坐骨神経痛の痛みやしびれ
原因を見極めて適切な治療を受けたい
表参道総合医療クリニック
(渋谷区/表参道駅)
最終更新日:2023/06/07
- 自由診療
腰や臀部から脚にかけてのズーンとした痛みや、腰を反らすとしびれるといった「坐骨神経痛」の症状に悩む人は多い。そもそも、坐骨神経痛とは、病名ではなく、腰の辺りから足に伸びる坐骨神経に沿って、お尻から脚の後ろ側や外側にかけて起こる痛みの総称だ。数日のうちに自然に治る場合もあるが、つらい症状が長く続き、中には日常生活に支障を来たしたり、痛みのせいで気持ちがふさぎ込んでしまったりすることもあるという。また「整形外科で治療を受けても、なかなか治らない」という人も少なくないようだ。そこで、脳神経外科、脊椎外科の専門性を生かして、腰部の痛みや椎間板ヘルニアなどの病気に対して、多様な治療を行う「表参道総合医療クリニック」田中聡院長に、坐骨神経痛について教えてもらった。
(取材日2023年4月21日)
目次
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症が原因となることも。隠れている病気を突き止めて治療を受けたい坐骨神経痛
- Q坐骨神経痛にはどのような病気が隠れていますか?
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A
坐骨神経痛とは、腰から足の先まで走っている坐骨神経が圧迫・刺激されることで引き起こされる痛み・しびれなどの症状の総称です。原因となる病気として、最も多いのが「椎間板ヘルニア」です。これは椎間板の中の一部組織が飛び出して神経を圧迫することにより、腰痛や脚の痛み、しびれなどが起こるものです。そのほか、骨そのものの変形により脊柱管が狭くなって、中を走る神経が圧迫される「脊柱管狭窄症」、加齢などによる変形で神経や脊髄が圧迫されて痛みが起こる「変形性腰椎症」、疲労骨折などから起こる「腰椎分離症」などが考えられます。腫瘍や強直性脊柱炎、脊椎カリエスなどが痛みの原因となることもあります。
- Q坐骨神経痛はひどくなるとどうなるのでしょうか?
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A
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、変形性腰椎症、腰椎分離症などの病気に対して適切な治療を行わずに放置すると、腰や脚の痛み・しびれが次第に強くなるだけでなく、歩行困難、間欠破行、便秘などの排便障害、尿漏れをはじめとした排尿障害などが起こり、生活に支障を来たすこともあります。また、坐骨神経痛の原因が腫瘍であった場合は、病気がどんどん進行してしまうことになります。例えば、腰椎の下部にある神経の束に腫瘍ができる馬尾腫瘍でも坐骨神経痛と同じような症状が起こるとされています。「坐骨神経痛だから放っておいてもいいだろう」と自己判断することはとても危険です。数日しても改善しない場合は、医療機関を受診してください。
- Q坐骨神経痛は治りますか?
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A
坐骨神経痛の原因となる病気の治療を行えば、改善が期待できます。ただ椎間板の損傷や神経障害がある場合は標準治療では改善しません。また坐骨神経痛の原因を特定するために、エックス線検査や超音波検査、MRIやCT検査を行い適切に診断することが重要です。次に症状を改善するために消炎鎮痛剤、筋弛緩薬、血管拡張薬などを用いた薬物療法、理学療法、ブロック注射など保存療法を行います。保存療法では効果につながらない場合や、間欠破行や排尿障害など日常生活に支障を来たしている場合は、手術を検討します。腫瘍の場合は、手術や化学療法、放射線治療などがん治療を行うことになります。
- Q通院してもなかなか治らない場合はどうしたら良いのでしょうか?
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A
薬物療法や理学療法、ブロック治療などの保存療法で改善が見込めない場合は、手術を検討することになります。椎間板ヘルニアの手術には、顕微鏡や内視鏡を使って小さな切開部からアプローチしてヘルニア部分の摘出を図る方法などがあります。「坐骨神経痛が治らない」と悩まれている方は、薬物療法など対症療法だけを受けていて、根本的な治療を受けていないケースが目立ちます。坐骨神経痛の原因がどのような病気であるのか、適切な診断を受けた上で適切な治療を受け、保存療法では改善が望めないならば、それ以外の治療も検討するべきでしょう。
- Q坐骨神経痛でクリニックを選ぶ際のポイントを教えてください。
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A
坐骨神経痛の原因はさまざまで、脊椎の骨や関節だけでなく、腱や筋肉も含めて複合的に診る必要があります。一般的に整形外科などで行われるエックス線検査では、骨や関節の状態はわかりますが、筋肉や腱の状態は超音波検査が必要となります。ですから、超音波検査も行い詳しい診断ができるクリニックを選ぶのがポイントです。また日本では脊椎は整形外科のイメージが強いのですが、実は、脳神経外科の領域でもあります。脳神経外科でも整形外科でも、脊椎の専門家に診てもらうと良いでしょう。当院は、脳神経外科・脊椎外科の専門家が、痛みやしびれの鑑別診断を行い、原因をしっかりと突き止めた上で、適切な治療を提供することに努めています。
自由診療費用の目安
自由診療とはPED(経皮的内視鏡下椎間板摘出術)/55万円~、PLDD(経皮的レーザー椎間板減圧術)/44万円~