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福田 武彦 院長の独自取材記事

ふくだ泌尿器科内科クリニック

(宇都宮市/宇都宮駅)

最終更新日:2025/10/30

福田武彦院長 ふくだ泌尿器科内科クリニック main

宇都宮駅から車で約20分の「ふくだ泌尿器科内科クリニック」。真岡市で地域医療に貢献した父の背中を見て医師を志したという福田武彦院長は、大規模病院での腎移植や内視鏡手術をはじめとする泌尿器科全般の研鑽を経て、52歳の時に開業の道を選んだ。大学病院で培った専門性を持ちながら、患者と和気あいあいと会話し、病気以外の話題も交えながら診療する温かな人柄が印象的。「開業してから気がついたのは、恥ずかしさゆえに受診を控えて我慢している患者さんが多いということでした」と振り返る福田院長に、地域のかかりつけとして幅広い症状に対応する同院について詳しく教えてもらった。

(取材日2025年10月1日)

医師として尽力していた父の背中を追い、医療の道へ

医師を志したきっかけと、開業に至るまでの経緯を教えてください。

福田武彦院長 ふくだ泌尿器科内科クリニック1

私は真岡市で病院を経営していた父の長男として生まれました。父は地域医療に貢献するのに加えて、市長も務めていたことから、たくさんの地域の方と交流していました。その背中を見ながら育ったことから、自然と医師をめざしていましたね。獨協医科大学医学部に進学した後は大規模病院に勤めて、腎移植や内視鏡手術を中心に、泌尿器科全般の研鑽を積んできました。その後、父の病院を継ぐか、それとも別の道を選ぼうかと悩んでいた時、母校の教授から「獨協医科大学の近くで泌尿器科のクリニックを開業したらどうだろうか」と声をかけていただいたのです。そうして、獨協医科大学からほど近いこの地で開業しました。大規模病院で行う専門性の高い診療も好きでしたが、外来で患者さんとお話をするのも好きでしたので、開業して良かったと感じています。

なぜ泌尿器科を専門に選ばれたのでしょうか?

家族が腎臓の病気になったことがきっかけで、泌尿器科に興味を持ちました。泌尿器科は意外と外科寄りな診療科であり、手に技術をつける修行もたくさん行ってきました。その中でも特に内視鏡手術に魅力を感じたのです。以前はまだロボット手術はなく、すべて人の手で行っていたことから、内視鏡手術の独創性と技術の奥深さを強く実感でき、そして惹かれ、知識・技術を深めていきましたね。また当時は開業について考えていなかったものの、将来を見据えて多様な経験を積もうと考え、経尿道的膀胱腫瘍切除術など1人でも行える手術を中心に勉強していました。

この場所を開業の地として選んだ理由について教えてください。

福田武彦院長 ふくだ泌尿器科内科クリニック2

開業の際、獨協医科大学との連携を考えていたので、大学との距離の近さを重視しました。またこの辺りには泌尿器科のクリニックがほとんどなく、地域のニーズも高いだろうと判断しましたね。実際、近隣だけではなく少し離れた地域からも患者さんが来られています。父が真岡市で地域医療に貢献していたように、私もこの地で「頼れるかかりつけ医」として、お子さんから高齢の方まで、すべての方が安心して診療を受けられる環境をつくりたいと考えています。私は泌尿器科疾患はもちろん、内科系疾患にも精通しているため、1回の診療で両方の診療を進められるのが当院の強みでしょう。必要に応じて獨協医科大学をはじめとする連携医療施設への紹介も速やかに行っていますので、患者さんには不安なく受診していただけると思っています。

恥ずかしさを超えた、相談しやすい診療をめざして

開業してみて何か気づいたことなどはありますか?

