頼れる小児科のかかりつけ医
耳鼻科等の使い分けはどうするべき?
アクアキッズクリニック
(江戸川区/小岩駅)
最終更新日:2025/05/15


- 保険診療
子育てをするにあたって、持っておきたいのが小児科のかかりつけ医だ。ただ、中耳炎やアトピー性皮膚炎などのトラブルがあった際、耳鼻咽喉科や皮膚科を受診したほうがいいのか、いつもの小児科に相談したほうがいいのか、悩む人もいると思う。「アクアキッズクリニック」の高木虎太郎院長は、「子どもの専門家である小児科を受診していただくことで、年齢やその子に合わせた治療や薬の処方ができます。まずは、かかりつけの小児科にご相談いただきたいですね」と語る。また、「こんなこと相談していいのだろうか?」と迷う保護者に対しては、「いつでも相談してほしい」と優しく語る。小児科と他の診療科目を使い分ける必要性や、小児科を受診すべきタイミングについて日本小児科学会小児科専門医である高木院長に教えてもらった。
(取材日2025年4月30日)
目次
小児科は子どもの総合診療を行う所。薬の副作用や将来的なリスクなど子どもの成長を見据えて治療方法を選択
- Qこちらではどのような診療に対応していますか?
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A
▲子どもたちの成長・発育を全力でサポートしている
小児科とアレルギー科、予防接種、乳幼児健診など、子どもの健康や成長に関して幅広く診療しています。当院に在籍する4人の医師は、小児科の中でも血液疾患や小児がん、内分泌など異なった専門分野を持っているため、それぞれの専門性の高さを生かした診療を行っているのが特徴です。一般外来での診療の他、さまざまな事情で来院が難しいという場合にはオンライン診療にも対応しています。また、子育て中は子どもの発達や離乳食などで悩まれる方も多いので、看護師が育児に関するお話を聞いてアドバイスを行う「WAKKA育児相談室」や、管理栄養士による「栄養相談室」を通して、子どものいるご家族を心理的にもサポートしています。
- Q小児科と耳鼻咽喉科や皮膚科の使い分け方を教えてください。
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A
▲育児相談をはじめ、幅広い診療を提供している同院
耳鼻咽喉科や皮膚科はその分野の専門家なのに対し、小児科は子どもの全身を総合的に診療します。今ある症状だけでなく、選んだ治療法や薬がその子の将来的な成長にどのような影響を及ぼすかまで考えながら、診療にあたっています。例えば子どもが中耳炎になった場合、耳鼻咽喉科では抗生剤による治療が一般的です。しかし、2歳までに抗生剤の使用歴があると、5歳までにアレルギー疾患の発症リスクが高まることがわかっています。こうしたリスクや影響については、他の診療科では周知されていない場合も。そのため、まずは小児科にご相談いただき、より専門的な治療が必要な場合には耳鼻咽喉科や皮膚科をご紹介する、という流れが望ましいです。
- Q小児科のかかりつけ医を持つメリットについて教えてください。
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A
▲医師・看護師・管理栄養士が連携し、地域の子どもの健康を支える
やはり一番は、家族の次にお子さんの体や特性について理解し、見守ってくれる存在がいる安心感ではないでしょうか。かかりつけ医として長期的に診ていくからこそ、お子さんの小さな変化に気づいたり、その子に合った薬を処方したりという対応が可能になります。当院では、兄弟がいらした際に他のお子さんの様子も聞き、ワクチンの打ち忘れがないかを確認するなど、ご家族全体を診ていくという意識を大切にしています。近年は発達障害が疑われるお子さんも増えてきている中で、発達や精神面も含めて成長を見守り、その子が笑顔で過ごすために必要なことをご家族と一緒に考えていけるのは、小児科の一つの強みだと思っています。
- Qお子さんへの接し方など、診療で心がけていることはありますか?
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A
▲水族館をイメージしたという明るい雰囲気の待合室
診療中は、まだ言葉がわからないお子さんでもお顔を見て話しかけるようにしていますし、3歳くらいのお子さんであれば「お兄ちゃん・お姉ちゃんになったね! 頑張ってえらい!」と声をかけるなど、年齢や発達に合わせてコミュニケーションの方法を工夫しています。ご家族に対しては、治療の選択肢で迷われているなら、「自分の子どもだったらどうするか?」という視点もお伝えしています。私も含め、当院の医師や看護師の多くは患者さんと同じく子育て中、もしくは子育て経験者ですので、こちらが自分の子どもにしてあげたい治療をお伝えすることで一つの判断基準になりますし、ご家族の安心感にもつなげたいと考えています。
- Q小児科に相談すべきか、タイミングを迷う方も多いと思います。
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A
▲些細な悩みでも小児科を頼ってほしいと話す高木院長
お母さん・お父さんがお子さんの様子を見て、「いつもと違うな」と感じたら一度ご相談ください。ご家族の違和感は当たるもので、たとえ目に見える症状がなくとも、実は不調や病気が隠れていたというのは珍しくありません。他の病気での受診がきっかけで、お子さんの低身長に医師が気づくといったケースもあります。受診に迷っているご家族にお伝えしたいのは、小児科で相談してはいけないことなんてないということ。医師に言いづらいという場合には、診療の前後に看護師にお話しいただいても結構ですし、当院では看護師による育児相談室や管理栄養士による栄養相談室も行っていますので、そうした機会でお話しいただければと思います。