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高橋 青子 院長の独自取材記事

あさひレディスクリニック

(千代田区/秋葉原駅)

最終更新日:2023/05/02

高橋青子院長 あさひレディスクリニック main

今まで培った不妊治療の経験を生かし、一人ひとりに合わせた方法を柔軟に提案したいと開業を決意した「あさひレディスクリニック」の高橋青子(たかはし・せいこ)院長。東京大学医学部附属病院や虎の門病院、国立国際医療研究センター病院の産婦人科に勤め、都内の不妊治療を専門とするクリニックでも研鑽を積んだドクターだ。秋葉原駅すぐ近くに開業する同院では、一般不妊治療から、体外受精、顕微授精といった高度生殖医療を提供する。「治療を行う上で患者さんの考えが一番大切」と語る高橋院長。治療に対するこだわりや開業に至った経緯、クリニック名の「あさひ」に込めた想いなどを聞かせてもらった。

(取材日2023年2月2日)

一般不妊治療から体外受精、顕微授精まで広く対応

2023年4月に開業だそうですが、クリニックの特徴を教えてください。

高橋青子院長 あさひレディスクリニック1

まずは秋葉原駅から近く通いやすいことです。今は働く女性が多いですから、開業する上で忙しい方でも通院に便利な場所というのは最優先でした。もう一つは、卵巣刺激法を低刺激から高刺激まで使い分けられることです。卵巣刺激法とは、不妊治療の中でも体外受精、顕微授精の際、採卵を行うために必要な治療の一つです。私は、以前高刺激法での治療を行う大学病院やクリニックに勤務した後、低刺激法がメイン行われるクリニックも勤務していました。その経験から、患者さんに合わせて低刺激法、高刺激法、どちらも対応できるというのが大きな強みです。

患者さんに合わせた不妊治療が行えるのですね。

そうですね。今までの経験を生かして、患者さんに寄り添う不妊治療を行いたいです。院内には培養室をはじめ、先進の設備をそろえて体外受精、顕微授精などの高度生殖医療を行える体制を整えています。また、不妊治療をこれから始められるという方は、いきなり体外受精だとイメージがつかないと思いますので、タイミング法や人工授精といった一般不妊治療にも対応します。初診でしっかりとお話を聞かせていただき、ご希望に沿った治療を進めていきたいと考えています。

先生が不妊治療を行う上で大切にしていることは?

高橋青子院長 あさひレディスクリニック2

患者さんの考えが一番大切です。この方はどういうお考えを持っていて、家族は何人ほしいかなどを初診でしっかりお聞きして、どのような治療がいいのか一緒に考えていきます。どうしても目の前の妊娠が大事かもしれませんが、皆さんそれぞれ描く理想や計画があると思いますので、聞かせていただきたいですね。例えば38歳で妊娠して、妊娠期間と授乳期間を空けると次の妊娠は2年後の40歳になります。38歳で不妊治療中だけど、子どもは2人希望という方にも、凍結保存などを含めて希望に寄り添えるプランを一緒に考えていきたいんです。

経験と技術を還元。患者に寄り添うクリニックをめざす

先生は多くの不妊治療の症例を経験してきたそうですが、これまでのご経歴を教えてください。

高橋青子院長 あさひレディスクリニック3

中国東南大学医学部で学び、日本の東京医科歯科大学大学院に進みました。その後、アメリカの大学で女性のホルモンと妊娠の関係についての研究に従事しました。その成果は国内や国際専門雑誌などで発表されました。日本に戻って医師免許を取得し、産婦人科の医師として東京大学医学部附属病院や虎の門病院、国立国際医療研究センター病院に勤務しました。東京大学医学部附属病院にいた頃、上司が顕微授精している姿がとても格好良く感銘を受けたことが、不妊治療の分野に興味を持つようになったきっかけです。その後は、先ほども少しお話ししました不妊治療専門のクリニックでたくさんの症例を経験しました。昨年も研究成果の発表をさせていただきました。

開業しようと思ったきっかけは何かありましたか?

