徳田 篤紀 院長の独自取材記事
とうごうみらい歯科・矯正歯科
(愛知郡東郷町/日進駅)
最終更新日:2023/07/19

2023年5月に開院したばかりの「とうごうみらい歯科・矯正歯科」の院内は、真っ白な壁、オレンジ色の案内板、白木の椅子とフロアなど、まぶしいほどに明るく快適だ。「0歳から100歳まで」をコンセプトに掲げ、子育てファミリーに配慮した治療や取り組みに注力しているのが特徴だ。歯科医師や歯科衛生士の他に保育士と栄養管理士が常勤し、0歳からの予防・離乳食相談などにも応じている。敷地内の菜園で野菜を作り、食育に役立てている点も同院ならではの強みだろう。予防歯科に尽力する徳田篤紀院長は「治療のその先を見据えて、患者さんの全身の健康にアプローチするのが僕らの使命だと思っています」と語る。口腔からスタートさせる健康づくりと理想の医療の実現に励む徳田院長に、診療のこだわりや地域への思いなどを聞いた。
(取材日2023年6月23日)
0歳から100歳まで安心して通える歯科医院をめざす
こちらに開院した理由を教えてください。

若い時に東郷町の歯科医院でお世話になっていたのですが、その際に地域の方々とお話をして「人柄が良い方が多く、暖かい地域だな」と感じたのがきっかけです。いつか開院するならぜひ東郷町で、と思っていました。また、この辺りはベッドタウンとしての役割もあり、少し前には近くに大型商業施設ができ、住宅もどんどん増えてきています。町の活気を感じ、「これから発展していく町で仕事ができたら楽しそうだな」と思ったのもここに開院した理由の一つです。当院のコンセプトは0歳の赤ちゃんから100歳の高齢者までの健康をサポートすること。そのコンセプトにもマッチした歯科医療が提供できるとも思いこの場所を選びました。
開院したばかりですが、どのような患者さんがいらっしゃいますか?
小さなお子さんのいるファミリーと、昔からこの辺りに住んでいる高齢の方が多いですね。ベビーカーや車いすを利用している方も安心して受診していただけるように、院内はバリアフリーを採用し、通路や診察室などすべてのスペースを広めに設計しました。また、「おひさまルーム」と名づけた8帖ほどのプロジェクターつきキッズスペース兼イベントスペースには、乳児の体重や身長を測定するスケールも用意してあります。4つある診察室のうち1つは、親子で診療を受けられるファミリー診察室にしたので、多くのファミリーに気兼ねなく受診していただけたらうれしいです。当院では、お口の健康だけではなく全身の健康づくりを大切にしています。成人の患者さんの健康管理もサポートできるよう、待合室には血圧測定器を設置するなどの工夫をしてみました。
特にこだわった機器・設備はありますか?

矯正治療などの際に役立つ3Dスキャナーと、補綴物を作製するための歯科用ミリングマシンという切削加工機にこだわりました。3Dスキャナーは、印象材を用いた従来の方法よりスピーディーかつ精密に型を採ることができます。そして、補綴物は外部に依頼するのではなく院内で作製するので、通常なら1週間ほどかかるところ、早ければ翌日にお渡しできるのです。僕自身が診療を受ける際に緊張しやすいことから、笑気ガスも用意しました。リラックスした状態で診療を受けたいと思う方は、ぜひ遠慮せずにお声がけください。また、器具は「自分の家族に使える状態か」を常に意識していて、徹底した衛生管理を行うために滅菌装置にもこだわりました。これらの治療器具は患者さんに怖さを感じさせる可能性があると考え、目にとまらないように廊下から診察室への動線にも気を配っています。
予防歯科や食育、離乳食相談にも注力
院長はセミナーにも積極的に参加し、予防歯科に力を入れていらっしゃるとか。

