島村 貴史 院長の独自取材記事
クリニックプラス高円寺
(杉並区/高円寺駅)
最終更新日:2026/06/09
高円寺駅北口からすぐの「クリニックプラス高円寺」。平日は20時まで、土・日・祝日も17時30分まで診療し、忙しい毎日を過ごす人々の健康を守るクリニックプラスグループの一院だ。2026年4月に院長に就任した島村貴史先生は呼吸器内科を専門とし、総合病院呼吸器内科勤務、日本アレルギー学会アレルギー専門医の取得などを経て東京科学大学大学院にて学位を取得するなど研鑽を積んできた。「患者さんにできるだけ不安を抱かせないようにしつつ、大切なことはしっかり丁寧にお話しするようにしています」と語る。穏やかで優しい口調が印象的な島村院長に、診療への思いなどを詳しく聞いた。
(取材日2026年5月20日)
「医療をもっと身近に」というコンセプトを追求
こちらのクリニックの特色を教えていただけますか?

当院は東京に7院、千葉に2院を展開するクリニックプラスの一つとして「医療をもっと身近に」というコンセプトを追求しています。駅からすぐの通いやすい場所で、平日20時・土日祝日17時30分まで診療しているのもその一環です。体の不調を抱えていても「待ち時間が苦痛」「足を運ぶのが面倒」「行ける時間帯は閉まっている」などの理由で我慢してしまう人も少なくありません。やっと受診できた時には症状が悪化していたといった事態を招かないためにも、特に受診をためらうきっかけになりやすい、長すぎる院内滞在時間の解消にこだわっています。といっても、診療時間を削るのではなく、そのほかの部分で工夫を重ねました。
具体的にはどのような工夫をしているのでしょうか。
例えば、予約、受診、会計までスマートフォンで完結するシステムを構築しています。一台のスマートフォンでご本人だけではなく、家族全員分の予約が可能なので、何枚も診察券を管理する必要もありません。コミュニケーションアプリで予約をしたらそのまま問診に進みますが、質問に答えていけば1分30秒ほどで終了する内容です。来院時はスマートフォンで受付後、診察室に入室したらスムーズに診察が始まります。医師はあらかじめ事前問診の内容をしっかりと把握しているので、何度も同じ質問に答えなければいけないストレスもありません。事前にクレジットカードの引き落としを選択していただければ、会計を待つ時間も省略できます。
2026年4月に院長に就任した島村先生がお感じになる、クリニックの強みを教えてください。

クリニックプラス全体で専門の医師同士がつながっているので、必要に応じて吉祥寺院など他院の専門の医師へスムーズにご紹介できる体制を整えています。近隣の病院とも連携していますので、地域全体で患者さんを支えていけるのが強みですね。また、クリニックプラスでは全院で電子カルテを共有しているため、患者さんの情報を継続的に管理できます。例えば、別の院を受診された場合でも診療内容をすぐ確認できますし、電話で情報をやりとりする必要もなく、スムーズで効率的な診療につながっています。医師体制としては、私に加え、非常勤医師も含めると10人ほどがシフト制で勤務しています。若い世代の意欲的な医師も多く、それぞれが専門性を生かしながら、質の高い医療を提供できる環境になっていると思います。
専門家として本当に喘息なのかを丁寧に見極める
どのような経緯でこちらのクリニックの院長に就任されたのですか?

