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阿美 克典 院長の独自取材記事

天沼消化器内科・外科クリニック

(杉並区/荻窪駅)

最終更新日:2024/12/27

阿美克典院長 天沼消化器内科・外科クリニック main

JR中央線荻窪駅から徒歩約5分、閑静な住宅街の中にある「天沼消化器内科・外科クリニック」。前身となる内科・胃腸内科の「いそのクリニック」を2023年に引き継いだ阿美克典先生が院長を務め、同年7月より現在のクリニック名となった。温厚篤実な人柄の阿美先生は大規模病院で長らく消化器外科を専門として研鑽を積み、がんの治療などを中心に医療に従事してきた医師だ。外科と同時に内視鏡にも長年携わり、胃と大腸の内視鏡検査にも精力的に取り組む。また外科医としての強みを発揮し、少々の裂傷などの外科的な処置にも対応し、町のかかりつけ医として幅広い相談を受け止めている。そんな阿美先生に診療に対する心がけやクリニックの方針を聞いた。

(取材日2024年11月14日)

町の医師として健康相談から内視鏡検査まで対応

こちらのクリニックを受診する患者層や主訴を教えてください。

阿美克典院長 天沼消化器内科・外科クリニック1

もともと当院の前身である「いそのクリニック」で院長をされていた磯野透先生が、内視鏡を得意とする内科医ということもあり、腹痛など消化器系の症状を訴える方が多く来院されています。患者層としては高齢の方の割合が高いですが、ご夫婦や親子で通院される方も多いです。過敏性腸症候群や潰瘍性大腸炎といった胃腸の病気は若年層でも患うことがありますし、高校生くらいの頃からずっと通われている方などもおられます。近隣に住む方が多いですが、世田谷区や西東京市、武蔵野市、立川市など少し離れた地域にお住まいの方や、都外から通われる方もいらっしゃいます。当院はいわゆる“町のお医者さん”のようなクリニックですから、高血圧症や糖尿病、高コレステロール血症などをはじめ、じんましんや虫刺され、口のにおいが気になるといったお悩みにも幅広く対応しています。中にはご家族の病気の相談に来られる方もいらっしゃいます。

阿美先生はもともと外科がご専門ですが、内視鏡検査も得意とされているそうですね。

僕がかつて勤務していた東京医科歯科大学の旧第一外科では、手術はもちろんのこと、外科医であれば内視鏡治療もできなくてはいけないという方針があったため、外科の一方で内視鏡のトレーニングも行っていたんです。そうするうちに内視鏡を扱う面白さもわかってきたところ、その後に勤めた別の病院でも内科の先生の異動など人員の関係で、僕が内視鏡室の室長を務めたりと、内視鏡に携わる仕事が続いたんです。胆道の内視鏡なども一通り経験しています。当院の院長であった磯野先生とも内視鏡の研究会で話す機会が増え、講演を頼まれるなど関わりが深くなっていきました。そしてそのご縁から、このクリニックの院長をやらないかというお話をいただきました。ですから、結果的に外科も内視鏡治療も両方兼ねるような、少し珍しいパターンを歩んできたと思います。

外科を専門にしてこられたことは、こちらでの診療でも利点となっていますか?

阿美克典院長 天沼消化器内科・外科クリニック2

外科系の入院治療が必要な患者さんを大規模病院へ送り出す前段階で、手術などについて詳しく教えて差し上げられるということはあります。患者さんは、自分の体に何が起こるのかわからないと不安になるものです。患者さんのおなかの中がどのようになっているのかはある程度わかりますから、どの部分を切除してだいたい何日くらい入院するだろうといった予測をお伝えできます。事前に把握できるのは、患者さんにとって安心できる点ではないかと思います。また、入院するほどのレベルでない、ちょっとした外傷の縫合など外科的な処置は当院で対応できますので、縫わないと血が止まらないようなケガをしたときもご相談ください。クリニック名に「外科」をつけているのには、そうした意味合いがあるんです。

患者の負担を減らすため、内視鏡検査には鎮静剤を使用

胃と大腸の内視鏡検査について、詳しく教えていただけますか?

