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三島 康大 院長の独自取材記事

テスラクリニック

(福岡市中央区/赤坂駅)

最終更新日:2023/06/20

三島康大院長 テスラクリニック main

福岡市地下鉄空港線・赤坂駅から徒歩7分。大通りに面したビルの4階にある「テスラクリニック」は、心療内科・精神科のクリニックとして2023年2月に開業した。白と緑を基調とした院内は、明るく清潔感のある雰囲気が漂う。穏やかな笑顔で迎えてくれたのは、三島康大院長だ。近年、ストレス社会を背景に心の問題を抱える人が増え、薬物治療や心理療法のほかに、磁気を用いたrTMS治療(反復的経頭蓋磁気刺激)といった新たな治療法が登場するなど、精神科領域の治療は進化を遂げているという。一方、患者を受け入れる医療機関は不足しており、院長はそんな状況を変えたいと考え、開業を決意したそうだ。一つ一つの質問に言葉を選びながら丁寧に答える様子から、誠実な人柄がうかがえる三島院長に、同院の特徴や診療にかける思いなどを聞いた。

(取材日2023年3月20日)

心の問題で困っている患者の受け皿になりたい

クリニックについて紹介していただけますか?

三島康大院長 テスラクリニック1

当院は、2023年2月に開業した心療内科・精神科のクリニックです。「一人ひとりの患者さんとしっかり向き合うこと」をコンセプトとして、睡眠の相談をはじめ、うつ病・抑うつ気分、ADHDやASDといった発達障害、適応障害、強迫性障害、不安障害、パニック障害、認知症、物忘れの相談に至るまで、心の病気のさまざまな症状に対応しています。心療内科・精神科は、患者さんの受け皿となる医療機関が不足しており、2、3週間先しか初診予約がとれないケースが珍しくありません。そんな現状を打破したいという思いから、平日は夜8時まで、土曜・日曜も診療し、当日の初診でも対応できるよう努めています。また、症状の早期回復に向けて、さまざまな治療やカウンセリングを提供しています。

開業までの経緯をお聞かせください。

開業する前は、ブレインクリニックという東京・名古屋・大阪に展開する精神科クリニックに勤めていました。脳神経科学に基づいた検査や治療に携わり、たくさんの知識や技術を学ばせていただきました。そのクリニックが、私の出身地である福岡に分院を開くことになったため、当初はそこで働くつもりでいたのです。ところが、当初の予定よりも開業が遅れてしまって……。福岡は三大都市圏に比べると、専門性の高い治療を自由に受けられる医療機関が限られているのが実情です。分院の開業が遅れている間にも、困っている人がたくさんいます。そこで思い切って自ら開業することを決意しました。患者さんの利便性を考えて、駅から近く、通いやすいエリアを探していたところ、ご縁があって見つけたのがこの場所です。心の問題で困っている方を一人でも多く助けたい、力になりたいと考えて診療にあたっています。

テスラクリニックの名前の由来は何でしょうか?

三島康大院長 テスラクリニック2

磁束密度の単位名「テスラ」のもととなった、電気の交流システムを発明した科学者の名前に由来したものです。伝説的科学者の名を引き継ぐことで、患者さんの心の問題をしっかり解決していきたいという思いを込めています。ただ、クリニックが大手門テラスというビルの中にあることから「テラスクリニック」と間違われることも多いんですよ(笑)。患者さんの心を照らすような存在でありたいので、どちらの名前でも良かったかなと考えています。

薬だけに頼らない方法をめざし、新しい治療法にも着目

うつ病の治療法について教えてください。

三島康大院長 テスラクリニック3

うつ病などの精神疾患は、長らく「心の病気」と捉えられていました。患者さんに対しては、薬物治療や心理療法、カウンセリングなどの手法でアプローチしていくのが基本です。それが近年は、脳機能の低下が原因で引き起こされる「脳の病気」という考え方に変わってきたのです。そうした背景から新たな治療法が出てきており、例えば、rTMS治療がその一つとして挙げられます。磁気で脳の活性化や血流改善を図ることをめざす手法で、副作用も少ないようです。継続すれば短期間で好影響が見込めるともいわれており、注目しています。

治療法が多様になってきているのですね。

ええ、そうなんです。ただ、rTMS治療については2019年から保険適用になりましたが、さまざまな条件があり、一般的なクリニックではまだまだ浸透していないのが現状のようです。それでも、より早くうつ病を治したいと思っている方をはじめ、薬を飲むことに抵抗がある方、薬の副作用に悩む方などにとって、選択肢が増えることは大きな希望の光になるのではないかと考えています。

診療の際に、どんなことを心がけていますか?

三島康大院長 テスラクリニック4

患者さんの話にじっくりと耳を傾け、一人ひとりと誠実に丁寧に向き合うことを重視しています。そして治療の内容をわかりやすく説明して、患者さんの不安を取り除くよう心がけています。心の病気の治療では、患者さんと医師の信頼関係が何よりも大切です。お薬を継続的に飲んでいただくことも、会社を休んでしっかり休養をとっていただくことも、それがベースにないとうまくいかないでしょう。患者さんへのあいさつや声かけ、笑顔など、当たり前のことかもしれませんが、この当たり前を積み重ねていくことが信頼につながるのではないかと考えています。

一人ひとりの患者とじっくり向き合う

先生が精神科の医師をめざしたのはなぜでしょう?

三島康大院長 テスラクリニック5

子どもの頃から機械が好きだったので、なんとなく工学部に行こうかなと考えていました。医学の道に進んだのは、研究者だった父から、どんな研究をするにせよ人体に関する知識があったほうが役に立つと助言をもらったことがきっかけです。実際に医学部に入ると、研究よりも患者さんと接する臨床の現場が面白くなりました。人間関係で悩んだこともあり、心の健康に関する関心が高まって、最終的に精神科の道に進みました。医師の対応によって患者さんの人生が変わることもあるので、大きな責任を伴う分、非常にやりがいがある仕事です。当院を受診した患者さんが生き生きとした表情を取り戻し、より良い人生を送れるように努めていきたいです。

心療内科・精神科を受診するタイミングを教えてください。

よく眠れない、学校や会社に行くのがつらいなど、気になることがある方は早めに受診してください。病状が進むと何をするのにも腰が重くなり、病院へ行くことすらおっくうになることがあります。我慢を美徳とする日本人は「心療内科に通うなんて甘えじゃないのか」「気合いで乗りきろう」と考えがちです。しかし、自分の限界を超えて頑張り過ぎてしまうと、心が折れてしまうことがあります。どんな小さな悩みでも気軽に相談していただきたいです。話すだけでも自分の気持ちを整理できることがあります。診察室やカウンセリングルームは個室を用意し、プライバシーに配慮した設計です。診療に際しては一人ひとりに十分な時間を確保していますが「もっとじっくり話を聞いてほしい」という方のために、臨床心理士によるカウンセリングも実施しています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

三島康大院長 テスラクリニック6

心療内科や精神科はハードルが高いと感じて、受診を悩む方は少なくありません。しかし、ほかの診療科と同じく、早く症状に気づいて、速やかに適切な治療を行うことが、早期回復につながります。まずは受診していただくことが、治療のスタートラインです。「こんなことくらいで」とためらわずに、医師の診察を受けることが望ましいでしょう。当院では治療がうまくいっていない方に向けたセカンドオピニオンにも対応しています。まだ開業したばかりで模索している面もありますが、少しでも患者さんが安心して診療を受けられるクリニックをめざしています。気になることがあれば、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。

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