前の勤務先に赤ちゃんを抱っこしながら毎月通う40代の女性がいて、その方は男性不妊が原因だったので妊娠は難しく、それを早く知って治療計画を立てていれば、もう一人妊娠していたかもしれないのに、と今でもその光景が忘れられません。その女性がきっかけで、初診時に患者さんのお話をしっかり聞いて、寄り添いながら一人ひとりに合ったプランを立てる重要性を感じました。また、卵巣刺激法の低刺激法、高刺激法、それぞれをメインで行う不妊治療専門クリニックに勤務する中で、どちらかに限定するのではなく、患者さんに合わせて治療方法を選択できるようなクリニックをつくりたいと思ったことが開業の理由です。不妊治療は皆さん同じ方法が適しているわけではありません。患者さんに合わせて一番いい不妊治療の方法をご提案できる、そんな寄り添えるクリニックでありたいと思っています。

クリニック名の「あさひ」にはどのような想いが込められていますか?

高橋青子院長 あさひレディスクリニック4

「あさひ」という言葉には、元気、希望というイメージがあり、患者さんに寄り添いながら、一緒に不妊治療を乗り越えていこう、という意味を込めています。実は私は来日の初日に上海虹橋空港で出会った日本人のおばあちゃんが旭川に住んでいて、あの日以来、たいへんお世話になりました。彼女は私にとってもう一人のお母さんのような存在です。特に留学生時代に、自分が苦しい時に必ず誰かに助けられ、乗り越えてきました。恩師を含むたくさんの友人、同僚のおかげで、ここまで来られました。心から感謝します。お世話になった方々には直接に恩返すことはできませんが、今まで培ってきた専門的な知識や技術を生かして、こういう形で不妊の方々に還元したいです。皆さまがわが子を胸に抱けるよう、「あさひ」のように、温かく全力サポートしたいと思っています。このような思いで、「あさひ」という名をつけさせていただきました。

助産師だった母の影響で産婦人科の医師に

先生はなぜ産婦人科の医師を志したのですか?

高橋青子院長 あさひレディスクリニック5

不妊治療を学び始めたのは大学病院時代の上司の影響ですが、産婦人科の医師になろうと思ったのは助産師だった母がきっかけです。確か小学生になる前くらいの頃だったと思いますが、通り道で産気づいてしまった人がいて、母が赤ちゃんを取り上げたことがあるんです。たまたま通りがかったところで、母が赤ちゃんを取り上げた姿はとても印象に残っています。取り上げた赤ちゃんを入れた桶も鮮明に覚えていますね。それが大きな契機となったと思います。また、家族の中で、医療関係者も多く、自然のまま、医師をめざしました。

現在開業準備でお忙しいとは思いますが、先生のリフレッシュ方法は?

自転車が好きで、通勤で片道1時間ほど乗っていたこともあります。ロードバイクと普通自転車の間のような自転車に乗っていて、都内はほとんど回っています。長い時で1日60キロくらい走ったこともあるんですよ。体を動かすのは好きなのですが、スポーツはあまりうまくないので、自転車にたくさん乗っています。ほかにはお花を習っていて、院内もお花を飾って温かな雰囲気にしたいと思っています。バイオリンもやっているのですが、こちらはなかなか時間が取れていませんね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

高橋青子院長 あさひレディスクリニック6

不妊治療は働きながらの通院ですと大変なことも多いと理解しています。できる限りその負担を減らしたいと思い、駅の近くに開業しました。十数年以上にわたり、不妊治療に関わって得た経験と技術でサポートしていきますので、一緒に頑張っていきましょう。当院では不妊治療においては、成熟卵が取れることが重要と考えています。そのために患者さんそれぞれに適した治療方法の提案に努めます。また、不妊治療の保険適用が始まり、当院も保険診療を基本で行っていきます。保険適用になったことで、若い方も通いやすくなってきているのではないでしょうか。早いうちから治療を始めると選択肢がより広がると思いますので、何か不安があるときは年齢にかかわらずご相談くださいね。

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