重度の歯周病を改善するための
歯周組織再生療法
みなきたデンタルクリニック
(横浜市都筑区/センター北駅)
最終更新日:2023/06/13


- 自由診療
目立った症状もなくひそかに進行していく歯周病は、一度発症してしまうと根治は難しいが、細菌感染の軽減を図り活動を抑えるための治療やメンテナンスによって再発リスクを低くしていくことがめざせる。しかし重度になると歯周ポケットがかなり深くなり、歯槽骨や顎の骨まで溶けてしまうこともしばしばあるため、治療は困難を極め、結果的に歯を失ってしまうことにもなりかねない。そんな重度の歯周病患者の治療を得意としているのが、「みなきたデンタルクリニック」の武内崇博院長だ。他院で治療を断られた患者にも極力対応するために「歯周組織再生療法」に注力している。日本歯周病学会歯周病専門医として、豊富な経験を持つ武内院長に、治療の詳細を聞いた。
(取材日2023年4月6日)
目次
骨の欠損を再生して全体の平坦化を図ることで歯周ポケットを浅くすることをめざす侵襲の少ない治療
- Qどういった方が歯周組織再生療法を受けるのでしょうか。
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A
▲治療を進めるにあたって丁寧な説明を心がけている
歯の周囲にある骨が部分的に吸収してしまった、重度の歯周病の方に適応されるのが歯周組織再生療法です。しかし適応になるかどうかは初回でわかるわけではありません。まずは診査・診断によって全体を把握し、麻酔下における歯の掃除、虫歯の治療、補綴の修復、ブラッシング指導などを行い、再度歯周ポケットを測定した際に改善されていなければ再生療法が適応となります。ただし、周囲の骨がすべて吸収してしまっている方、全額的に骨が著しく水平的に吸収してしまっている場合は適応にならないことがあります。
- Q初回の診査・診断が非常に重要なのですね。
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A
▲精密な検査によってどのような治療を施すのか判断する
はい。なぜかといえば、骨の欠損程度によって術式や使用する材料が変わってくるからです。骨の状態を予測するためには、エックス線撮影、歯科用CT撮影、歯周ポケット検査が重要であり、その結果によって術式・切開線を決定します。実際に手術を行えるかどうか、またどのような術式でどんな材料を使用するのかといった治療計画を立てる上で、精密な診査・診断は必須です。
- Q歯周組織再生療法とはどのような治療ですか?
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A
▲日本歯周病学会歯周病専門医の武内院長が診断から治療まで対応
歯周病の進行に伴い、歯を支えている骨に凹凸が生じます。古くは骨の高い箇所を骨の低い場所に合わせて切除し、全体を平坦化してポケットを安定化させるという治療が一般的でした。再生療法はその逆で、骨の高い箇所に合わせて凹部分を盛り上げ、全体を平坦化することでポケットを浅くすることをめざします。治療の目的は歯周ポケットを浅くすることでセルフケアをしやすくするための環境づくりであり、それによって抜歯を回避し、歯周病の進行を食い止めることを図ります。小さな骨の欠損であれば細胞を活性化させて自己修復を促すための製剤を使用し、大きな骨の欠損であればその製剤や人工骨などを使用します。
- Qクリニックでの歯周組織再生療法の特徴を教えてください。
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A
▲マイクロスコープで隅々まで口腔内を診ていく
基本的には、歯茎をできるだけ小さく切開する術式を用いることで侵襲が少なく、手術時間も短くすることが図れます。さらに速やかに血流が回復し、傷の治りが早かったり、術後の痛みも少なかったりすることが期待できます。しかし、歯根表面の汚れを取り残してしまうと歯周組織の再生が困難になってしまうので、必ず顕微鏡を使用した拡大視野で治療を行う必要があります。また、患部を小さく切開するためにマイクロブレードなどのメスを使用し、細かく縫合するために極力細い糸を使用しています。いずれも知識と技術、そして経験を伴う歯周病専門の医師だからこそ行える治療と言えるでしょう。
- Q歯周組織再生療法を受ける方への注意事項を教えてください。
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A
▲歯科衛生士がメンテナンスを行い、患者に合わせたケアを提案
術前に歯茎の炎症を抑えられると治りをよくすることにつながるので、適切なブラッシング技術を身につけておくことや禁煙などが重要です。1~2週間後の抜糸までは歯ブラシや物を噛むなどの物理的な刺激を与えないことが肝心です。また抜糸後のブラッシングは歯茎に触らぬよう、見えている部分のみを超軟毛のブラシで磨いてください。術前・術後の患者さんの行動が治癒に大きく影響するので、しっかり守っていただきたいですね。治療後は、日常のメンテナンスとクリニックでのメンテナンスは欠かせないので、定期的な受診をお勧めします。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯周組織再生療法/11万円~