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大森 洋介 院長の独自取材記事

かすがいクリニック豊中緑丘テラス

(豊中市/牧落駅)

最終更新日:2024/07/08

大森洋介院長 かすがいクリニック豊中緑丘テラス main

箕面の森からもほど近い豊中市郊外にある、シニア向け大規模住宅。植栽の緑が美しい敷地内へのアプローチを進むと、「かすがいクリニック豊中緑丘テラス」が見えてくる。2023年4月に開業し、「かかりつけ医院」をめざす同院では、異なる専門分野をもつ複数人の医師が診療を担当。このため一般的な内科疾患をはじめ、さまざまな状況にある患者を診療できる点が特徴だ。さらに高齢者で多い骨粗しょう症も、院内に検査機器を導入して診断から治療まで行う。「変化する社会情勢やさまざまなニーズにも対応できる医療を提供して、地域の皆さんの健康で穏やかな毎日を、継続的に支えていきたいのです」。誠実な口調で語る大森洋介院長に、同院ならではの強みや、思い描く地域医療の将来像などをじっくりと聞いた。

(取材日2024年2月19日)

外来診療を行う新たな拠点を豊中に開設

最初に、ご開院の経緯をお聞かせいただけますか?

大森洋介院長 かすがいクリニック豊中緑丘テラス1

当院は、箕面市にある訪問診療を専門とする「かすがいクリニック」の系列院で、外来診療専門のクリニックです。当院が所属している「医療法人ミナテラス」の法人名には、「みんなを照らす」存在でありたい、そして患者さんやご家族、地域の方、スタッフが集う「みんなのテラス」のような場所であれたら、という2つの思いが込められています。この法人名の由来から、外来診療の拠点を増やし、通院治療が必要な方の「かかりつけ医」として地域医療をより多面的に支えたいと思い、当院の開設に至りました。そしてご高齢の方が大勢お住まいになるこの施設内に新たなクリニックを開設したのです。もちろん、近隣にお住まいの方にも受診していただけます。

今、主治医やかかりつけ医院の役割が改めて注目されていますね。

少し前の時代には、そもそも地域医療を行う医師が少なく、開業医はさまざまな病気や症状を診ていました。その後、クリニックや病院が増えると患者さんは受診先を選べるようになり、また専門的な医療も身近に。さらに今では専門性を掲げる開業医院が多く、患者さんは症状や病気に合わせて複数の医療機関をかけ持ちしています。それぞれの病気は専門的に診てもらえますが、患者さん全体を責任をもって診る医師が減っている、つまり「主治医」が不在なんですね。そこで私たちはその先の医療を、今の時代に合った方法で実現したいと考えています。移動にご苦労されるご高齢の方が増えているからこそ、患者さんのすべてを責任をもって診る、そういう地域医療を行うのが当院の目標です。

では、こちらの診療内容や診療の特徴をご紹介ください。

大森洋介院長 かすがいクリニック豊中緑丘テラス2

近隣で暮らす方が最初にかかる内科医院ですから、風邪症状や発熱、頭痛やめまい、腹痛、下痢や便秘、息苦しさ、疲れがとれない、筋肉の痛み、手足のしびれ、皮膚の発疹など、普段からよくみられるさまざまな症状を診察しています。また循環器内科も標榜していて、胸の痛みや圧迫感、動悸・息切れ、脈の乱れ、足のむくみ、健診で見つかった異常など、心臓や血管の病気が心配される症状にも対応しています。当院では複数の医師が交代で診療を行うのが特徴で、その中には呼吸器内科や消化器内科、神経内科の専門家もいますので、今お話しした以外でも普段とは違う症状や健康の悩み事への対応、生活習慣病の管理などが可能です。来院する前に電話でご相談いただければ、適切な医師がいる日時に予約をお取りできますよ。

専門家によるチーム医療で、患者をトータルに診る

1人ではなく、複数の医師で診療するメリットは?

