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二渡 淳 院長の独自取材記事

JUN歯科クリニック

(上益城郡益城町/健軍町駅)

最終更新日:2023/02/06

二渡淳院長 JUN歯科クリニック main

「JUN歯科クリニック」は、院長の二渡淳(ふたわたり・じゅん)先生が2022年11月に開業した歯科医院である。二渡院長はこれまで、勤務医としてインプラント治療や矯正治療を数多く経験し、ニューヨーク大学に留学したり、介護支援専門員の資格を取得したりするなど、技術や知識を積極的に取り入れる歯科医師だ。3D光学スキャナーや歯科用CTといった先進機器を導入しているのも、患者が自分の口の状態を一目で見て理解できるようにするためだそう。予防やメンテナンスによる健康な口腔内の維持と、丁寧なカウンセリングをモットーに掲げる二渡院長に、同院の特徴や、診療時に心がけていることなどについて語ってもらった。

(取材日2023年1月13日)

さまざまな資格を歯科診療に役立てたい

歯科医師をめざしたのは、何がきっかけだったのでしょうか?

二渡淳院長 JUN歯科クリニック1

中学生の頃、入院していた祖母のお見舞いにいったんです。その時、祖母の入れ歯を見てショックを受けました。それは、とても物を噛めるような代物ではなかったからです。実際、うまく食事ができないようでした。その経験があってから、歯の治療は患者さんの食生活、ひいては人生を変えていけるのではないかと考えるようになりました。歯の悩みは、生活に大きな影響を与えます。歯が痛いと何も手につきませんし、歯がなくなると食事がおいしく感じられないでしょう。歯の悩みをごまかして生活をすれば、それが大きなストレスになります。歯科医師になれば、それらを改善してあげられるのではないかと考えたんですね。実をいうと私は子どもの頃、虫歯でない歯を削られたことがあり、歯科医師が苦手でした。その経験があるので、今は子どもが怖がらない歯科医師をめざしています。

開業した経緯を教えてください。

開業までは約10年間、2つの病院を掛け持ちしながら勤務医をしていました。それらの病院は、忙しい患者さんが多く、その方々のために夜間や休日も診療を行っていました。多忙な患者さんは、その場しのぎの治療になることが多く、その後の管理やメンテナンスに時間を割けません。そのため、またすぐ来院することになってしまうのですが、それを残念に感じるとともに、患者さんに対して、その後の予防にまで至らず申し訳ない気持ちを抱いていました。そこで、予防を含めた質の高い医療を提供したいと思い、2022年11月に当院を開業しました。この場所を選んだのは、交通の便が良かったこともありますが、近所にあった歯科医院が閉院し、そこに通っていた高齢者が困っているという話を聞いたからでもあります。

これまでのご経歴について教えてください。

二渡淳院長 JUN歯科クリニック2

勤務医時代は、インプラント治療や矯正治療を数多く経験してきました。また、その傍ら、先進のインプラント治療を学ぶためにニューヨーク大学での2年間の留学期間中に何度かアメリカにて学ぶことができました。ここでは、歯茎の形を作る手術や、上顎洞という空洞部分の歯茎をあけて骨を入れ込んでいく手術など、インプラント治療を行うための前段階を学びました。また、ワイヤーを使用した矯正歯科のセミナーにも参加しました。さらに、介護支援専門員の資格を取り、現在は保育士試験の勉強をしています。これは、人間が幼児から高齢者になり、介護が必要となるといった人生の流れを把握したいと考えたからです。保育士の勉強は歯科と関係ないと思われるかもしれませんが、発育学、栄養学、心理学、成長の仕組みといったことが、子どもの診療をする上でとても役に立つと考えています。

先進機器を使用した、わかりやすい医療の提供をめざす

院内の設備でこだわられた点を教えてください。

二渡淳院長 JUN歯科クリニック3

3D光学スキャナーや歯科用CTといった先進機器を導入しています。これは、患者さんに自分の口の中の状態をはっきりと見てもらい、治療に同意していただくためです。3D光学スキャナーは本来、矯正治療に用いることが多いものなのですが、当院では矯正治療に限らず使用しています。また、当院は専門性の高い歯科技術の提供にも努めていますが、メンテナンスや予防を中心に通院していただきたいと考えているため、待合室はできるだけ親しみを持ってもらえるよう工夫しました。病院ではなく、美容院の待合スペースを参考にしたんです。キッズルームには、ままごとセットやカプセルトイを置くことで、待ち時間を楽しく過ごしていただけるよう工夫しています。木材など自然の素材を多く使用しているのも、温かさを感じてもらいたいからです。

虫歯の痛みだけを抑えてほしいという患者さんが来院された場合、どのように対応されますか?

