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島田 昌也 理事長の独自取材記事

島田歯科医院

(大田区/蒲田駅)

最終更新日:2024/11/08

島田昌也理事長 島田歯科医院 main

動物のイラストがほほ笑みかけてくれる楽しげなクリニックに入ると、院内ではサクラやモミジの大きな壁画が迎えてくれる。「島田歯科医院」の島田昌也理事長は100年続く歯科医院の3代目で、ここ蒲田で生まれ育った。長年の経験から「子どもの頃から予防に努めて、成長に合わせて歯並びを整えるよう促し、虫歯のない口腔環境を保つことをめざす」ことを大切にしながら、子どもが来やすい歯科医院づくりと、予防・矯正を中心とした診療に力を注いでいる。小児矯正では早くからマウスピース型装置を用いた矯正を導入するなど、常にアンテナを張り情報収集や勉強に努める島田理事長。エネルギッシュで親しみやすい人柄でもあり、子どもたちからも慕われている様子がうかがえる。小児の口腔環境づくりや矯正について、島田理事長から話を聞いた。

(取材日2024年8月28日)

小児の矯正にマウスピース型装置を導入

こちらのクリニックの診療方針を教えてください。

島田昌也理事長 島田歯科医院1

開業した頃は、地域の皆さんの歯を健康にと一般的な歯科診療をしていましたが、経験を重ねるうちに、どんなに良い治療をしても、いったん虫歯になった箇所は健康な歯に比べたら、悪くなりやすいことに気づいたんです。そこで、そもそも治療に持ち込まずに済むような口内環境をつくり上げていくべきではないだろうか。そんなふうに考えるようになり、現在はお子さんの虫歯予防や噛み合わせの矯正に力を入れています。虫歯治療をしなくて済むのならば痛みを経験せずに通院することになるので、歯科医院は訪れて楽しい場所になるはずだと思うんです。予防や治療だけでなく、子どもたちに行きたいと思ってもらえる場所にするために、外観や院内の雰囲気から対応の仕方まで、できる限り工夫しています。

矯正については新しい方法を導入されているそうですね。

近年、取り外しできる透明のマウスピース型装置を利用した矯正方法が世界的に広まってきています。そのマウスピース型装置の子ども用が発売され、当院でもすぐに導入しました。この新しい装置は、歯をスキャンして歯型を採ってから作製します。そのデータをもとに3D画像で矯正の経過や期間を事前にシミュレーションした上で、マウスピース型装置を作るんです。これまではプレートを使った矯正方法を中心に行っていましたが、現在はこの新しい方法がメインになってきていますね。当院では早くから小児のマウスピース型装置を導入し、たくさんの患者さんに施術してきました。安心してお任せいただければと思います。

マウスピース型装置を用いた矯正の特徴を教えてください。

島田昌也理事長 島田歯科医院2

小さくて使いやすいことや、透明なので目立ちにくい点が挙げられますね。ただし、1日20時間以上の装着が推奨されているんです。となると、子どもの場合、学校でも使わなければいけません。給食の時に外すとお友達に矯正をしていることがわかってしまうので、からかわれてしまわないか大丈夫かなと不安に思っていたのですが、喜んで見せている子も多いようですね。

子どもの口呼吸の予防と改善に力を入れる

こちらで行っている「ハイブリッド矯正」とは、どういったものなのですか。

島田昌也理事長 島田歯科医院3

新しいマウスピース型装置を用いた矯正には、不得意な分野もあります。それは反対咬合、いわゆる受け口です。そこで、反対咬合では別種のマウスピース型装置を用い、その後、新しいマウスピース型装置で顎を広げることを促しながら、歯をきれいに並ぶよう図っていく。そうやって複数の方法を併用するのが「ハイブリッド矯正」です。子どもの矯正の特徴は、成長過程を利用して歯並びを整えるよう導いていくことができるため、多くの場合、歯を抜かずに矯正が望めることですね。また、矯正では「顎を広げる」という表現がよく使われますが、正確には歯が埋まっている歯槽骨(しそうこつ)を広げるよう図るため、顔が大きくなるわけではありません。その点でも、自信を持ちやすくなるのではないかと思います。

