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大成 健介 院長の独自取材記事

南太田整形外科リハビリテーションクリニック

(横浜市南区/南太田駅)

最終更新日:2025/06/04

大成健介院長 南太田整形外科リハビリテーションクリニック main

横浜市南区、京急本線南太田駅を降りてすぐの「南太田整形外科リハビリテーションクリニック」。正面を横切る平戸桜木道路は片側2車線で交通量も多いが、両脇に目立った高層建築がないことから、大都市横浜の一角でありながら、どこかのんびりとした雰囲気が辺りを包む。2023年春の開院以来、骨折や打撲、腰痛といった整形外科の一般診療をはじめ、スポーツによる外傷の診療、骨粗しょう症の治療のほか、理学療法士によるリハビリテーションにも注力。大成健介(おおなり・けんすけ)院長は、痛みの緩和に多彩なアプローチを使い分ける一方、患者の訴えにじっくり耳を傾ける。「来て良かったと思ってもらえるクリニックが理想です」と話す院長に、開院2年目の現況や診療時の心構え、新スタッフ獲得の計画などについて聞いた。

(取材日2024年10月31日)

教科書にない痛みの訴えにも柔軟に対応し改善をめざす

先生は神奈川県の基幹病院に勤務していた期間が長いですが、クリニックでの診療と違いはありますか?

大成健介院長 南太田整形外科リハビリテーションクリニック1

整形外科の場合、病院での診療は、手術するかしないかを判断したり、症状について詳しく調べたりといったことに時間を割きますが、クリニックでは、患者さんの痛みを手術以外の方法で緩和をめざすことが中心になります。開業して2年目、これまでたくさんの患者さんと向き合ってきて思うのは、教科書に出ていないような訴えをされる人が多いということです。そんな時は、通常の診療の流れをくみつつも、それだけでなく別の視点から、体の使い方を変えるなどいろいろ試行錯誤してアドバイスをお伝えするようにもします。こういったこともクリニックの診療ならではのことかなと感じています。

痛み止めを行った後はどのように治療をするのですか?

痛みが改善してきたら、再発防止に向けてリハビリを行うことがあります。僕の考えでは、整形外科において医師が治療できる範囲は限られていて、リハビリを担当する理学療法士の貢献度がかなり大きいです。先ほどふれた体の使い方なども、経験豊富な理学療法士が、より実践的な提案をしてくれます。症状の中には、痛み止めを使わなくてもリハビリで痛みの緩和を図れることもあるため、その場合はリハビリで疼痛の緩和と並行して再発防止も図るなどしています。診断や注射を行う僕と、リハビリを行う理学療法士がそれぞれ異なる役割を担って協力し合うことが大切ですね。

クリニックを訪れる患者の年齢層やそれぞれの主訴に目立った傾向はありますか?

大成健介院長 南太田整形外科リハビリテーションクリニック2

日本全体の高齢化を反映してか、患者さんはご高齢の方、働き盛りの方、若い方の順に多いですね。高齢者は関節の変形からくる痛みや骨粗しょう症が主で、なるべく手術をしたくない患者さんが多いので、痛みの緩和と同時に、手術しなくても長く活動し続けられるようにアドバイスすることが中心になります。働く年代の方は、やはり腰痛と肩凝りですね。デスクワーカーのストレートネックも多いです。当クリニックは近所に高校や中学校があり、運動部の活動が盛んなので、時折、野球部の子がけがの治療にやってきたりします。いつしか顧問の先生やトレーナーとも面識ができて、大会になると成績が気になりますね。

痛みでストレスを抱える患者の言葉にとことん向き合う

患者さんと接するとき、気をつけていることがあれば教えてください。

大成健介院長 南太田整形外科リハビリテーションクリニック3

患者さんがよく、前にどこかの病院を受診したとき、医師が自分の話を聞いてくれなかったとおっしゃいます。実際どうだったのかはわかりません。ですが、患者さんがそう感じたことが重要で、だから、問診の際には患者さんが何で困っていて、体のどの部分が痛いのか、いつから痛いのかなど、こちらから誘導しないでご本人の言うことをじっくり聞くように心がけています。患者さんはクリニックへ治療のために来ているのですが、医師と対面して今気がかりなことを話すのもすごく大事だと思うのです。ただでさえ、痛みのある人には大きなストレスがかかっています。その上、話を聞いてもらえないと後々しこりが残ってしまうので、今日は受診して良かったと思ってもらえるように、問診にはなるべく時間を惜しまないようにしたいですね。

問診で難しさを感じることもありますか?

