渡邊 優磨 院長の独自取材記事
ゆうま歯科
(相楽郡精華町/山田川駅)
最終更新日:2025/01/15

近鉄京都線・山田川駅から徒歩約1分、ロータリーから道路を渡ってすぐに「ゆうま歯科」がある。院内はサロンを思わせるような落ち着いた造りで、リラックスして過ごすことができる。院長の渡邊優磨先生は、京都南部エリアの基幹病院の口腔外科やクリニックで診療経験を積んだ後、同院を開業した。病院勤務時代に培った全身管理下での診療経験を生かし、一般的なクリニックでは難しいとされる口腔外科のオペにもしっかり対応している。「歯科診療に苦手意識を持つ人にも、受診して良かったといってもらいたい」と、一人ひとりの患者に真摯に対応する渡邊院長に、同院の診療ポリシーや得意とする診療、クリニックの目標などについて語ってもらった。
(取材日2024年12月13日)
これまでの病院勤務で積んできた経験を生かし開業
開業までの経歴を教えてください。

歯学部卒業後は京都の大学病院で研修を受け、さまざまな診療科の入院患者さんの口腔ケアを担当しました。その後、地域の基幹病院の歯科口腔外科で、親知らずの抜歯、口の中のできものの治療、顎関節症などの診療に携わり、病院の歯科口腔外科らしく重症の患者さんや、顎の骨が外れてしまった患者さんの救急対応なども経験しています。持病がある、出血しやすいなど全身管理の必要がある患者さんの診療に関われたのも、僕にとって非常に良い経験です。また、より時間をかけて患者さんを診たいと病院に申し出て、自費診療の患者さんを受け持てるようになり、インプラント治療やセラミック治療などカウンセリングを行って診療計画を立てる診療の基礎を学べました。
どのような想いで開業されました?
お口の健康を通じて生活の質の向上に貢献したいという想いで開業しました。これまで、歯が悪くなってから治療を始められる患者さんを多く診てきました。治療のたび「もっと早い段階で治療に介入できないか」「歯のQOLを高める方法はないか」と考えていたので、開業する歯科医院は、患者さんの来院ハードルを極力下げ、メンテナンスの大切さを伝える歯科医院にしたいと思っていました。歯が悪い状態で治療をスタートすると、治療期間も難易度も上がり、痛みも強くなる可能性があります。そういった患者さんを減らしていくためにも、予防と治療を両立させ、早期発見を行う体制を整えました。早い段階で治療に介入することで、治療期間も費用も抑えられ、お互いにとって良い関係を築けます。歯を長持ちさせることにこだわり「悪くならないために通う、さらに美しい口元を手に入れられる」歯科医院作りを目指していきます。
院内のこだわりポイントを教えてください。

診療室はすべて扉のついた個室にしました。また、各診療室に大型のモニターを設置しています。当院では、1回目の診療の際にお口の中の写真を撮影して、患者さんに見ていただきながらご説明します。大きなモニターのほうが、患者さんにも説明の内容が伝えやすく、治療する側にとってもエックス線画像などを見やすいのが利点です。有機ELテレビなので色の濃淡などが鮮明に確認でき、治療後の仕上がり状態などのチェックもしてもらえます。診療室のうち1室は歯科口腔外科のオペや自費診療などに使っており、広めのスペースを確保して、複数の画像を同時に表示できるよう大型のディスプレイを2台備えています。待合スペースでは、患者さんにリラックスしていただけるよう、音楽や香りも工夫しています。実は、院内のアロマは僕が調合しています。
どのような患者さんが来られますか?
小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広い年代の患者さんが来られます。近隣の方もおられますが、ホームページなどで調べてお越しになる方は、親知らずが気になる、顎が痛いといった口腔外科領や自費治療のご相談が多いですね。以前勤務していた遠方の歯科医院の患者さんが1時間くらいかけて来てくださることもあり、とてもうれしく感じています。患者さんに受診していただきやすいよう24時間対応のウェブ予約を導入しています。また、アプリの診察券からは、予約前の通知が事前に来るようになっています。
一つ一つの診療に手間ひまを惜しまない
診療の際はどのようなことを心がけていますか?

