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勝田 慎也 院長の独自取材記事

かつた耳鼻咽喉科医院

(大田区/雑色駅)

最終更新日:2020/04/01

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京急本線の雑色駅から徒歩5分、閑静な住宅街に構える「かつた耳鼻咽喉科医院」。勝田慎也院長の両親が同院を開業して以来、来年で60周年を迎える地域に根差したクリニックだ。大学病院で多くの手術を行ってきた勝田慎也院長は、豊富な経験を踏まえ「患者さんの訴えの裏側にある心を読むこと」を大切にしているという。診療室での患者の様子を観察、ライフスタイルや背景をキャッチして一人ひとりに合った医療の提供に努めているのだそう。「患者さんを笑顔にする工夫も重ねています」と語る勝田院長。また、常にスタッフの意見も取り入れ、働きやすい環境づくりにも気を配っているそうだ。「クリニックに集まるすべての人にハッピーになってもらいたい」と語る勝田院長に、医療への思いなどを聞いた。
(取材日2019年9月10日)

変化が目に見える耳鼻咽喉科の仕事にやりがいを感じて

こちらは歴史のあるクリニックだと伺いました。

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私の両親は同時期に東邦大学医学部附属大森病院(現・東邦大学医療センター大森病院)の耳鼻咽喉科に在籍していて、3年先輩だった母が1960年に雑色駅前に開業しました。その後、1965年にこの土地が見つかり、2人で今の「かつた耳鼻咽喉科医院」を開いたそうです。私は1990年に帝京大学医学部を卒業し、両親と同じく東邦大学の耳鼻咽喉科に入局しました。「あの先生の息子さん」という感じで常にかわいがっていただきました。そこで勉強を続けるつもりでしたが、入局から10年ほどした頃、母から引退を考えていると相談を受け、大学病院に籍を置きつつ、当院の診療をメインに行うことになりました。2017年7月に体調不良を機に急遽父が完全引退し、今は私が中心となって後輩の女性医師3人に助けてもらいながら、常時2人体制で診療にあたっています。

継承しての印象や患者層の特徴などについてお聞かせください。

東邦大学の耳鼻咽喉科は中耳炎、副鼻腔炎から、めまい、悪性腫瘍まで広範に診療を行っているところでした。しかも1990年は入局者が私1人でしたので、それはもう忙しかったのですが、その分、処置や手術をたくさん担当させていただくことができました。あの時の経験が、当院での診療にとても役立っていると実感しています。この辺りは京浜工業地帯とあって、かつては町工場がたくさんありました。それが時代とともに閉鎖され、跡地に次々とマンションが建設されたため、患者さんの数は年々増えています。いまだ下町情緒にあふれ、皆さん何でも気さくに話してくださいますし、母の時代から2代、3代とご家族で通って来られる患者さんも多いんですよ。

先生のご専門についてお聞かせください。

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大学病院では鼻専門チームに所属して診療・研究に没頭していました。中でも鼻の手術は大好きでしたね。例えば、鼻の中には副鼻腔という大小さまざまな空洞があって、炎症を起こすと病的に閉じてしまうことがあります。手術ではその閉じた箇所を突き破って、通り道を作っていきます。手術後、患者さんに喜んでいただけるのがうれしいですね。悪い所を一掃する達成感もありますし。それに耳鼻咽喉科全般の特徴として、神経疾患などを除けば視診がつきやすいという点が挙げられます。「喉が痛い」という訴えがあれば真っ赤になっていたり、中耳炎も副鼻腔炎も目で見ればわかる。つまり迅速な診断と治療方針決定が可能ということです。これは医師としては非常におもしろく、やりがいを感じるポイントではないでしょうか。

気になる症状があったらまずは早めの受診を

近年の患者さんの傾向に変化はみられますか?

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最近では自律神経の乱れによる病気が増えているように感じます。急性感音性難聴やめまいを繰り返すメニエール病などがその代表。きっと皆さん、家事や育児、介護による疲れ、睡眠不足、仕事のストレスや子どもの受験への不安など問題を抱え、知らず知らずのうちに自分をすり減らしているのでしょう。日常生活におけるこうした負担からご自身を解放してあげなければ、いくら治療によって治癒しても再発しかねません。そこで私は「疲労をためない、ストレスを発散する、睡眠時間を確保する」これら3つのことに加え、「ゆっくり歩くこと」を毎回の診察時に繰り返しお話しています。ゆっくり歩くと気持ちや考え方までのんびりになってきますからね。そうやって生活リズムを整えていくのがいいんですよ。

どんな症状なら耳鼻咽喉科に行くべきですか?

