谷川 知子 院長の独自取材記事
べる皮ふ科形成外科
(吹田市/北千里駅)
最終更新日:2023/12/13

阪急千里線・北千里駅から徒歩8分の場所に、2023年4月に開業した「べる皮ふ科形成外科」。院長の谷川知子先生は、アトピー性皮膚炎やイボ、ニキビの保険診療から美容皮膚科の分野まで、幅広い肌の悩みに対応している。谷川院長は、自身の地元でもあるこの地域に「女性がプライベートゾーンのお悩みでも気兼ねなく相談できる場所を作りたい」という思いで開業。谷川院長もまたニキビやアトピー性皮膚炎に悩まされてきたという経験から、患者に寄り添う診療をめざしている。落ち着いた笑みを浮かべながら、丁寧に言葉を選ぶことを忘れない谷川院長に、開業の経緯やクリニック名の由来、診療への思いなどについて、たっぷり語ってもらった。
(取材日2023年5月8日)
通うことで気持ちも明るくなるクリニックにしたい
北摂は先生の地元だと伺いました。開業の経緯を教えてください。

私は大学や付属病院に長く勤めていたのですが、結婚や出産、子育てを経験したことがきっかけで、働き方のスタイルを変えたいと思うようになりました。アトピー性皮膚炎やハードワークによって肌が荒れた時期もあり、大阪に来る前の最後の勤務先では美容医療を扱っていました。その時に肌をきれいにすることで気持ちも前向きになったように感じたことが、開業にもつながっていると思います。また心斎橋のクリニックで院長を務めていた時に、「同じ女性の医師に診てほしい」と、女性がプライベートゾーンのお悩みで来院されることが多かったんです。このエリアには女性の皮膚科の医師がいませんでしたので、同じように肌の悩みを相談できる場所を探している患者さんがいるのではないかと考えました。なじみ深い地域で開業して、困っている方の力になりたい。地域の方の肌をきれいにして、自信を持っていただくお手伝いがしたい。そんな思いで、開業を決めました。
クリニック名には何か由来があるのでしょうか?
クリニック名にはよく医師の名前が使われますが、それはあまり気が進まなかったんです。全部英語にすることも検討しましたが、最終的に今のクリニック名に落ち着きました。クリニック名の「べる」は、フランス語で美しいという意味を持つ「Belle」から取りました。クリニックに通っていただくことで、患者さんにきれいになってほしいという思いを込めています。あとは、昔飼っていた猫がベルという名前だったという理由もあります(笑)。ぱっと見て覚えていただきやすく、親しみやすい印象にしたかったので、ロゴも「B」の形を模した猫の姿にしています。
開業にあたって、こだわったポイントを教えてください。

当クリニックは、完全予約制と院内処方にこだわっています。デリケートな肌のお悩みに寄り添うためにも、事前にご予約いただいて、しっかりカウンセリングの時間を取っています。カウンセリングからお薬までクリニック内で完結しますので、患者さんにとっても通いやすいと思います。インテリア面では、個室での施術と、気持ちへの働きかけを意識しました。施術を行うベッドのマットレスは、患者さんにリラックスしていただけるように低反発のものを使用しています。肌がきれいになることは気持ちも弾ませてくれるでしょうから、施術ベッドはカラフルなビタミンカラーにしています。アロマをたいたり、メイクルームも上質さを感じる雰囲気でまとめたりと、細部までポジティブな気持ちを促すホスピタリティーにこだわりました。
経験と共感で、肌の悩みに親身に寄り添う
ホームページには、先生が肌荒れに悩んだご経験について書かれていますね。

