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瀧端 正博 理事長の独自取材記事

今井内科クリニック

(横浜市港南区/下永谷駅)

最終更新日:2025/05/27

瀧端正博理事長 今井内科クリニック  main

横浜市港南区の日限山・丸山台・下永谷エリアで地域住民の健康を支えてきた「今井内科クリニック」は、2024年に瀧端正博理事長率いる医療法人の継承に伴い、若手医師による新しい形へとシフトした。木曜、日曜日も診療、内科全般に幅広く対応するかかりつけ医としてこれまでの患者のニーズに応えると同時に、糖尿病、高血圧、肥満症などに対して専門的な医療を提供。「通っていたクリニックがなくなって一番困るのは患者さん。そうならないよう、少しでも貢献できれば」と話す瀧端理事長。それぞれ専門性を有する医師たちが知識を寄せ合い、質に配慮した標準医療の提供をめざす。中でも瀧端理事長が得意とする糖尿病治療については、医師の経験と充実の設備を駆使した診療を実践。瀧端理事長に、同院の特徴や診療方針などを聞いた。

(取材日2025年3月22日)

複数の医師の知識を集結させて専門的な診療を行う

20年の歴史あるクリニックを継承なさったそうですね。

瀧端正博理事長 今井内科クリニック 1

はい、ご縁があって、当院が後継者を探しているという相談をいただき、1年ほど前にクリニックを継承しました。しばらくは今井先生と一緒に診療を行っていましたが、2024年12月からは診療体制を一新し、当法人の若手医師中心でクリニックを切り盛りしています。長く地域に貢献してくれたクリニックがなくなったら、一番困るのは患者さんです。医療は電気やガスと同じインフラのような存在で、人の命や健康を預っている以上は簡単には絶やしてはいけないものだと考えています。当法人は他にもクリニックを継承・運営している経験がありますから、システムやノウハウは十分にあります。それを生かして地域のお役に立てるなら、という思いでお話を受けさせていただきました。

どのような患者さんが来院しますか?

前体制から若手医師中心に変わりましたが、それでも多くの患者さんが変わらず通い続けてくださっていて、ありがたいです。近隣にお住まいの患者さんもいますし、車で来院する患者さんもいますので駐車場も20台ほどあります。内科全般に幅広く対応していますので、血糖や血圧、コレステロールが気になる方、心臓、肝臓、腎臓疾患、風邪、新型コロナウイルス、インフルエンザなど感染症の方が多くいらっしゃっています。幅広く診療しつつも、当院の強みである糖尿病、高血圧、脂質異常症、痛風、肥満症、甲状腺については専門的な診療を提供できますので、より多くの患者さんをサポートできるよう引き続き注力していきたいと思っています。

専門分野を持つ複数の医師が在籍しているのも強みかと思います。

瀧端正博理事長 今井内科クリニック 2

現在は6人の医師が在籍しており、2025年4月にはさらに日本整形外科学会整形外科専門医の資格を持つ新しい医師が1人加わる予定です。当院の医師は糖尿病、感染症、循環器、整形外科などそれぞれ専門分野を持っており、皆で意見を交わしながら診療にあたっています。専門性の異なる医師同士でお互いの診療を補いながら患者さんを診るスタイルです。得意分野が違う医師が集まって診療しているので、自分の専門外の相談があった時も、仲間の意見を聞いて助け合いながら診療することができます。複数の医師によってより質の高い医療の提供をめざせること、それが当院・当法人の強みの一つだと思います。

経験を駆使し、患者全体を診た糖尿病治療をめざす

先生は日本糖尿病学会糖尿病専門医とのことですが、専門医資格を持つ医師に診てもらうことは重要ですか?

