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笹本 修一 理事長、笹本 牧子 院長の独自取材記事

ささもとクリニック

(大田区/梅屋敷駅)

最終更新日:2019/08/28

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合併症を起こしやすく、いったん罹患してしまうとほとんどの場合治らないといわれる糖尿病だが、「糖尿病の患者さんが、できるだけ薬に頼らず良い状態を維持できるようサポートしていきたい」と語るのは「ささもとクリニック」の笹本牧子院長。人情味あふれる昔ながらの商店街の一角で、糖尿病内科を中心とする生活習慣病の早期発見に取り組んで早10年。もともと心理カウンセラーをめざしていたというだけあって、患者の話に真摯に耳を傾ける診療スタイルに信頼を寄せる患者は多い。「病気にならないようにという予防の観点と、病気になってしまった場合でもできるだけ早期発見するということを大切にしています」とほほ笑む夫の笹本修一理事長とともに、早期発見のための取り組みや患者への思いなどじっくり聞いた。
(取材日2019年3月2日)

気軽に通える糖尿病内科専門のクリニック

まずはクリニックの特徴について教えてください。

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【牧子院長】糖尿病内科を専門としていることですね。60~70歳くらいの患者さんを中心に、最近は働き盛りの30~40代の患者さんや、妊娠糖尿病の妊婦さんが精密検査を受けに来られるケースも増えてきています。8年ほど前から呼吸器科を専門とする主人が常勤で入ってくれるようになったので、糖尿病の方に多くみられる睡眠時無呼吸症候群の患者さんも当院で診られるようになりました。また、喫煙者は糖尿病になりやすいといわれ、糖尿病の合併症のリスクが高まることもわかってきていますが、主人に禁煙の外来を担当してもらえるようになったことで、より効率的に糖尿病の治療ができるようになりました。私は糖尿病、風邪などで来られた患者さんは主人と、2人で対応できるので、診療がとてもスムーズになったと患者さんにも好評です。

修一先生は長年、大学病院の呼吸器外科でご活躍されていたそうですね。

【修一理事長】大学病院では呼吸器外科で主にがん患者さんの手術に携わっており、こうなる前のもっと早い段階で医師としてできることはないかという思いが常にありました。治療することも大切だけれど、患者さんの負担を考えると、予防することはもっと大切です。今、私がめざしているのは、予防のためにタバコをやめていただいたり、生活習慣を改善していただき、病気を未然に防ぐこと。それから、がんは5年以内に再発しなければ治癒したということで定期検診もなくなりますが、実際には5年以上たってから再発する患者さんも少なくありません。そのような患者さんを大学病院と連携しながらフォローアップしていくのも、このようなクリニックの使命ではないかと感じています。

患者さんと接する時にどのようなことを心がけていますか?

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【修一理事長】生活習慣病の場合、定期的に通うべきところを何らかの理由で期間があいてしまったり、他院で診てもらっていたのが途中で挫折してしまったという患者さんも少なくありません。でも、どのような場合でも、決して患者さんを問い詰めたり怒ったりするようなことはしません。「来てくれて良かった」と、医師としての思いを伝えるようにしています。
【牧子院長】糖尿病の患者さんは血糖値だけ見るのではなく、なぜ血糖値が悪くなったのか、患者さんの生活背景まで伺って根本的な問題を解決する必要があります。仕事や人間関係の悩みや家庭の問題などのストレスから過食気味になってしまう方も少なくないため、「どうしてこうなったのか一緒に考えてみましょう」「何か困っていることはありませんか?」と、患者さんの気持ちに寄り添いながら、患者さんが「先生、実はね……」と、話しやすくなるような声かけを心がけています。

糖尿病をはじめとする生活習慣病は早期発見が要

病気の早期発見のために、どのような検査ができるのでしょうか?