病院からクリニックへと働く場所が変わり、患者さんとの向き合い方も以前に比べて親密なものに変化しましたが、問診に戸惑ったり難しいと感じたことはなく、むしろ楽しい時間ですね。ただ、じっくり話を聞くほど、ほかの患者さんの待ち時間が延びてしまうので、待合室が混んでくると焦りますね。あと、すべての患者さんが医者とたくさんしゃべりたいわけではないことも、忘れないようにしなければいけません。「すぐにエックス線を撮って、必要な処置をしてください」という方もいるでしょう。その患者さんが何を求めてここへ来ているのか、見誤らないようにしたいと思っています。

先生は、脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアによる下肢痛に対するブロック注射が得意だそうですね。

大成健介院長 南太田整形外科リハビリテーションクリニック4

よく行っているのは、硬膜外ブロック注射といって、脊髄を包んでいる硬い膜の外側に局所麻酔薬を注入し、痛みを伝達する神経の働きの遮断を図ります。お尻の付け根の仙骨から打つ方法と腰から打つ方法があり、僕は後者の腰部硬膜外ブロックを採用することが多いです。こうした注射は言うまでもなく痛み止めのために行うものですが、それだけにとどまらない部分もあるように感じています。痛みの緩和を図ることができたなら、それまで痛い痛いと、交感神経優位の緊張状態にあったのがふっと和らぎ、リラックスにもつながる。これが治療の過程では結構大事なのです。

理学療法士を増員して、より充実した医療を提供したい

病診連携や診診連携について先生のお考えを聞かせてください。

大成健介院長 南太田整形外科リハビリテーションクリニック5

初めにも説明したように病院とクリニックは役割が異なるので、こちらで診察して手術が必要かもしれないと判断したら、より高度な医療サービスが受けられるよう、横浜市内のいくつかの連携先の中から適切な病院を選んで紹介しています。診診連携については当クリニックのホームページに、主に南区で開業している脳外科や内科、泌尿器科のクリニックへのリンクを掲載しています。これは若手の医師同士が診療科の垣根を越えて連携し、必要なときはお互い気兼ねなく患者さんを紹介できるようにしましょうという趣旨で始めたものです。僕もまだ若いほうだと思っているのでメンバーに加わっています(笑)。ただの寄せ集めではなく、皆さん胸を張って紹介できる先生方だと思います。

先生は、なぜ整形外科の医師になろうと思ったのですか?

初めは麻酔科で研鑽を積んで、ブロック注射の技術もその頃に培ったものです。当時は救急や麻酔に一番興味があったのですが、だんだん患者さんと接する医療をやりたくなってきて、それがきっかけで整形外科に転じました。整形外科の医師というと、以前に教えられて好きな話があります。ある患者さんが病院に行って足が痛いと言うと、ほとんどの先生は「ふーん」と聞き流して診察を続けるんだそうです。けれどあるとき「この足は痛いんだね。痛いのは頑張った証拠だね」と声をかけてくれた先生がいて、救われた気分だったと言うのですね。それを聞いて、僕も同じように心の込もった声かけができる医者になりたいと思いましたし、今、問診に力を入れていることの原点になっています。

開業2年目の現在、これから取り組みたい課題や計画していることはありますか?

大成健介院長 南太田整形外科リハビリテーションクリニック6

新しい理学療法士さんを何人かお迎えして、より充実した医療を患者さんに提供したいと考えています。今は3人が勤務していて1人ずつ日替わりで担当してくれているのですが、1日当たり2、3人の体制でリハビリを行えるようになれば、当院に寄せられる期待にもっと応えられると思うのです。一般に理学療法士の活躍の場は、訪問リハビリ、介護施設、リハビリ病院、そしてクリニックと大まかに分けることができます。整形外科のクリニックでは、変性疾患のある高齢の方のリハビリが中心になりますが、当クリニックの場合、先ほど紹介したように中高校生を含む青壮年の方の受診も多く、幅広い年代の患者さんと接する機会のあることが特徴といえます。

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