ええ。特に歯科医師になりたての頃は幅広く知識を身につけたくて、インプラントや矯正、義歯の材料など、さまざまな分野のセミナーを受講していました。その結果たどり着いたのが、状態が悪くなってから治療するよりも、未然に防ぐことが一番良いという考え。ですから現在は予防歯科に注力しているのです。質の高い歯科医療の提供につなげるために、初診の時から口腔内の写真を撮り、どのような経過を経ているのか記録を残しています。治療のモチベーションアップのために、患者さんにも確認していただくようにしています。
乳幼児の歯の健康サポートにも注力されていますね。
子どものうちから舌と唇の動かし方や、顎の使い方を意識すると、歯並びにも良い影響が期待できます。そこで当院では、お口の動かし方のトレーニングを行っているのです。このような「歯育て」は、0歳から取り組んでいただけます。例えば、赤ちゃんを抱っこする姿勢や母乳の飲み方も歯育てに関係していると考えているからです。離乳食もやわらかいおかゆやペースト状のものだけではなく、固形物を赤ちゃん主導で食べてもらう方法を推奨しています。そのような話は主に副院長が担当しており、気になることがありましたらお気軽にお尋ねください。ちなみに、副院長が講師となり離乳食の教室やお子さんの歯の相談会も行っています。
こちらには管理栄養士さんが常勤されていると伺いました。
歯科医療に栄養管理士は必要不可欠な存在だと考え、常勤してもらっています。インプラントや義歯を入れたとき、それまでとは食生活が変わるでしょう。その際、患者さんがこれまでどのような食生活をされてきたかきちんとヒアリングした上で、食事や栄養のアドバイスを差し上げることが大切だと思っています。またその逆もあり、義歯などを入れた後にうまく食事ができない方もいらっしゃいます。自覚がなかったり、歯科医師に話しづらかったりすると思うので、栄養管理士が話をお伺いして「噛めるようにここを調整しましょう」と提案していきたいんです。治療の先を見据えて、患者さんの全身の健康にアプローチすることが僕らの使命だと思っています。
歯科医院の敷地に畑があるのは、そのような食への思いと関係があるのですか?

そうですね。お子さんの中には、スーパーでカットされた野菜しか見たことがない子もいます。そういう子たちに、地面から育っている野菜本来の姿を見せてあげたいと思い場所を設けました。畑の野菜作りも「食育」の一環だと捉えていますから、僕の中では予防歯科につながっているんです。現在はサトイモ、ナス、オオバなどを育てています。
「地域全体が職場」と考え歯科医療に貢献
歯科医師になられたきっかけを教えてください。

子どもの頃から、何となく人の役に立つ職業に就きたいと思っていました。ただその時は学校が大好きだったこともあり、学校の先生になることも考えていたんです。でも学校の先生だと、生徒はいつか卒業し、長く付き合っていくことは難しいですよね。その点医療従事者だったら、一生患者さんとお付き合いができます。さらにお役にも立てるならとても良い職業だと考え、歯科医師をめざすことにしました。身内に医療従事者がいて、医療を身近に感じていたのも選んだ理由の一つだと思います。
院長と副院長、ご夫婦の連携やリフレッシュ方法についても教えてください。
副院長には公私にわたって助けてもらっています。より良い歯科医療を提供できように、診療時間外もお互いの専門分野についてよく話し合っています。担当領域が違うからこそ、勉強になり、面白いアイデアが浮かびますね。また、性格が違うのも良い影響になっていると思います。僕は熱く突き進むタイプですが、副院長は客観的に物事を見て判断するタイプ。お互いの良さを生かし支え合っています。僕にとってのリフレッシュは、子どもと一緒に遊ぶことです。あとは体を動かすことも好きなので、体を鍛えたり、富士登山を楽しんだりしています。
これからの展望についてお聞かせください。

歯科医師、歯科衛生士、保育士、栄養管理士、すべてのスタッフが地域の方々に貢献できたらと考えています。スタッフにはよく話すのですが、「職場はこの歯科医院だけじゃない、地域が職場だ」と。副院長が保育園で開催している歯育て教室のように、診療に来た患者さんと接して終わりではなく、地域へどんどん進出して貢献できる人になってほしいという思いを込めています。今、「健康寿命」というワードが注目されていますが、歯科はその「健康」の源です。地域の皆さんの健康をサポートできる歯科医院になれるように、これからも努めていきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/40万円~、矯正治療/70万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。