耳鳴り、音が聞こえにくい、耳の詰まる感じがする、音が反響するといった症状が現れたら、一度診てもらうことをお勧めします。突発性難聴の恐れがあり、その場合は治療開始が遅れると聴力回復が難しくなることも。せめて症状が3日以上続く時は必ず医師に相談してください。喉に関しては、タバコを吸っている方が声枯れしてきたら、悪性腫瘍の可能性も否定できません。大田区は年に1回、喉頭がん検診を行っているので、特に喫煙者の方にはぜひそちらを利用していただきたいですね。この検査では、鼻からカメラを入れるのでそれほど苦しくないんですよ。もちろん「喉に違和感がある」「うまく飲みこめない」「耳垢が詰まっている」など、気になることがあれば何でもご相談ください。

お子さんの場合、異常に気づくのが難しそうですね。

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小さなお子さんは自覚症状がうまく伝えられませんから、親御さんが観察してあげることが大事です。「機嫌が悪い」「しきりに耳に手をやる」といった行動が見られる場合は、中耳炎のサインかもしれません。発熱を訴えて当院に来られる8割近くが急性中耳炎になっていますね。お子さんも慣れている場所の方が安心でしょうから、まずはかかりつけの小児科に行かれるのも良いですね。必要があれば小児科から耳鼻咽喉科に紹介があるはずですし、逆に僕が最初に診察をして、耳も喉も大丈夫なら小児科に紹介します。実際にそのパターンで何人かのお子さんがマイコプラズマ肺炎と診断されたんですよ。

患者が幸せになれるクリニックをめざして

院長になられてから、少しずつリニューアルをされているそうですね。

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来院された患者さんに幸せな気持ちで帰っていただくのがクリニックの方針です。そのため患者さんが笑顔になれる工夫をいろいろしていますね。例えば、親子クジラのロゴを作りました。お母さんがお子さんを連れてきて、治療して笑顔で帰っていくイメージのロゴですが、シールにしてお子さんにプレゼントしています。新たにインターネットや電話で診察の受付をする自動受付システムも導入しました。これはかなり浸透してきて、混雑状況がわかると患者さんに好評ですね。ただ、保育園帰りに駆け込む患者さんも多いので、17時から30分間は予約なしで来れる時間帯にしています。また、リニューアルにはスタッフの意見をたくさん取り入れて、減菌器の更新や内視鏡洗浄機の導入などもしました。それはスタッフが主体的に働きやすい職場は、きっと患者さんにとっても安全安心な所だろうと考えるからです。

診察の上で心がけていることはありますか?

お子さんは下の名前で診察室に呼び入れ、治療後にはスキンシップしたり、ご褒美のシールやお菓子で頑張りを褒めるようにしています。高齢の方には通院の負担を少なくする方法を考え、ご家族にも説明することで薬の飲み忘れ等も防止するなど、しっかりフォローすることを大切にしています。また、診察室での患者さんの様子を観察し、人となりを把握することも重視していますね。それはいい治療をするにはその方のライフスタイルや背景を知ることが大事だと考えるからです。さらに、当院には耳鼻科かどうかわからずに来院する患者さんも多いという特徴があります。ですから、ここで治療できるのか、他の科を紹介するのか、判断して振り分けるというのも町のクリニックの大事な役目だと考え実施しています。

最後に読者へのメッセージ、今後の展望をお願いします。

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体の不調を抱えた患者さんに私のエネルギーを配って、元気になってもらいたいと、毎朝40分のストレッチでエンジンを全開にし、日々の診療に臨んでいます。また、最近は外国の患者さんも来られるので、英語だけでなく中国の方には漢字筆談でコミュニケーションをとっていますが、さらにスキルアップしていきたいですね。今後も3人のドクターやスタッフと協力し、患者さんが気軽に来て何でも相談できるクリニック、待ち時間も楽に過ごせ、ハッピーになって帰れるクリニックをめざしてまいります。

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