脳の専門家が診る生活習慣病
頭痛や認知症の不安も相談を
ふじさわ脳とからだのクリニック 脳神経外科・内科
(藤沢市/藤沢駅)
最終更新日:2024/02/14


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生活習慣が原因で高血圧症や脂質異常症などになり、動脈硬化を誘発するというケースが後を絶たないと聞く。脳卒中の中でも緊急性の高い脳梗塞や脳出血で運ばれてくる患者の姿を見続けてきた「ふじさわ脳とからだのクリニック 脳神経外科・内科」の永尾征弥院長は、生活習慣病を放置した結果が重篤な病気につながる現実を目の当たりにしてきた。「30年後の未来のことがわかっていれば、誰しもが生活習慣を改善しようと思うはず」と、強い危機感を持って警鐘を鳴らす。同院では、脳の専門家が体全体を診るクリニックとして、脳神経外科外来の他、頭痛やめまい、認知症を専門に診る外来を備え、生活習慣病や発熱、花粉症、健康診断や脳ドックや肺の精密検査など幅広い診療を行っている。今回は生活習慣病に起因する不安について話を聞いた。
(取材日2024年1月12日)
目次
生活習慣病は自覚しにくい病気。生活習慣の改善を意識するためには、正しい知識を持つことが不可欠になる
- Q生活習慣病に潜むリスクには、どのようなものがありますか?
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A
▲丁寧に診きれる患者数を維持しながら診療していく方針
生活習慣病が原因となる病気の代表的なものは、脳卒中ですね。脳卒中は脳梗塞、脳出血、他にくも膜下出血などに分けられますが、基本的には血管の病気です。高血圧症、糖尿病、脂質異常症などが原因で動脈硬化が起こり、放置してしまうと閉塞性動脈硬化症につながるなどリスクが高まります。これらの予防は、やはり生活習慣そのものを見直すことに尽きます。食事を見直し、運動を取り入れ、飲酒を控え、禁煙するなどです。特に近年では、テレワークの普及などによって、体を動かす機会が減った人もいると思います。摂取したエネルギー量を消費できず内臓脂肪がたまり、代謝が落ちることで生活習慣病を誘発しやすくなったことも指摘されています。
- Q生活習慣病の治療は、具体的にどのような内容になりますか?
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A
▲脳の専門家として体全体を診るのがクリニックのコンセプト
生活習慣病は、症状を自覚しにくい病気です。例えば「血圧が高いから、なんだか痛みが出ているな」などと感じることはないんですね。しかし放置すれば、未来に危険が潜むことには違いありません。もし30年後に脳卒中で倒れる未来を知っていれば、「今、治しておかなくては」と思えるはず。しかし、人はなかなか未来に起こり得ることに対して、現実的に捉えられないものです。ですので、正しい知識をお伝えして意識を高めていくことが基本です。生活習慣病で管理すべき血圧、脂質、血糖などの基準値は、予防したい病気によって変わってきますが、何よりも生活習慣を見直していこうと意識しないことには始まりません。
- Q頭痛に悩む方も多いと聞きますが、頭痛への正しい向き合い方は?
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A
▲頭痛に関して専門的な診療を受けることの重要性を啓発する
頭痛の場合は、どのような痛みがどのような頻度で生じているかによって向き合い方が異なってきます。特に怖いのが、今まで経験したことのないような強い痛みが急に出てきた場合です。この場合は、速やかに検査を受けなくては危険です。また多いのが、慢性的な片頭痛で日常的に市販薬を使用しているものの、改善しないというケースですね。近年、注射薬のタイプをはじめ、さまざまな種類の新薬が発売、開発されていますので、市販薬の量を増やす前に、ぜひ専門的なクリニックで診察を受けることをお勧めします。慢性化したまま放置せず、頭痛の原因を探ることも大事ですね。意外な問題が出てくることもありますから。
- Q頭痛に関して、どのような検査や治療を受けられるのでしょうか?
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A
▲CTを備え院内で精度の高い検査が可能
頭痛の検査、診療を行う場合、まずは問診がとても大事になります。手足のしびれなど頭痛以外の症状の有無、物が二重に見えないかどうか、ろれつが回っているかどうかなど神経学的検査で異常がないかをチェックします。その次にまずはCT検査で頭の中を確認して、必要があればMRI検査を行うこともあります。場合によっては血液検査を追加で実施することもありますが、おおむねこのような順序で検査を行っていきます。それから個々に合った治療計画を立てていく流れになりますね。すぐに手術が必要なほど緊急性が高いと判断された場合は、近隣で連携している医療機関に救急搬送し対応していただくこともあります。
- Q物忘れが増えてきたことについての相談も多いと聞きました。
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A
▲物忘れが気になりだしたタイミングでも脳神経外科受診を勧める
50~60代でまだ現役で仕事をしている方が、今までは考えられなかったようなミスをするようになる、今まですぐに終えられていた作業に時間がかかるようになるなど、心配になるというケースは多くあります。もちろん老化による変化は誰にでも起こることですが、生活習慣が乱れている方は、生活習慣病から認知症を誘発させないためにも、検査をしておくのがよいでしょう。認知症への不安がある方は、できるだけ外的な刺激がある生活を心がけるように勧めています。ちょっとした運動、好きな趣味のことを調べるなど、なんでもいいんです。刺激によって脳が活性化するような時間の使い方をしていただくのが望ましいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは脳ドック/3万5000円~