阿美克典院長 天沼消化器内科・外科クリニック3

内視鏡検査は基本的に予約制で行っています。実は前身のクリニックが長らく予約なしで胃の内視鏡検査をされていたこともあり、今も必要な場合は予約なしで受けつけるケースもあります。ただ、外来の合間に検査をしているものですから、どうしても患者さんを長くお待たせしてしまいます。ですから、少しでも待ち時間を短縮するために、2023年7月から予約制を導入しました。当院はご高齢の患者さんが多いこともあり、ウェブ予約は採用しておらず、すべて電話で対応しています。朝は8時30分から、昼休みも電話がつながるようにしていますよ。胃内視鏡検査を受ける方は経過観察の患者さんや、胃の痛みや違和感を訴えて来院される方が多いです。検査の結果、胃炎や逆流性食道炎と診断される場合が大半です。大腸内視鏡検査を受ける方は、健康診断の便潜血検査で陽性反応が出た方が圧倒的に多いですね。

内視鏡検査というと、「痛い」「苦しい」というイメージを持つ方も少なくありません。

当院では、できるだけ患者さんが楽な状態で内視鏡検査を終わらせることができるように、鎮静剤を使用しています。基本的にはうとうとしている間に検査を行えるようにしていますよ。もちろん検査中に寝てしまっていても、終わった後に内視鏡で写した写真などのデータを見ていただいて丁寧に説明をしますのでご安心ください。ただ、まれに、鎮静剤を使うと気分が悪くなくなってしまう方もいらっしゃるので、そういう方にはもちろん使用しません。ちなみに当院では、高い精度で検査を行うために、経口内視鏡を採用しています。クチコミや他院からの紹介で検査を受けに来てくださる患者さんも多く、たいへんありがたいと感じています。

ちなみに内視鏡検査はどのくらいの頻度で受けると良いのですか?

阿美克典院長 天沼消化器内科・外科クリニック4

検査の間隔はガイドラインで決まっているんです。胃の内視鏡検査の場合、ピロリ菌の除菌をした方は1~2年に1回の受検が推奨されていて、ピロリ菌のない方はフォローアップとして5~10年に1回の受検でよいとされています。ただ、例えばアニサキスという寄生虫による食中毒などの場合は、速やかな内視鏡検査・治療が必要ですから、激しい腹痛や嘔吐などの症状があるときはすぐに受診してください。大腸の内視鏡検査についても、ポリープの有無や個数、病理組織診断の結果によって、次回の検査までの推奨間隔が異なります。あくまでも目安であり、個々の患者さんの状態に合わせて対応しますが、基本的には当院はガイドラインのとおりに検査を実施しており、不要な検査はしないようにしています。

患者と同じ目線に立って痛みを共有する

診療の際、どのようなことを心がけていますか?

阿美克典院長 天沼消化器内科・外科クリニック5

“人と人”としてお話ししているだけで、何か特別に意識していることはないのですが、まずは患者さんのお話をしっかりと聞くことですね。外側から見てわかりにくい症状だとしても、患者さんはどこかが痛かったり苦しかったりして来院されているわけですから、その痛みをともに共有して差し上げることを大事にしています。それから、患者さんと同じ目線に立つと言いますか、患者さんに合わせながら親しみを込めて接するようにしています。もともと、えらそうな振る舞いができるたちではありませんが、話しやすいと思っていただけることも多いようで、患者さんが他の病院で診てもらっている症状について相談されることもありますよ。こちらもわかる範囲は応じて、その場で調べてみるようにしています。

毎日お忙しいと思いますが、お休みの日はどのように過ごされていますか?

日曜日は毎週のようにサッカーとフットサルをやっており、昼頃までフットサルに参加した後に午後はサッカーという日もあるくらい。さすがに体力的に限界があるので、サッカーは年齢別に分けられた試合に参加しますが、フットサルは若い人に混ざってやっています。もう少し体を休めたほうがいいのかなと思いつつ、日曜はそれで時間が潰れてしまいます。料理も好きなのでたまにご飯を作ったりしていますが、和食はだしを取らなくてはいけないし味の加減も難しいので、洋食ばかり作っています。それから、犬を飼っているのですが、もう結構老犬なので、散歩に連れていくというよりは、自転車のカゴに乗せて近所を回るようなことが多いです。

最後に読者へメッセージをお願いします。

阿美克典院長 天沼消化器内科・外科クリニック6

来院される方が気軽に何でも相談できるような、地域のクリニックでありたいと考えています。あまり欲張らず、この地域の皆さんのためになる医療を提供していきたいですし、苦痛の少ない内視鏡検査を提供したい、ただそれだけです。とにかく安全に、マイペースに、地域医療を遂行していけたらうれしいですね。

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