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【修一理事長】心電図や胸部レントゲンの他、睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング検査を行っています。また、4月からは動脈の硬さを調べる検査機器も導入して、動脈硬化の早期発見にも力を入れていく予定です。
【牧子院長】糖尿病については、尿検査、血糖値、HbA1C(ヘモグロビンA1C)の検査が可能です。HbA1Cは外注すると検査結果が出るまでに1週間くらいかかるのですが、当院は15分くらいで結果がわかります。また、糖尿病は神経障害も起こりやすいことから、神経伝導速度検査にも対応しています。糖尿病は自覚症状のないまま重症化してしまうことも多く、足先のしびれ感や冷感など、比較的初期の段階で神経障害を発見できれば症状を抑えることも可能です。最近は骨粗しょう症も糖尿病の合併症の一つだといわれるようになってきていることから、骨粗しょう症のスクリーニング検査も始めました。

最近、「隠れ糖尿病」という言葉をよく聞きます。

【牧子院長】欧米人に比べて、日本人は体質的にインスリンの分泌量が少な目で、それほど太っていなくても糖尿病になりやすい傾向があります。また、定期健診で検査を受ける場合は食事を抜いていくことが多いと思いますが、糖尿病の初期の段階では空腹時の血糖値はあまり高くなく、むしろ正常値を示すことも少なくありません。このようにせっかく検査を受けても見落とされてしまう糖尿病を「隠れ糖尿病」といいます。「喉が渇く」「体がだるい」といった自覚症状はほとんどないため、初期の糖尿病を見つけるためには、食後1~2時間くらいの血糖値を測った上で、血液中にあるヘモグロビンA1cの検査をする必要があります。当院では糖尿病かどうかその日のうちに結果のわかる検査機を導入しておりますので、お気軽にご相談ください。

印象に残っている患者さんとのエピソードを教えてください。

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【牧子院長】実は開院したばかりの頃は患者さんも1日に1人、2人という状態で、とにかく来てくださった一人ひとりの患者さんを大事に診ようと思いながら毎日頑張っていました。次第に患者さんがご自分の家族や友人を紹介してくださるようになり、今では遠方からも患者さんが訪れてくださるほどになり、ありがたい気持ちでいっぱいです。一人ひとりの患者さんが忘れられない存在ですが、「ここへ来て良かった」「先生のおかげでよくなったよ」と言っていただけた時は、思い切って開院して本当に良かったなと思いますね。患者さんの喜びの声は、私にとっての原動力です。

モチベーションを維持できるよう、患者をサポート

休暇の楽しみやリフレッシュ法を教えてください。

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【牧子院長】私たちは通勤も一緒なので、いつでもどこでも2人でカンファレンスしているため、子どもが小さい時は「2人だけで話してないで、私の話も聞いて!」と怒られたこともあります。そんなわけで、年に1~2回、日常から抜け出すという意味で海外旅行に行くのが一番のリフレッシュになっていますね。患者さんにもお話ししているのですが、人間、誰だって時には思いっきり楽しむことも大切です。糖尿病は生涯付き合っていく病気。患者さんが息切れしないよう、サポートしていきたいですね。
【修一理事長】下手の横好きですが写真を撮るのが好きなので、記録係として家族みんなで冬はスキー、夏は沖縄に行くのを楽しみに日々頑張っています(笑)。

今後の展望についてお聞かせください。

【牧子院長】最近は糖尿病の患者さんが増えてきたため、専門のスタッフを増やして栄養指導やインスリン指導をやってもらっています。また、私たち自身が体の調子を整えるため昼休みにピラティスを習い始めたので、今年中に椅子に座ったままできる簡単なピラティスなどを患者さんに教えてさしあげることができたらと思っています。また、糖尿病の患者さん同士で参加できるウォーキングラリーのようなイベントにも、患者さんと一緒に参加してみたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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【修一理事長・牧子院長】当院では最初から薬に頼るのではなく、まずは食事療法と運動療法を指導することから始めます。特に30代、40代で薬に頼るのが当たり前になってしまうと、その先の長い人生で見るとトータルで飲む薬の量は大変なことになってしまいます。薬を出しておしまいとすれば医者も楽ですが、患者さんの幸せを考えたら、薬は少ないに越したことはありません。一緒に頑張りましょう。また、女性の場合、家庭に入ってしまうと健診から遠ざかってしまうケースが多いのが残念だと感じます。子育てや介護で忙しい人ほど、せめて年に一度は健診を受けて自分の体と向き合ってほしいですね。悪くなってからではなく、ぜひ元気なうちに足をお運びください。

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