福田武彦院長 ふくだ泌尿器科内科クリニック3

大規模病院では手術が必要な患者さんに対する診療がメインであり、軽度や初期の疾患を診る機会は少なかったのです。そのため開業してから、泌尿器科に関するちょっとした悩みや違和感を抱いている患者さんが多いことを実感しました。加えて、悩みや違和感があっても、受診を控えてしまう方が少なくないことにも気がつきましたね。「泌尿器科は恥ずかしい」というイメージがあるからでしょう。例えば女性は膀胱炎になりやすいのですが、症状があっても我慢してしまいがちです。男性の慢性前立腺炎も、ストレス社会の影響から罹患率は非常に高いのですが、受診する方は多くありません。前立腺肥大症も、命に別状はない疾患だからと我慢する方が多いです。こんなに多くの方が「受診するほどじゃない」と思って我慢していたことを知り、「医療の窓口」としての役割を担う地域のクリニックの重要性を改めて実感しました。

こちらで提供している診療について教えてください。

泌尿器科疾患の他に、風邪やインフルエンザなどの感染症、花粉症をはじめとするアレルギー疾患、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、予防接種や健康診断など、幅広い領域に対して診療を行っています。また、勤務医時代から数多くの内視鏡手術を担当してきた経験を生かし、膀胱内視鏡検査も院内で対応していますね。例えば血尿があっても痛みがない場合、膀胱がんの可能性もあるため、迅速に膀胱鏡検査を行うことが重要です。膀胱内視鏡検査をはじめ検査の際に大切にしていることは、検査画像を患者さんにお見せしながら「ここは大丈夫ですよ」「ここはさらに精密な検査をしたほうが良いと思うので、病院を紹介しますね」というように、丁寧に説明すること。一緒に画像を見ながら説明することで、より患者さんに納得と安心をしていただけると考えてのことです。

患者さんへの丁寧な説明を心がけているのですね。

福田武彦院長 ふくだ泌尿器科内科クリニック4

そうですね。例えば慢性前立腺炎という疾患名を伝えても、医療に詳しい人でなければピンと来にくいでしょう。ですが、画像や図をお見せしながら「こういう疾患なんですよ」とご説明すると、その疾患を初めて聞いた方でもしっかりと理解しやすくなります。また、膀胱炎であれば「菌は常に尿道の入り口まで来ているけど、おしっこをすれば流れます。ですが我慢すると膀胱にまで入り菌が広がってしまいます」といった疾患が発症する仕組みと、「女性は尿道が短いから発症しやすい」など発症の理由も必ずお話ししていますね。こうして、恥ずかしがらずに早期に受診することの大切さを理解していただければうれしいです。さらに、時には天気の話なども交えながら和気あいあいとやっていくのが私の診療スタイルですね。

地域医療の窓口、そして架け橋として尽力

スタッフ体制と院内の雰囲気について教えてください。

福田武彦院長 ふくだ泌尿器科内科クリニック5

妻が看護師として右腕になってくれています。それに勤務医時代に一緒に働いていた方が、現在は事務長として事務と看護の両方をこなしてくれて、とても助かっています。妻と事務長以外のスタッフもベテランで、患者さんに対してとても丁寧に対応してくれたり、清潔感のある環境を維持してくれたりしていますね。また開業当初は、病院とクリニックの違いに戸惑っていた私を手厚くサポートしてくれていました。スタッフの皆には本当に頭が上がりません。当院は少人数精鋭ですが、スタッフ全員の総合力で、患者さんに「通い続けたいクリニック」だと思っていただけるよう努めています。

今後の展望と、地域医療への思いをお聞かせください。

80歳近くまで、この仕事を続けたいと思っています。その一方で、患者さんが増えていることから、この地域に泌尿器科クリニックがこれまで以上に必要とされていることを実感しています。ですから、将来的には当院のような立場を担ってくれる後進の育成ができたらとも考えています。クリニックは患者さんにとって「医療の窓口」です。すべての患者さんを大規模病院が診ていたらパンクしてしまうでしょう。だからこそ地域医療の重要性を次世代に伝え、この地域で当院のようなクリニックを続けてもらうことが私の願いです。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

福田武彦院長 ふくだ泌尿器科内科クリニック6

「何かおかしいな」と思ったら我慢せずに気軽に来てください。「何でもないかもしれない」という心配はしなくて大丈夫ですよ。実際、診療をしてみたら何事もなかったというケースもありますが、それで安心につながることも大切な医療ですからね。「もっと早く来ていれば……」とならないためにも、少しでも違和感があればすぐに受診していただけたらと思います。また、医師はまず初めに全診療科目を勉強していることから、当院では泌尿器科と内科以外の疾患も「医療の窓口」として対応しています。循環器内科や耳鼻咽喉科など、症状に合った適切な診療科への橋渡しができますので、ぜひ頼りにしていただけましたら幸いです。地域のかかりつけとして、皆さんの健康を支えていきたいと思っています。

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