ディスプレイなども活用しながら、症状や治療などについて丁寧に説明し、理解していただいた上で治療を行うようにしています。今日は何をするのか、どのような目的で治療を行っているのかしっかりお伝えします。治療やケアを行う際は、一つ一つに手間暇を惜しまずにきっちり行うことを大事にしています。患者さんが歯科治療を通して喜んでくださる様子を見られると、僕もやりがいを感じます。
医院の特徴を教えてください。
歯科口腔外科の治療については、全身状態を管理しながら行えるのが当院の特徴です。持病があって外科処置に不安があるという方も、すぐに大きな病院に紹介するのではなく、可能と判断した場合は当院で対応します。患者さんのかかりつけ医に、全身状態について問い合わせを行い進めていきます。一方、当院での対応が難しいと判断した場合は、以前勤務していた病院の口腔外科に紹介するのが基本方針です。患者さんによっては、少し遠方になる方もおられますが、やはり信頼できるところに紹介したいですからね。近い病院を希望される場合も、僕が知っている先生に紹介します。
歯科技工物についてもこだわっているそうですね。

開業前からお付き合いがある、信頼できる歯科技工士の中から、作るものに適した方に作製を依頼しています。お互いに意見を言い合えますし、セラミックのかぶせ物の色みや形の調整などには、技工士さんに直接来ていただいています。患者さんの噛み合わせについてや、口腔内の情報を技工士さんに詳細にお伝えすることで、患者さんの満足にもつながりますし、僕自身も納得できる治療を提供できます。
予防歯科にも熱心に取り組んでおられます。
歯科医院は痛くなってから来るところと考えておられる方、受診にネガティブな印象を持っている方が多いですね。痛みなどの改善につながったら通院をやめてしまう方も少なくありません。しかし、悪くなる前に受診していただくことで、歯科医院が苦手な場所でなくなると思います。歯科衛生士にケアをしてもらい、その心地良さを実感されれば、通院が苦ではなくなるのではないかと思います。僕自身、治療の際に歯周病の怖さや、メンテナンスの大切さを患者さんに説明するよう心がけており、メンテナンスの際は極力お待たせしないように注意しています。予約なしの受診に対しても極力断らないようにしています。処置を受けて「来て良かったな」と思っていただければ、定期通院の可能性が生まれるからです。
目標は「歯科診療ならこのクリニック」といわれること
ところで先生は料理が得意だそうですね。

もともと料理が好きで、小さい頃から親の手伝いなどをしていました。学生時代には料理の全国大会に出場し、上位入賞したことがあります。料理人をめざす人ばかりの中で、僕以外は料理があまり得意ではないチームで入賞できたので、ニュース番組の取材も受け、同好会から料理部に昇格しました。今は忙しくて料理をする時間が取れないので、お店に行くことも多くなりましたね。お店に行くと、所作や立ち居振る舞い、言葉遣いなど、接遇を学べる機会が多く、クリニックの運営に生かしたいと思っています。
クリニックの目標を聞かせてください。
予想以上の患者さんに来ていただき、治療などについて説明した冊子を作成するなど、開業前にやりたいなと考えていたことが、まだ手づかずの状態です。それらを少しずつでも実現していくとともに、スタッフを増やし余裕を持って患者さんに対応できる状態を整えたいですね。歯科診療のデジタル化もさらに進めていきたいですし、歯科治療について研鑽を積み、常にアップデートする姿勢でいます。めざすのは、歯科診療なら「ここに行けば何とかなる」と思ってもらえるようなクリニックです。
地域の方や読者にメッセージお願いします。

自動車でも車検があるように、歯にもメンテナンスが必要です。毎日使うものだけに、なくなってしまったり、使う際に痛みなどがあったりすると本当に不便です。そういう状態になると症状がかなり進んでいることが多いので、悪くなる前に問題がないか歯科医院で診てもらうようにしてください。そうすることで治療の期間が短くなり、結果的に治療費の節約にもつながります。また、ホワイトニングなど、今の状態よりもさらに良くするための治療やケアなどがあります。そうしたご要望も、どうぞ気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミックインレー/4万4000円~、セラミッククラウン/8万8000円~、インプラント治療/33万円~