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医療法人社団 矢崎小児科

医療法人社団 矢崎小児科

矢崎 茂義院長、川口 葉子副院長

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数字に振り回されず不要な除去は控えるアレルギー診療

―現在、力を入れている治療についてお聞かせください。

【川口副院長】アレルギーの診療ですね。以前、小学校の給食でアナフィラキシーショックを起こし不幸にして亡くなられたお子さんが出て以来、心配される親御さんが増え遠くからも相談にいらっしゃいます。小学校や保育園もナーバスになっていて、アレルギー専門医から食事指導表をもらってくるようよう要請されることが多くなりました。このようにアレルギーの専門医の診察を受けたいという方がどんどん増えてきています。
【矢崎院長】もう一つ、小児科の医師なら避けては通れない予防接種にも重点を置いています。公費の予防接種は2歳までに20回ほど接種しなければならないので、当然1回の受診で2〜5種類のワクチンを同時にするのが常識的になりました。小児科の医師としては、しっかり診察し、そのお子さまにあった接種スケジュールをたててあげる必要があります。予防接種と小児の健康診断、育児相談は私ども小児科の医師の使命だと思っています。

―アレルギーの診療の流れについて、もう少し詳しく教えてください。

【川口副院長】水曜午後はアレルギーの専門外来も設けています。アトピー性皮膚炎・食物アレルギー・小児喘息・花粉症などの診察を行っています。例えば食物アレルギーの場合、それまでの食事の内容でどのようなエピソードがあったか詳細にお聞きしています。何をどのくらい食べてどんな反応が出たのか。以前は原因食品を除去することが食物アレルギーの治療の主体となっていましたが、今は、やみくもに除去をするわけではなく、あえて少しずつ摂取して体を慣らしていく減感作療法を行うようになってきました。場合によっては、ここで負荷試験を行うこともあります。ただ、午前中のほうが比較的ご機嫌が良いなど、お子さんによっては通常診療でお話を伺うこともありますね。

―食物アレルギーの治療は、慣らしていくのが今のセオリーとおっしゃっいましたが。

【川口副院長】以前までは、アレルギーの血液検査の結果から、反応が出たものは除去しましょうというのが当たり前でした。でもそれでは特定のものを食べないまま育つことになってしまいますから、現在のアレルギー学会の方針としては、少しずつ口にする量を増やして徐々に食べられるようにしよう、という考えが主流になってきています。今でも検査の数値を見て制限をするケースはあると思いますが、そもそも「数値が出た=食べてはダメ」ではありません。実際、数値としてはかなり高く反応が出ても、今まで平気でぱくぱく食べていて何もなかったというお子さんはたくさんいます。もちろん、重篤な症状が出ていたりショック症状を起こす危険がある場合は別ですが、検査の数字だけにとらわれず、あくまでもひとつの参考にして、不必要な除去は避けるよう心がけるというのが当院の方針です。



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