最近のお子さんの歯やお口の健康について、気になることがあるそうですね。

お口をぽかんと開けて口呼吸をしているお子さんが多いのが気になりますね。口呼吸はいろいろなデメリットがあるんですよ。勉強やスポーツをして脳がオーバーヒートした時は、口呼吸だとクールダウンしにくく集中力が続かなくなりがちです。また、鼻呼吸だと鼻の中の粘膜がフィルターの役割を担うのですが、口呼吸だと異物がそのまま入ってきやすく病気にもかかりやすくなるといわれます。それから、歯並びにも影響が出ることがあるんですよ。歯並びは口の周りの筋肉と舌の力のバランスで正常に整えられるともいわれるのですが、口呼吸だとそのバランスが崩れやすくなるので、きれいな歯並びになりにくいと考えられます。

口呼吸をしないようにするには、どうしたら良いとお考えですか。

島田昌也理事長 島田歯科医院4

まず、母乳で育てることが大切だと私は思います。噛む筋肉はおっぱいに吸いつくことで鍛えられ、哺乳瓶だとそういう力が十分には鍛えられにくいと考えているためです。離乳食になったら与え方に注意です。スプーンをお口の中まで入れたり、舌の上に食べ物を乗せたりせずに、下唇にスプーンを載せて、お子さん自身が上唇の力で食べ物を口に運ぶようサポートしてあげてください。そうすることによって、お口の周りの筋肉の発達を促します。あとは硬い物をよく噛んで食べる機会をつくることですね。やわらかい物ばかり食べていると、唇やお口の発達につながりにくく、歯並びにも影響が出てくる可能性があると考えられます。手づかみでがしがし噛み切るくらいが良いと思ってください。

幼少期からの予防と矯正で虫歯のない口腔環境をめざす

歯科医院には何歳から通えばいいのでしょうか。

島田昌也理事長 島田歯科医院5

歯が生えた赤ちゃんの頃から定期的に来ていただく、というのが理想ですね。虫歯にならないために、定期的な予防処置を行ってほしいのです。ごく小さい頃には口腔内の環境が早いスパンで悪化する場合もあるので、3ヵ月に1回程度の来院が望ましいですね。小学校に上がれば、異常がなければ半年に1回で大丈夫です。歯並びの矯正は5~6歳からをお勧めしています。永久歯に生え替わる頃には狭い範囲で歯が生えてくるので、歯並びが悪くなりがちなのです。私は、成長に合わせて歯をきれいに並べるよう導いていくのが良いと思っています。子どもの頃から歯並びを整えるよう促していき、虫歯のない口腔環境を保ち続けるのが当院のめざすところです。

クリニックの診療体制について教えてください。

歯科衛生士を担当制にして、一人のお子さんを同じ歯科衛生士が継続してケアしています。そのため、お子さんもだんだんとスタッフと仲良くなって、親しんでいくようです。場合によっては、悩み事などを相談しているお子さんもいらっしゃるみたいですね。われわれとしても、お子さんの成長を見ながら、矯正の過程を見守るのはやりがいがあります。クリニックが子どもにとって通いやすい、好きな場所になってくれるといいですね。

今後の展望を教えてください。

島田昌也理事長 島田歯科医院6

私の夢は、歯列矯正を受けた子どもたちが、世界中で活躍する姿を見ることなのです。先ほどお話ししたように、適切な矯正を行うことで口呼吸の予防につながり、勉強やスポーツの集中力向上が見込めたり、外見の自信などに結びついて前向きな気持ちになったりすることで、世界のさまざまな分野で活躍するようになればうれしいですね。子どもたちの能力や魅力を引き出してあげるためにも従来の施術に固執することなく、新しい技術を積極的に取り入れていきたいですね。小児矯正については、講演やセミナーなどを通して、新しい矯正の手法を広めるための活動にも力を入れていけたらと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マウスピース型装置を用いた矯正/60万円~、ハイブリッド矯正/65万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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