肌のお悩みを一緒に解決していくために、カウンセリングでは患者さんのお気持ちやお悩みを丁寧に伺います。しかし、中にはとても緊張されていたり、さまざまなクリニックに通っても改善しなかったことで、不安や不信感を抱えていらっしゃる方もいます。私は順調に医師になった人間ではありませんし、ハードワークがたたってアトピー性皮膚炎やニキビに悩まされた時期もあります。そうした経歴を包み隠さずに書くことで、勇気を出して来院くださる患者さんの不安を軽くして、親しみを持ってもらいたいと考えたんです。やはり実体験に勝るものはないですし、経験があるからこそ言えることもあります。「私もこんな経験をしたから、お力になれますよ」と共感することで患者さんに寄り添うことが、私の診療方針です。
患者さんと接する時に心がけていることはありますか?
一番心がけているのは、患者さんのお話をしっかり聞き出すことですね。患者さんご自身はこうだと思っていても、よくよく聞いてみると違っていたり、ほかに原因があることがわかってきたりするものなんです。患者さんお一人お一人と向き合い、「この方にはこの方向から話を引き出してみよう」と考えながら、コミュニケーションを取るようにしていますね。また、お薬を出すにしても、ライフスタイルによって継続して服薬しづらいこともありますので、患者さんの背景にまで目を向けるように気をつけています。
美容皮膚科にも対応していらっしゃいますね。自由診療について教えてください。

当クリニックでもご相談の多いしみやしわ、そばかすのお悩みは、基本的に自由診療での対応を行っております。最近は最初から自由診療を希望されている方もいらっしゃいますが、当クリニックではまず患者さんがなりたい肌や解決したいお悩みを伺い、保険が対応できない範囲については自由診療も取り入れながら、さまざまな方法を提案します。「もう年だからいいんです」とおっしゃる患者さんがいたら、私は「どんな年齢の方でも肌を諦めなくていいんですよ」とお話しします。私は今50歳ですが、この年齢は女性にとってターニングポイントなんですよね。更年期障害や年を重ねたことによる肌の悩みは、若いときに思っている以上に多いものです。当クリニックでは、40代以上の方のお悩みにも積極的に取り組んでいきたいと考えています。
肌も気持ちもきれいになる場所を提供したい
先生は、肌や健康のためにどんなことをされているのでしょうか?

肌の不調や悩みに向き合った結果、私は「今日の自分を作っているのは、食事だ」という考えに行き着きました。人の体は食事によって作られていますから、慢性的に調子の悪い肌をきれいにするためには、食事や栄養にもアプローチしていく必要があると考えています。肌の不調を治していくことも大事ですが、なぜそうなったのかというところにまで目を向けることが大切です。私はもともとアレルギー体質で、糖質を取りすぎるとかゆみが出ることもわかっていますので、食べ方や栄養バランスを考えた食事を取るように心がけています。診療の際も、患者さんの食事内容を伺ってサプリメントで栄養を補う方法についても提案します。
今後の展望はありますか?
以前院長を務めていたクリニックでは、SNSに動画を投稿していました。事前にクリニックや診療の雰囲気を見ていただけますし、動画を診て来院された患者さんは画面を通して私を知っているので、初診でもすぐに心を開いてくださるんです。患者さんに親しみを感じていただき、信頼関係を構築していくためにも、当クリニックでもチャンネルを開設しました。また、常にアンテナを張って、日々進化していく治療や新薬を積極的に取り入れていきたいですね。昔治療してうまくいかなかった方でも、今の薬で改善がめざせるかもしれないので、常に良い診療を提供できる場所であれるよう、励んでいきたいと思います。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

私は、皮膚とは人間が持つ最大の臓器だと考えています。肌の不調には原因がありますし、そのまま放置してしまうと、体全体の不調にもつながってしまいます。ですので、小さなお悩みからお気軽にご相談いただきたいと思っています。男性の医師には診てもらいづらい肌のお悩みにも、女性の医師が親身に寄り添います。私自身もエイジングケアに取り組んでいますので、年を重ねたことで出てきたお悩みにも注力しています。「年齢的に仕方がない」「ずっと悩んできて、もう諦めている」という方も、ぜひ一度ご相談ください。当クリニックは診察から処方まで院内で完結できますし、通っていただきやすいと思います。肌がきれいになると、驚くほど気持ちのあり方が変わってくるものです。当クリニックは、「ここに通うことで、肌もきれいに、気持ちも前向きになれる場所」をめざしていますので、頼りにしていただければ幸いです。
自由診療費用の目安
自由診療とはそばかすのケア/2万2000円~、しみケア/2万2000円~、しわのケア/1万6500円~