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早川 和男 院長の独自取材記事

しだみ早川整形外科

(名古屋市守山区/高蔵寺駅)

最終更新日:2023/07/21

早川和男院長 しだみ早川整形外科 main

JR中央本線高蔵寺駅から車で7分ほどのところに、2023年3月にオープンしたばかりの「しだみ早川整形外科」。患者がリラックスできる空間を意識して造られた院内は、木のぬくもりと天窓から差し込む太陽の柔らかな光に癒やされる空間で、カフェのような読書スペースもあり、親しみやすく温かな雰囲気だ。院長を務める早川和男先生は、国内外で行ってきた研究や治療の経験を生かし、特に骨粗しょう症や手の治療を得意とする。「治療を長期化させるのではなく、的確な診断と治療を行い、病院に来なくてもいい元気な状態に早くしてあげたい」と語る早川院長に、治療に対する思いや診療姿勢について話を聞いた。

(取材日2023年06月21日)

地域のかかりつけ医としての役割を全うする

こちらにはどのような患者さんが来られていますか。

早川和男院長 しだみ早川整形外科1

当クリニックは新興住宅地の中にあるため周囲に若い方も多く住んでおり、一般的な整形外科と比較すると若い方の比率は多いと思います。若い方と高齢者の方を比べるとちょうど半分半分くらいですね。近隣住民の方に来院していただくことが多いですが、皆さん大らかで優しい方ばかり。この地に開院できたことをうれしく思っていますし、皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。私自身は一般的な整形外科分野の治療はもちろんのこと、骨粗しょう症治療と手の治療を特に得意としていますので、お悩みの方は気軽に来院していただけたらいいなと思っています。

総合病院から独立して開院された理由を教えていただけますか。

患者さんの病気をきちんと最後まで診てあげたいと思ったからです。もちろん総合病院では、手術をしたり救急患者さんの対応をしたり、総合病院ならではの役割を果たしていました。でもそこまでなんです。その後の経過観察は近くのクリニックで行うことが多く、総合病院では患者さんを最後まで診ることが難しいんです。そしてもう一つは、家族の存在ですね。実の父に言われた「人生は一回きりなんだから、自分の城としてクリニックを持ってみろ」という言葉が開院への後押しとなりました。私が働いている姿を見せて、子どもたちに「カッコいい!」と言われたかったというのも理由の一つです(笑)。

クリニックのこだわりや診療方針について教えてください。

早川和男院長 しだみ早川整形外科2

こだわりは、治療を無駄に長引かせないことですね。少しでも早く患者さんに「もう病院へ来なくても大丈夫だよ」と言える、元気な状態にしてあげたいんです。あと、一般的に病院では症状によって行動を制限することがありますよね。例えば、膝が痛い患者さんは運動を控えないといけないとか。でも私は、人生は一回きりなので患者さんには好きなことをしてほしいんです。もし痛くなったらまたいつでも診るので、自由に生活していただきたいなと思っています。また、街のクリニックの役割は病気やけがの第一窓口です。初めの診断と治療によって完治までに見込める時間が大幅に変わり得るため、素早い適切な判断と治療を大切にしています。

一人一人に合った適切なリハビリテーションを

特に注力されている診療について教えてください。

早川和男院長 しだみ早川整形外科3

僕自身は骨粗しょう症治療に力を入れています。あとは総合病院では手を専門に診ていたので、手の治療も得意です。東海地区では数少ない超音波骨密度測定装置を導入しているのですが、これはエックス線やCTと違い、放射線を使用しないため被ばくせずに骨密度を測定できる機械なんです。そのため放射線が気になる方や妊娠中の方でも、骨粗しょう症のリスクなどを調べることができます。クリニック的な観点で力を入れているのはリハビリテーションですね。当クリニックのリハビリテーションは、週に1回を目安に予約を受けつけておりまして、それは週に1度で完治をめざせるように、一人一人に合った適切なリハビリテーションを行っているからなんですよ。もちろん対応が難しい症状は速やかに専門機関へ紹介しています。