大森洋介院長 かすがいクリニック豊中緑丘テラス3

医療技術が進歩した今、さまざまな病気や症状を1人の医師だけで的確に診療することは困難です。また、その医師に何かトラブルがあれば、医院の診療そのものもストップしてしまう。ですが、異なる専門分野をもつ医師がチームになれば、どのような症状でも、院内である程度専門的に診療できます。例えばパ-キンソン病が疑われるような症状は、一般的にはすぐ大きな病院に紹介されがちですが、当院では院内の医師で対応できることが多いんですね。また医師の間では、診療情報を日常的に共有し、診療方針を相談しています。私自身も専門は循環器内科ですが、他領域の先生方と日頃から意見交換をする中で、より幅広い視野をもって診断・治療することができています。1人の「点」ではなく複数という「面」で患者さんを全人的に診られることが、当院の強みだと思います。

ご高齢の方で気がかりな、骨粗しょう症の診療もしているそうですね。

はい、治療とともに、早期発見のための検査にも力を入れています。ご高齢の方が自宅で暮らせなくなる大きな原因の1つに、骨折があります。骨折してしまうと入院や手術、さらにリハビリテーションが必要で、時には3ヵ月ほどかかることも。元の状態に回復すればよいのですが、実際には思うように治らなかったり寝たきりになったりして、ご自宅に戻れないことも多いのです。だから、骨折はあらかじめ予防することが非常に大切です。そこで、骨折につながる骨粗しょう症を早い段階で発見して治療を始めたいのです。院内には、横になるだけで骨密度を精密に測れる検査機器もあります。こちらからも必要な方には積極的にご提案しますし、もし気がかりであればぜひご相談いただきたいですね。

もし通院が難しくなったら、どうすればよいですか?

大森洋介院長 かすがいクリニック豊中緑丘テラス4

実は、当院を受診される患者さんがお住まいの地域は、箕面市の「かすがいクリニック」で訪問診療を行うエリアの中に含まれています。ですから、必要に応じて訪問診療へスムーズに移っていただけます。同じ法人内ですので、患者さんの情報やカルテの共有が行いやすいんですね。法人内で密に連携できますのでご安心いただければと思います。

住民とのつながりを深め、地域の健康を継続的に支える

多数の医師やスタッフを取りまとめる院長が、大事にしていることは?

大森洋介院長 かすがいクリニック豊中緑丘テラス5

繰り返しになりますが、それぞれの医師や各職種が専門性を発揮できるチームとしての医療が、当院の強みだと考えています。だからこそ、日頃からコミュニケーションの質と量は重視していますね。メンバー間では、職種を問わずお互いをプロフェッショナルとして尊重し、ミーティングではしっかりと意見を述べあったり、困ったときには相談しやすい雰囲気づくりを心がけています。かつて、上司の先生から「君はマネジメントに向いているから、これからはリーダーシップを取れるように広く学びなさい」とアドバイスいただいたことがあります。当時の私は専門的な技術を学びたかったので落胆したものですが、私の適性を見抜いてくださった先生のお言葉が今の組織づくりにつながっていると感謝しています。

開業から1年、現在はどのような患者さんが受診されていますか?

当院が入る施設内にお住まいのご高齢の方が多いですが、最近では「ここにクリニックがある」と知った施設外の方が受診される機会も増えてきました。高血圧や糖尿病などの持病があり、症状はないけれどお薬を飲んでいるので、当院で健康管理を続けたいと希望される方が多い印象ですね。また、「今後何かあれば訪問診療まで続けて診てほしい」と、将来の展望をもって来院される方もいますよ。この地域で暮らす皆さんに気軽に頼ってもらって、長く地域に貢献したいですね。

最後に、読者や地域の方へのメッセージをお願いします。

大森洋介院長 かすがいクリニック豊中緑丘テラス6

当院の名称にある「かすがい」は、木材をつなぐ「鎹(かすがい)」のことです。医療を通じて人と人、人と地域をつなぐ「かすがい」のようなクリニックになりたい、という思いから名づけました。そして、私たちが「かすがい」となって提供したいのは「かかりつけ医として地域を100年支え続ける」医療です。この地域に暮らす皆さんと私たちとは、1年前につながり始めたところですが、かかりつけ医となるからには、最後まで患者さんの健康に責任をもちたいのです。もちろん、より専門的な技術や知識が必要だと判断すれば外部の医療機関と連携しますが、どんな症状であってもまずは患者さんの話をお聞きし、当院の専門家チームで対応できることを探る。同時に、病気の予防や訪問診療を含め、長期的に患者さんを支える。そういう地域医療で、これからの時代に必要なかかりつけ医の役割を果たしていきたいと思います。

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