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徳安 公之 院長の独自取材記事

とくやすクリニック

(大田区/梅屋敷駅)

最終更新日:2026/10/28

徳安公之院長 とくやすクリニック main

梅屋敷駅の出口から梅屋敷通りを3分ほど進むと、右手のビル3階に「とくやすクリニック」が見えてくる。内科、外科、皮膚科、肛門外科、消化器内科、胃腸内科と幅広く診療し、0歳から100歳までの患者を迎えるというクリニックだ。多くの患者が来院する同院を訪れると、診療の合間を縫って徳安公之院長が迎えてくれた。「とりあえず来れば何とかなる、医療の入り口のようなクリニックでありたいのです」と語る徳安院長。そのために患者の声に真摯に耳を傾け、信頼関係を築き、何でも相談しやすい環境づくりも行ってきた。1999年の開業から30年を前に、これまでの診療のこと、今後への想いなどを聞かせてもらった。

(取材日2026年7月28日)

受診先に悩む症状も気軽にかかれる「病気相談所」に

1999年の開業から長年この地で診療され、大事にしてきたのはどのようなことでしょうか。

徳安公之院長 とくやすクリニック1

大学病院と総合病院で計20年を過ごし、地域密着のクリニックとして皆さんに向き合いたいとの思いから当院を開業しました。その思いを軸に、体のことで何でも相談できる「病気相談所」をめざして診療を行ってきました。この症状は何科にかかったらいいのか、いつもとは違う変化をどこに聞いたらいいのかわからないという方は多く、そのような広い相談を受け取るのが開業医の役目だと思っています。話をお聞きして整理し、当院で診られる部分は当院で診療を行い、専門の医師の診断が必要なときは近隣の病院を紹介するなどの道筋を立てています。地域における医療の窓口の役目も担っているのです。また、患者さんご自身の不調の相談にとどまらず、ご家族のこと、例えば、在宅介護に関わる悩みなどの相談に乗ることも多いですね。

ホームドクターとして地域の相談役を担っているのですね。

私はよく「他に困っていることはありませんか?」とお聞きしています。すると皆さん「他に何かあったかな」とお考えになって「このような質問してもいいのかな」「実はこういうことも困っていて」となかなか相談できなかったこともお話しされるのです。ですが、単に「相談所として役立ててください」と言っても、相談しやすい関係ができていないと話しにくいもの。日頃から患者さんと同じ目線で考えそれぞれの年齢、生活環境などを考慮しながら、あそこに行けば相談に乗ってくれると思っていただける関係を築くことも大事です。そういう環境を地道にこつこつと築いてこれたと思っています。今後もそのモットーは変わらず、この地域の健康を体だけはなく心の面からも支えていきたいですね。

現在、どのような患者さんを迎えていらっしゃいますか?

徳安公之院長 とくやすクリニック2

0歳から100歳まで幅広く、親子三代で通われるご家族も少なくありません。私はなるべく、患者さんがどういう環境の中で症状が出ているのかをお聞きしています。例えば、夏風邪に対して薬の処方で終わらせるのは簡単ですが、寝る時のクーラーは何度設定か、扇風機は使っているのかなども聞き、風邪を引きやすい環境になっていないか確認して改善方法を提案しています。時間はかかるかもしれませんが、使命としている部分です。そのような診察スタイルですから、待ち時間が長くなってしまうことも。ただ、ご自身の番になった時にしっかりと診察をして、待ち時間があったとしても満足していただけるような診療を心がけています。それは「他に困っていることはありませんか?」という声かけをする理由の一つでもあります。

幅広い診療科に加え、安全に配慮した内視鏡検査も提供

ホームドクターとして内科、外科、皮膚科など広く診ていらっしゃいますね。

徳安公之院長 とくやすクリニック3

はい。私が経験を積んだ当時の医局は今ほど細分化されておらず、一般外科としてさまざまな病気の診療に携わることが当たり前でした。診療科同士の垣根が低く、医師それぞれの守備範囲が広かったのです。私も、消化器外科が専門でありながら、乳がんなど婦人科の手術、腎臓がんなど泌尿器科の手術も手がけていました。そうした経験を生かして、幅広く診療させていただいています。第一線で数多くの手術を手がけてきた経験から、手術が必要となった患者さんに「どういった手術で、術後どのような状態になるか」といった具体的な助言を行うこともできます。また、外来でできるケガや腫瘍切除などにも対応しています。実際、ちょっとした皮膚のトラブルで悩まれている方が多いと感じ、簡単な皮膚疾患を身近に相談できる場として皮膚科も診療科に掲げているのです。

