うおのめが痛い時は何科へ?
足の悩みはフットケアの外来へ
西早稲田ライフケアクリニック
(新宿区/西早稲田駅)
最終更新日:2023/10/13
- 保険診療
歩くたびに痛む、たこやうおのめ。市販薬を使ったのに、いつの間にか同じような場所に出現しているという経験をしたことがある人も多いのではないだろうか。実は、たこやうおのめは足の変形によって引き起こされている例も多いと指摘するのは「西早稲田ライフケアクリニック」の井倉和紀院長だ。糖尿病を専門とし、大学病院では合併症で足の切断にまで至った患者を数多く診てきた経験も持つ。現在は、長く一緒に働いてきた義肢装具士と協力してフットケアの外来を設け、糖尿病以外の一般的な足の悩みに関しても幅広く対応している。フットケの外来がある同院では足の問題にどのようにアプローチしていくのか、同院ならではの強みなどと合わせて詳しく聞いた。
(取材日2023年9月27日)
目次
フットケアの外来は糖尿病の神経障害による変形や潰瘍の他にも外反母趾や爪水虫など足の悩みに幅広く対応
- Qたこやうおのめが痛いのはなぜなのでしょうか。
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A
たこやうおのめは、圧迫や摩擦などの刺激に対する皮膚の防御反応で、角質が部分的に厚く硬く盛り上がったものです。たことうおのめの違いは中心に芯があるかどうかです。よくできるのが足裏ですが、もちろん、健康な足で正しく歩いているうちはできません。ところが、扁平足や外反母趾などの足の変形があったり、間違った歩き方をしていたりすると、足の一部分ばかりが刺激を受け続けることになり、たこやうおのめができてしまうのです。角質が分厚くなるほどそこに自分の体重が集中してかかるようになり、奥にある神経にまで刺激が到達し、痛みが強くなっていきます。
- Qたこやうおのめなどの足の悩みは何科を受診すべきですか。
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A
たこやうおのめは何科に相談すべきかはっきりしていないので、お悩みの方もいるでしょう。とりあえず、皮膚科、形成外科、整形外科のいずれかにかかれば、分厚くなった角質を軟膏でやわらかくすることをめざしたり、メスやハサミで切除する治療を受けられると思います。ただ、それだけではたこやうおのめができるたびに通院しなければいけません。たこやうおのめを繰り返しできないようにするには、足の一部に間違った荷重がかかっている原因を突き止める必要があると考えます。当院のフットケアの外来で力を入れているのは、まさにこの再発予防なんです。
- Q貴院でのたこやうおのめの治療はどのように行っていますか。
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A
たこやうおのめをメスで切除したり、グラインダーで削ったりといった対応も、もちろん当院で行っていますが、それだけではありません。まず、たこがどこにできやすいかも手がかりにしながら、足の変形を確認していきます。例えば、扁平足がある方はよく指の付け根にたこができているんですよ。なので外反母趾や扁平足などの変形に応じて、義肢装具士と連携してインソールを作ったり、必要な運動、ストレッチを指導しながら、足への偏った負担を軽減し、再発予防にも努めているのが当院の特徴です。まだ少ないかもしれませんが、当院のようにフットケアの外来を併設している内科も、たこやうおのめで悩んだ時に思い出していただければと思います。
- Q内科に足の問題を相談するメリットを教えてください。
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A
足をきっかけにしてさまざまな疾患がないか調べることができるのは大きなメリットなのではないでしょうか。足のむくみから、心不全、腎不全が見つかったり、足の血流障害が隠れていたという例も少なくありません。特に、糖尿病患者さんは足の変形を起こしやすく、神経障害などの合併症についても注意深く見ていく必要があります。当院では糖尿病の合併症として考えられる全身疾患に関して一通りの検査と評価が可能です。ただし、糖尿病性網膜症の検査だけはできないので、同じ医療ビルにある眼科を紹介いたします。フットケアの外来をトータルケアの窓口としていただければうれしいですね。
- Qフットケアの外来では、どのような足の悩みに対応していますか。
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A
糖尿病以外の方も含めて、たこやうおのめ、水虫(白癬)、爪水虫(爪白癬)や靴の相談など、幅広く対応しています。足潰瘍などの糖尿病足病変の方もいらっしゃいます。爪の変形にお悩みの方もいますが、靴が原因というケースもありますので、義肢装具士と相談しながら正しく歩けるようにするための靴を作っていきます。足のしびれ、痛みがある方は足の血流の検査を行いますが、もし血流に問題がない場合、腰部脊柱菅狭窄症の恐れもありますので、腰のMRI検査をするために提携クリニックをご紹介することもできます。その他、体が硬くて足まで手が届かずに爪が切れないという方にも対応できますし、気軽に利用してください。