医学部に入る前から、「いつかは開業医として地域医療に関わりたい」という思いを漠然と持っていました。東京医科歯科大学医学部卒業後は、小規模病院から400床以上の大規模病院まで、さまざまな医療機関で勤務しました。そうした経験を重ねる中で、自分が本当にやりたいのは、患者さんと距離の近いクリニックでの診療だと感じるようになったんです。その後、東京科学大学で学位を取得し、再び臨床の現場に戻りました。転職活動を進める中で、クリニックプラスが呼吸器内科の医師を求めていることを知り、私自身も院長としてクリニック運営に携わりたいという思いを持っていたことから、ご縁を感じました。そうした経緯があり、2026年4月に院長へ就任しました。
先生は呼吸器内科、アレルギー科専門とのこと。喘息の診断はどのように行なっているのですか。
呼吸器診療の中で特に重視しているのが、喘息をきちんと見極めることです。そのために、当院では呼気NO検査を積極的に取り入れています。これは、気道にどの程度炎症があるかを調べる検査で、患者さんに息を吹いていただくだけで数分ほどで終わります。診察前に看護師が問診と同意確認を行った上で実施しているので、診察の時点で結果を確認しながら説明できるのも大きなメリットですね。長引く咳については、一般的には「3週間以上続く咳」が一つの基準とされていますが、2週間程度でも咳止めが効かない方や、花粉症・アレルギー体質がある方の場合には、喘息の可能性を考えて検査や診察を進めることがあります。一方で、何でもかんでも喘息と診断するわけではありません。不必要な吸入薬を長く使うことは、患者さんにとって余計な負担をかけてしまうこともあります。本当に喘息なのかを丁寧に見極めることを大切にしています。
アレルギー診療についてはいかがですか?

食物アレルギーの診療では、採血検査の結果だけに頼るのではなく、問診を大切にしています。例えば、採血で特定の食べ物に陽性反応が出ていても、実際に食べて症状が出たことがなければ過度に心配する必要はありません。逆に、検査では陰性でも、食べたときに症状が出るのであれば注意が必要です。数値だけを見るのではなく、「実際にその食べ物でどんな症状が起きているのか」を丁寧に確認しながら診断しています。採血検査は、「どの食品なら食べられるのか」「どの程度までなら食べられるのか」を見極めるための参考材料の一つとして活用しています。検査結果だけで一律に判断するのではなく、患者さん一人ひとりの症状や生活背景に合わせながら、本当に必要な対応を考えていくことを大切にしています。
治療の必要性や継続の大切さはしっかり伝える
診療において大切にしていることを教えてください。

できるだけ患者さんに不安を抱えたまま帰っていただかないことです。症状や検査結果については、なるべくわかりやすく説明し、安心していただけるよう心がけています。ただ、その一方で、必要なことはきちんとお伝えしなければいけないとも思っています。特に喘息は、症状が落ち着くと治ったと思ってしまいやすい病気なので、治療の必要性や継続の大切さについては、しっかりお話しするようにしています。また、もともとパソコンが好きで、そのスキルを診療にも生かしています。患者さんへの説明資料を自分で作成したり、採血結果の異常値をすぐ確認できるシステムを組んだりしていて、異常があればすぐ気づけるような仕組みづくりも行っています。診療をスムーズに行う分、患者さん一人ひとりに向き合える時間を確保したいと思っています。
呼吸器内科の医師をめざしたきっかけを教えてください。また、休日はどのようにお過ごしですか?
私が医師をめざした原点には、自分自身の小児喘息やアレルギー性鼻炎の経験があります。小学生の頃は朝に咳が止まらず、近所のクリニックに通ってから学校へ行くこともありました。中学校の職場インタビューの授業でも、通っていた耳鼻咽喉科の先生に話を聞きに行ったくらいでしたので、その頃にはもう「医師になりたい」という気持ちが固まっていたと思います。呼吸器内科を選んだのは、緊急性の高い疾患に瞬時に対応するより、患者さんと長く関わりながら診ていく医療のほうが合っていると感じたからです。呼吸器内科は扱う疾患の幅が広く、専門性を持ちながらもさまざまな病気を総合的に診られるところにも魅力を感じました。休日は、5歳と10ヵ月の子どもと過ごす時間を大切にしています。特に上の子が寂しくならないよう、できるだけ一緒に遊ぶようにしていますね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

風邪などで「症状は軽く感じるけれど、この程度で受診していいのかな」と遠慮される必要はありません。また、咳が長引いている方は、一度ご相談いただきたいですね。長引く咳の背景には、喘息やアレルギー性疾患などが隠れていることもあります。もちろん自然に改善する場合もありますが、「ただの風邪かな」で終わらせず、きちんと見極めることが大切だと思っています。当院では生活習慣病にも対応しています。少しでも気になる症状があれば、気軽に相談していただければうれしいですね。

