吉良 文孝 理事長の独自取材記事
さいたま胃腸内視鏡と肝臓のクリニック 和光市駅前院
(和光市/和光市駅)
最終更新日:2025/09/22
和光市駅南口そばの医療ビルで診療を行う「さいたま胃腸内視鏡と肝臓のクリニック 和光市駅前院」。東長崎駅すぐの「東長崎駅前内科クリニック」の分院である同院は、かかりつけとして内科一般に対応しつつ、胃と大腸の内視鏡検査や消化器疾患の診療、糖尿病をはじめとした生活習慣病の治療に注力している。消化器・内視鏡・肝臓を専門とする吉良文孝(きら・ふみたか)理事長は、これまで培ってきた知識と経験を生かし、一般内科はもちろん内視鏡内科、消化器の診療に対応。そんな吉良理事長を筆頭に、同院では専門の異なる医師が連携し高いレベルの医療の提供をめざしている。同院の特徴や診療への思いについて、吉良理事長に話を聞いた。
(取材日2025年8月7日)
消化器内科疾患を中心に内科全般も診療
こちらのコンセプトについて教えてください。

当院は、胃と大腸の内視鏡検査や肝臓疾患などを含めた消化器内科疾患の診療をメインに、生活習慣病などの内科全般も診療する内科クリニックです。豊島区の東長崎駅には当法人の「東長崎駅前内科クリニック」があるのですが、和光市や志木市、朝霞市など埼玉県からも患者さんが多く来られていて、そこだけでは十分対応できなくなった背景もあり、2023年に新たに分院として開院しました。当院の診療方針は「おなかの悩みを解消して、人生を生き生きと過ごせるようにサポートしたい」です。和光市近隣をはじめとする方々がおなかの不調や不安を払拭して穏やかな生活を送っていただけるよう、先進の医療の提供に努めています。
内装や設備などのこだわりを教えてください。
3階が受付と外来スペース、4階が内視鏡専用フロアとなっており、広いスペースを最大限に生かした造りになっています。外来診療室は3室、内視鏡検査室は2室、下剤を飲んだりする前処置室が4室、内視鏡検査後に休憩するカーテンで仕切れるベッドが8つあります。新型コロナウイルス感染症流行で受診離れが加速したことで、今後胃がんや大腸がんなどの消化管悪性腫瘍だけでなく、沈黙の臓器といわれる肝臓や膵臓などのがんの増加が懸念されます。早期発見・早期治療のために、患者さんが快適に受診できる充実した医療設備や医療環境を整えることが重要です。当院では先進の胃・大腸内視鏡システム、先端の超音波検査装置などをそろえています。また、これらをしっかり使いこなせる内視鏡を専門とする医師や肝臓を専門とする医師が常駐し、さらに超音波検査を専門とするスタッフもおり、お互いに連携を取りながら検査にあたっています。
診療面ではどんな特徴がありますか?

消化器疾患だけでなく、一般的な内科疾患や生活習慣病など内科全般をしっかり診ていく体制を整えています。2025年4月には内分泌を専門とする先生が仲間に加わり、糖尿病や甲状腺をより専門的に診られるようになりました。また、一般的にクリニックでは1人の医師が診療にあたっていることが多いですが、それですとその医師の知識や技量によって医療レベルが決まってしまいますし、客観的な視点も抜けやすくなります。そのため、当院では1人の医師だけではなく、複数の医師で外来診療や内視鏡検査を行うようにしてきました。互いに診療のフィードバックを行い、情報を確認したり新しい知見を取り入れたりして、より高いレベルの医療をめざしていきたいですね。
苦痛に配慮した内視鏡検査と、専門的な糖尿病治療を
こちらで行っている内視鏡検査について教えてください。