外来の休憩時間は、検査や訪問診療をされているそうですね。

当院では上部・下部内視鏡、いわゆる胃カメラと大腸カメラの検査を多く行っています。時間がかかる大腸内視鏡検査、手術は、お昼休みの時間帯などを活用して実施しています。また、医療と介護のはざまで苦しんでいらっしゃる地域の高齢者を少しでもお助けできればと、必要に応じて往診も行っています。この分野に関しては専門の機関とも連携しながら、お困りの方を社会のシステムにつなげていくよう手助けをしています。私一人の力ではどうしても限界がありますので、現在は週1回、血液内科を専門とする郡司匡弘先生にも診療に入っていただいています。新しい医療知識を持つ先生が連携してくださることで、より質の高い医療を皆さんにご提供できていると感じています。

内視鏡検査について詳しく教えてください。

徳安公之院長 とくやすクリニック4

消化器の病変を早期に発見できる検査で、当院では、上部内視鏡検査では挿入部が細い経鼻内視鏡カメラで行っています。口からカメラを入れる経口内視鏡に対して、経鼻内視鏡は鼻からカメラを入れるので、吐き気や苦しさが軽減されるという特徴があります。また、上部・下部内視鏡いずれの検査においても、ご希望がない限り基本的には痛みを取るための鎮痛剤は使用しますが、意識をなくすための鎮静剤を使用しません。これは、鎮静剤によるお体への負担や副作用のリスクを最小限に抑え、より安全に配慮された状態で検査を受けていただくためです。鎮静剤は半日程度残り、検査後の休息に時間が必要となりますから、使わないことで生活リズムに組み込みやすいというメリットもあります。

患者の体と心を気にかけ、健康寿命の延伸をめざす

院長が医師を、中でも消化器外科の医師を志されたきっかけは?

徳安公之院長 とくやすクリニック5

高校生の時に進路を考えた際に、「一生やりがいを持てる仕事につきたい」と思って志望しました。自分自身がやりがいを持って続けることで、人のためにもつながると思ったのです。外科を専門としたのは、技術職に近い外科の仕事に興味を持ったのがきっかけで、一般外科でさまざまな病気の診療に関わる中で、自然と消化器外科を専門に選びました。例えば、治療を悩まれていた方を説得し、その後喜ばれる姿を見ることができたら「医師になって良かった」とやりがいを感じると思います。医師になった当初は、「もし、たった一人でも『救われた』と言ってくれる患者さんと出会えたら満足だ」と思っていました。今となっては、数え切れないほど多くの患者さんから感謝のお言葉をいただけるようになり、医師としての喜びに満ちています。そのたびにお役に立てたことがうれしく、それだけで医師になって良かったと思うのです。

スタッフさんもお優しく、皆さんやりがいを持って取り組まれているように感じます。

スタッフへの指導というのは、マニュアル化はできるけれど教育は難しく、私自身が患者さんにどう接するかを見せることが大事になります。会社の社風のようにクリニックの雰囲気はトップに立つ人物によって左右されますから、スタッフの鏡になるような対応を心がけています。開業して30年近くなりますが、これまで患者さんと大きなトラブルになったことはないんですよ。もちろん、スタッフ自身の人柄もありますが、対応が良いと感じていただけたのならうれしいです。

今後の展望についてお聞かせください。

徳安公之院長 とくやすクリニック6

高齢化が進む一方、新しい医療も生まれており、健康寿命を延ばすサポートをしたいと考えています。ご高齢の方が寿命を全うする日まで元気でいられるように、病気だけではなく気持ちの面でも健康的で、かつ生きている喜びを感じられる生活を送っていただくことが目標です。若い方に関しては、多くの病気は早期発見によって治療することができたり、治療後の健康維持もしやすくなったりしていますので、健康管理とともに予防について、その方に合った助言をしていきたいです。病診連携も密に行い、当院を窓口として専門的な医療へとつなぐ役目に今後も注力していきたいですね。どこに相談したらいいのかわからない場合も、お気軽にご相談ください。