基本的には患者さんの希望に応えることを最優先にします。例えば、緊急の治療で訪れた患者さんには痛みを和らげるための治療をします。患者さんがそれ以上の治療を望まなければ、そこで終了です。ただし、患者さんが気づいてない部分でも、気になる箇所があれば治療の提案はします。一方、開院したばかりなので、先進の機器や技術で、口腔内を診断してほしいというニーズも多いんです。そうした患者さんにはしっかりと検査をし、時間をかけて治療をします。前者の場合でも、後者の場合でも、治療の提案をするにあたっては、直感的に理解できる検査や画像が重要だと考えています。例えば、患者さんが痛みを感じていない箇所の治療を提案しても、患者さんのモチベーションは上がらないでしょう。ただ、実際の口腔内の画像をみて明らかに真っ黒になっていることがわかったら、患者さんも治療をしようと前向きに考えていただけるのではないかと思うんです。

診療にあたって心がけていることを教えてください。

二渡淳院長 JUN歯科クリニック4

最も重視しているのは、患者さんとの対話です。わかりやすい説明を心がけることで、口の中の状態をきちんと理解してもらうことにもつながりますし、患者さんの話をじっくり聞くことで、患者さんが望む治療を計画的に行うことにもつながると思うからです。一口に虫歯の治療やメンテナンスといっても、患者さんの事情によって千差万別です。歯科医師の理想を押しつけても、患者さんの都合だけを聞いてもうまくいきません。より良い着地点をみつけるためにも十分な対話が必要だと考えています。

予防やメンテナンスで健康な歯を維持するために

スキルアップのためにしていることはありますか?

二渡淳院長 JUN歯科クリニック5

現在は、小児の矯正の勉強会に参加しています。インプラント治療についても、もっと勉強をしたいと考えています。スタッフは現在、歯科衛生士1人、歯科助手兼受付2人の3人体制で行っています。開院して間もないため、業務をこなすのが精一杯の状況ですが、今後はさまざまな専門性も身につけてもらいたいですね。希望があれば、そのための講習会を開いたり、さまざまな援助をしたいと考えています。もちろん、それらをいかに患者さんの利益につなげるかが最も大切であることは言うまでもありません。

歯科医師になって良かったと感じられる瞬間について教えてください。

しっかりと治療をして、その後の経過観察も責任を持って行うといった歯科診療にやりがいを感じています。例えば、「きちんと噛めるようになって良かった」「歯茎の腫れがなくなった」といった患者さんの声を聞き、口の中の状態が改善されたのを見れたら、やはりうれしくなりますよね。患者さんが頑張って治療を受けることで、より良い生活が送れるようになれば歯科医師冥利に尽きます。歯科医院は怖い場所というイメージがあるかもしれませんが、できるだけ痛くない、苦しくない治療を心がけていますので、どんな些細なことでも遠慮せずに相談してほしいですね。

今後の展望をお願いします。

二渡淳院長 JUN歯科クリニック6

現在は、歯科全般を幅広く診療していますが、何より伝えていきたいのは、口の中をケアすることの大切さです。自宅での適切なブラッシング、定期検診で口の状態を知ること、歯科医院で行うメンテナンスはとても重要です。また、今までと同様、小児診療にも力を入れていきたいですね。歯は、子どもの時期が非常に大切で、1歳くらいから来院していただいても構わないと考えています。患者さんの体を預かる以上は、いい加減なメンテナンスは行えません。しっかり時間をかけて診察すると、チェアユニットの占有率が高くなるため、院内に拡張するスペースを残してあります。ゆくゆくは保育室なども設置できたらと考えています。

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