胃の内視鏡検査は、基本的に細い経鼻用のファイバーを使用するため嘔吐反射の少ない検査が受けられます。検査に対してつらい経験を持っている方で不安が強い場合は鎮静薬を使用しての検査も可能です。検査中は適宜お声がけしたり、呼吸法を工夫してもらったりするなど、安心して検査を受けられる環境づくりも大事ですね。大腸がんは、新型コロナウイルス感染症での健診離れの影響もあり、今後も増加していくことが予想されます。大腸がんの多くはポリープが大きくなってできるものですから、病変が小さいうちに切除する必要があります。当院の大腸内視鏡検査では、痛みに配慮した「軸保持短縮法」や、痩せ型の女性や手術後の方に適した水を満たして挿入する「浸水法」を採用しています。
何か異常が見つかった場合はどのようにするのですか?
ピロリ菌陽性の場合は除菌療法の相談をします。ポリープを発見した場合にはよく観察を行い、切除が可能と判断できればその場で切除するのが一般的です。ポリープが良性か悪性かわかるのに約1週間かかりますが、その日のうちにわかる範囲で説明するなど、細かな配慮も大切にしていきたいですね。また、最近は内視鏡検査で異常がないのにもかかわらず胃がもたれる、食欲がない、下痢をするなどの症状が増えています。これらは、機能性消化管疾患といわれる病気かもしれません。こうした患者さんを診療する際は、まず生活スタイルや普段から感じているストレスがないかなどしっかりお話をお聞きして、食事や運動のアドバイスや症状に即した漢方も含めた服薬治療を行うことが重要と考えます。病気と付き合っていくことで、徐々に体質を変えることをめざす考え方が大切だと思います。
糖尿病については、どのような治療を行っていますか?

当院には、糖尿病を専門に地域の基幹病院で長年診療してきた医師がおりますので、適切な診断や幅広い治療のご提案が可能です。糖尿病の方の多くは食生活や運動の頻度といった生活習慣が原因にあるのですが、それをいきなり変えるのはとても難しいことです。そのため、一人ひとりの働き方や食事の頻度などを把握した上で、管理栄養士も関わりながら、その方にとって無理のない治療計画を一緒に考えています。その他、当院では採血せずとも上腕部に取りつけた機器で血糖値がモニタリングできるシステムも導入しています。今は使える薬の幅も広がっていますので、これまで一般内科で治療を受けてきたという方はぜひ糖尿病を専門とする医師にご相談ください。
ここに来れば安心と思ってもらえるクリニックに
これまで数多くの患者さんを診てこられたと思いますが、常に診療で心がけていることは何ですか?

患者さんの目線でわかりやすい説明と話しやすい環境をつくることです。初めて受診された方は緊張されていて症状をうまく伝えられないこともありますが、顔色やしぐさを見てどんなことに不安や悩みを感じているか探るようにしてきました。診察しながら簡単な質問をしますと「そういえばこんなことが」と返ってくることもありますので、双方向のコミュニケーションが大切だと思います。また、検査を受ける患者さんは、何をされるかわからないという不安から痛みを感じることも多いので、次に何をするか、今何をしているかを丁寧に伝えるようにしています。それらがわかると体の緊張もほぐれて内視鏡も挿入しやすくなり痛みの軽減にもつながるのではないでしょうか。外来診療では、患者さんが抱えている問題点をよく話し合って迅速に解決できるよう努めています。
受診負担を軽減するためにもさまざまな取り組みを行っていらっしゃるとか。
和光市駅の南口から徒歩1分圏内という利便性の高い立地にある当院には、普段は忙しくてなかなか受診できないという方も多く来ていただいています。待ち時間をできるだけ短縮し、効率良く診療できるように、診察や内視鏡検査、超音波検査などの予約を取れるネット受付システムに加え、自宅や院内でご自身のスマートフォンから入力できるウェブ問診のシステムも導入しています。状態が安定している方には、長期の処方も行っています。クリニックならではの気軽さで、専門性の高い医療にアクセスしていただける場であり続けるために、今後も工夫を重ねていければと思っています。現時点では、消化器疾患や内科の他にも循環器内科など診療の幅を広げていければと構想中です。
最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

当院では精度にこだわった内視鏡・超音波検査はもちろん、高血圧や糖尿病など一般的な内科疾患にも対応しています。特に最近は、糖尿病や脂肪肝の患者さんが増えていて注意が必要です。どちらも生活習慣が原因にあるため合併している方が多いんです。特に糖尿病は将来的にさまざまな合併症やがん、動脈硬化、心筋梗塞などのリスクを高めるため、早期に治療を始めましょう。検査や治療について不安や心配がございましたら、私やスタッフに気兼ねなく相談してください。ここに来れば大丈夫だと地域の皆さんに思っていただけるクリニックをめざしていきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック/1万8700円~