具体的にどのようなリハビリテーションを行っていますか。

一般的なリハビリテーションのイメージって、病院へ来て、少しマッサージをして、電気を当てて、でも何回通院しても一向に治らない。こんなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。しかし、当クリニックのリハビリテーションでは、ご自身で行えるケア方法の指導を大切にしています。そのケアを日々ご自宅で患者さん自身に実践していだき、そして来院の日にはしっかりとけがや病気の状態をチェックします。引き続き同じケアをするか、次のステップへと移行するかを判断し、少しずつ完治をめざします。クリニックでいろいろと行うというよりはご自宅でのケア指導を大切にしているので、一般的なリハビリテーションのイメージと違い驚かれる方もいらっしゃると思いますが、ご自宅での継続的なケアはとても大切なんですよ。

クリニックには、どのようなスタッフがいらっしゃいますか。

早川和男院長 しだみ早川整形外科4

現在は受付スタッフと看護師、リハビリテーション部門には、理学療法士3人、柔道整復師が1人、助手が1人です。受付スタッフは患者さんが気持ちよく通院できるよう、いつも丁寧に対応してくれます。看護師は昔から知っている人もいて、私の事を理解してくれているので仕事がしやすいよう気を配ってくれますね。スタッフ達のおかげで、私は診療に集中できるのでとても助かっています。理学療法士の中には整形外科分野以外にも呼吸器のリハビリテーションを行える者や、鍼灸師の資格を持っている者もいます。そのため、幅広い知識でいろんな角度からよりこまやかに、患者さんの症状に合わせたリハビリテーションを行うことが可能なんです。当クリニックのリハビリテーションで改善できない症状は、総合病院で手術をするような重症の方だったり、そもそも診断が違うのではという自分の中での一種の判断基準にもなり得るほど、彼らの技術を信頼しています。

「もう通院しなくても大丈夫」そう言える日をめざして

医師をめざしたきっかけと、整形外科医を志した理由を教えてください。

早川和男院長 しだみ早川整形外科5

医師をめざしたのは、高校時代に「医師ってかっこいいな」と思ったからというのが正直なところです(笑)。もちろん、なると決めたからには医師になるために本当に頑張りましたよ。医師の中でも整形外科医を選んだのは、私自身がよくけがをしていたというのもありますが、手術ができる科に絞っていろんな病院を見学した際、整形外科の「治療によって最後まで治してあげられると期待できる人」の数がとても多いところに惹かれたというのが1番の理由です。独立して当クリニックを開院した理由とも重なりますが、やっぱり病気を治してあげて「もう治りましたね、次からは来なくても大丈夫ですよ」と患者さんに言ってあげたいんですよね。

今までにどのような研究をされてきましたか。

私は名古屋市立大学医学部大学院から、出向という形で京都大学再生医科学研究所とiPS細胞研究所で、再生医療の研究を行ってきました。その後ご縁があり、2年間アメリカのドレクセル大学の博士研究員として、神経の脊髄損傷の再生研究をした経験があります。今までの研究やその中で得た知識は、もちろんクリニックでの治療に生きています。それと同時に、この研究生活でのさまざまな人との出会いが、私自身の性格や価値観を良い意味で変えるきっかけとなりました。

どういう人々と出会って、具体的にどう変わりましたか。

早川和男院長 しだみ早川整形外科6

1番は妻との出会いですね。私はもともと成果主義で、努力しても報われなかったら意味がないという性格だったんですよ。でも妻と出会って「全然そんなことないんだな、意味はあるんだな」と思わされるようになって。そこから少しずつ性格が変化していきました。あとは、4年も時間をかけた研究が実を結ばず、切り替えて1年で新しい研究の成果を出さなければいけなかった時も、周りの研究員の方たちがすごく手伝ってくれて無事に論文を書き上げることができたんです。その時「1人で頑張って上手くいかない時も、周りが助けてくれるとこんなにも心強いんだな」と、助け合いの重要性を感じました。「やることをやっていれば、あとは自由」というアメリカの研究室ならではの経験も、院長としての立ち振る舞いに生きています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

皆さんさまざまな病院に行かれると思いますが、ふと当クリニックを思い出した時に「身近にあるこの病院が1番良かったな」「早川先生のところへ行きたいな」と思っていただけるようなクリニックをめざしていきたいです。困ったことがあれば、気負わずいつでもいらっしゃってください。

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