瀧端正博理事長 今井内科クリニック 3

大学院でも糖尿病や高血圧、肥満症の臨床研究を行ってきた経歴があります。糖尿病に限らずすべての疾患において、専門の医師がいるなら専門の医師にかかるのが良いと思います。糖尿病は昔と違って薬の種類が増え治療も多様化していますから、どの患者さんにどんな薬を処方するか、医師の知識や経験が問われることも多くなっていると感じます。どんな合併症があるかによって処方する薬が変わってもきます。血糖値だけ下げれば良いのではなく、腎臓や心臓の病気、肥満症といった合併症を含め、患者さん全体を診てベストな薬を選ぶことが重要です。そのためには知識や経験はもちろん、患者さんの背景も理解しなければいけない。専門医資格を持っているということは、そういったトレーニングを積んできたという証の一つにはなりますよね。

こちらのクリニックの糖尿病治療の特徴を聞かせてください。

専門性を有する医師による治療だけではなく、設備面についても特徴があります。採血検査については、一般的な病院では1時間ほど待つこともありますが、当院は結果が5分程度でわかります。また、指先からの採血で血糖、HbA1c、LDL、HDL、CRPなどの数値が測定でき、その結果は独自開発したシステムを使って1枚の採血結果用紙にまとめております。1枚に情報が集約されているので「体重は減っているのに血糖値が上がっている」といったように、全体像を見ながら分析が可能です。この結果は患者さんにもお渡ししており、ご自身の状態を把握したり、後日ご家族や別の医療機関で説明したりする際にも有用ですので、非常に評判の良いシステムかと思っています。

後進の育成にも力を入れていると聞きました。

瀧端正博理事長 今井内科クリニック 4

複数のクリニックを継承して運営している理由として、若い医師を育てたいという思いもあります。私は糖尿病や肥満症、高血圧や慢性腎臓病などの治療に関して同業者の医師に多数の講演を行っている立場ではありますが、やはり実際の外来診療の進め方は、クリニックで一緒に働かないと伝えられない部分もあります。また複数の医師と一緒に仕事をすると診療の幅も広がります。若い医師には「名医よりは良医に」と教えているつもりです。「どんな病気も治すスーパードクター」をめざさなくて良い、逆に、医療の限界を正直に患者さんに話せるような医師であってほしいですし、地域のことをきちんと見る目を持ってほしいですね。自分が担当する地域のために、もっとこうしたほうが良いと考えられる医師を育てることができればと思っています。

開業したエリアで、自分たちの役割を果たしていきたい

複数の医院を運営する先生がめざす医療の形とは、どんなものですか?

瀧端正博理事長 今井内科クリニック 5

当院は基幹病院出身の医師が多いので、その経験を生かした「標準医療」の提供をめざしています。「標準医療」とは科学的根拠や論文、エビデンスなどに基づく、現時点で最良と考え得る医療のこと。大学病院などで提供している専門的な医療をクリニックに取り入れる、というようなイメージですね。大きい病院は待ち時間が長くなりがちですし、科が細分化しているため3つ病気があれば3科受診しなければいけない。複数の病気を抱えている高齢者の方や糖尿病患者さんなどは特に大変です。そういった理由で大きい病院を敬遠しがちな人にも、当院のような身近なクリニックで「標準医療」を提供したいと考えています。ありがたいことに当法人のクリニックには多くの患者さんが集まってくれているので、われわれの診療方針や提供する医療に対する自信につながっています。

患者さんと接するときに心がけていることなどありますか?

糖尿病や肥満症になるのは、自己管理ができなかった結果と考える人もいるでしょう。しかし実際は家系、体質、遺伝因子など、自分でどうにかできる問題ではない側面もあるのです。糖尿病の患者さんイコール自己管理ができていないという先入観によって、患者さんが社会的不利益を被ることがあってはならないと考えており、学会などでもこういった「スティグマ」の解消に対する取り組みが始まっています。ですから治療する医師も「今の生活スタイルが良くないからやめなさい、努力して治しなさい」という姿勢ではいけないと思います。患者さん一人に頑張らせるのではなく「自分だけでは解決できない問題だから、われわれと一緒に治療しましょう」というスタンスで接するよう努めています。

今後の展望を聞かせてください。

瀧端正博理事長 今井内科クリニック 6

「標準医療」の提供、そして「スティグマ」の解消により患者さんの心の負担を解消できるよう、これからも心がけていきたいと思います。また、今は肥満症が治療できる時代になっていることを周知できればとも考えています。肥満症の治療をきっかけに糖尿病や心臓疾患、慢性腎臓病などが見つかるケースもありますので、悩んでいる方は一度医療機関に相談するという選択肢があることを知っていただきたいですね。そしてわれわれの強みである糖尿病については、ここは糖尿病専門の医療機関が少ないエリアだと思っていますので、しっかり自分たちの役割を果たしていければと思っています。

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