平田 育大 院長の独自取材記事
内科・消化器内科 ひらた医院
(京都市山科区/東野駅)
最終更新日:2023/07/13
東野駅から徒歩18分の場所にある「内科・消化器内科ひらた医院」は、2023年6月8日に開院したばかりのクリニックだ。内科と消化器内科を標榜し、発熱や生活習慣病といった身近な病気はもちろん、「何となく調子が悪い」「原因不明の下痢が続く」など慢性的な身体症状にも注力している。がんを含め病気の早期発見・早期治療は当然のこととして、鎮静下での上部・下部内視鏡検査にも対応しており、適切な診断に基づいた治療の提供に努める。院長の平田育大先生は「病院に通っているけれど症状が改善しない、慢性的な症状に困っているという方は、ぜひご相談ください」と話している。患者との信頼関係に重きを置いた診療をモットーとする平田院長に、開業までの経緯や得意とする診療について詳しく話を聞いた。
(取材日2023年6月30日)
体と心の不調に向き合うクリニックをめざす
まずは開業までの経緯をお聞かせください。
大学卒業後、京都府立医科大学附属病院の内科に入局しました。消化器内科は、内科の中でも内視鏡などを使った手技があり、実際に自分の手を使って患者さんを治療しているという実感があるので非常にやりがいを感じていました。また救急医療にも長年携わっており、救急車で搬送されてくる方の内視鏡検査などを担当していました。たくさんの内視鏡検査をしてきたからこそ、その限界、つまり検査でとらえられない身体症状で悩んでいる人がたくさんいらっしゃることがわかりました。話をしっかりと伺い、根気強く薬の調整をして、症状が快方に向かう姿を見られたら喜びにつながりますし、もっとたくさんの患者さんと向き合うために開業という方法を選びました。
クリニックづくりでこだわったポイントはありますか?
ここはもともとクリニックがあった場所なのですが、シンプルかつ機能的にリフォームしました。患者さんには高齢の方も多いので、クリニック内はバリアフリーにしています。設備については、エックス線検査、超音波検査、そして専門でもある上部・下部内視鏡を備えています。静脈鎮静に対応しているほか、即日での大腸ポリープ切除も行っていることから、リカバリールームを設置。内視鏡に関しては患者さんの検査負担や苦痛を緩和できるよう、極細のものを使用しています。クリニックでの内視鏡検査は、精密さと苦痛の少なさのバランスが大事だと思っていますから、定期的に気軽に検査を受けていただけるようハードルを低くすることに努めています。
こちらのクリニックでは、どのような症状を診てくださるのでしょう?
患者層としては地域の方が中心です。ですからいわゆる内科全般のかかりつけ医としての役割があると思っています。発熱、風邪といった身近な病気だけではなく、高血圧、高コレステロール血症、糖尿病など生活習慣病の患者さんも多く診療しています。それに加え、消化器内科の領域に関しては専門的に診ていきたいと思っています。検査だけ行って終わり、ではなく皆さんのお困り事に積極的に向き合っていきたいと思っています。
困り事を解決することが、かかりつけ医の使命
先生が得意としている機能性消化管障害についても教えてください。
機能性消化管障害という病気は、検査をしても異常が見つからず、治療に時間がかかるため診療を敬遠される場合が少なくありません。患者さん自身は非常に困っていることが多く、その受け皿になりたいという想いがあります。中には症状がひどくて会社に行くことができないという人もいるんです。子どもが学校に行く前におなかが痛いと訴えるケースがありますが、大人の場合は症状があっても我慢されていることが多いのではないでしょうか。これらをできるだけ軽くし、生活の質を改善します。便秘に悩んでいる方も多いと思います。「たかが便秘、されど便秘」。実は便秘は生命に関わる危険な症状のため、専門的に診ていきたいと思っています。便秘薬は種類が多いため、患者さんにあったものが見つかるように、丁寧に診察と相談をさせていただきます。
具体的にはどのような治療を行うのでしょうか?
まずは、がんなどの重大な病気が隠れていないかを検査をして調べます。目に見える病気があれば、それを治療することが大前提ですからね。異常が見つからないとなれば、ゴールをどう設定してどう解決していくかという話し合いからスタートします。さまざまな薬を用いて症状を改善していくということももちろんですが、大切なのは患者さんと信頼関係を築くことです。もしかしたらクリニックに来ていろいろとお話をしていただくだけで症状改善につながることもあるかもしれませんからね。身体的なアプローチだけではなく、精神面のケアも必要です。確かに時間がかかってしまうところがありますが、困っていることを解決してこそのかかりつけ医だと思います。
内視鏡検査にも対応しているのはクリニックの一つの特徴ですね。
やはり皆さんに気軽に受診していただくのがクリニックの役目ですから、とにかく楽に検査を受けていただくように準備しています。当クリニックで行う超音波や内視鏡検査は、予約の状況等もありますが当日の対応も可能。健康診断で異常が見つかった、定期的な検診以外にも、下痢や腹痛が続くなど慢性的な症状がある方は一度は検査を受けておいたほうが良いでしょう。希望される方は静脈鎮静を用い、眠ったような状態のまま検査を受けることができますから、緊張せずに気軽に受診していただければと思います。
患者との信頼関係を構築しながら治療の糸口を導き出す
診療において大切にされていることを教えてください。
好きなだけ患者さんにお話しいただくことでしょうか。もちろん中にはお話が苦手という方もいらっしゃいますが、それぞれの個性に合わせてお話しするようにしています。例えば丁寧な対応を好まれる方には丁寧に、ノリ良くフレンドリーな対応を好まれる方には親近感の湧くような接し方をします。そのため初診に関しては時間を頂くのですが、それも隠れている病気がないか、症状の背景に何があるのか、あるいは患者さんとの信頼関係を構築していくために欠かせないこと。また検査の際には、できる限り繊細に器具を扱うことで、患者さんが不快に感じる要因を減らすように心がけています。
スタッフの皆さんについても教えていただけますか?
当クリニックの看護師は、私が医師になりたての頃から一緒に働いてきたスタッフなんですよ。ですから診察や処置についても阿吽の呼吸で行うことができますし、ベテランなので患者さんとのコミュニケーションも慣れたもの。マニュアル的な対応ではなく、空気感や距離感を大切にした接遇を意識するようにしています。ある種、私と似たタイプが集まっているのかもしれませんが、信頼できるスタッフばかりです。
最後に、地域の皆さんへのメッセージをお願いします。
当クリニックは住宅街の中にある内科クリニックですから、基本的にはかかりつけ医としての役割を担っています。高血圧症など慢性疾患の管理、体調が悪い時、何か症状がある時など、普段から気軽に受診していただきながら、きちんと検査を行い病気の早期発見・早期治療につなげていく。それが私たち地域のクリニックの使命だと思っています。病院に通っていたけれどおなかの症状が改善しない、慢性的な症状に困っているという方は、ぜひご相談ください。一緒に治療法を見つけていきましょう。