんが望まれる生活を送れるようにサポートしますので、どうぞ気軽に受診してください。